共和党議員らはドナルド・トランプ大統領の一部暴力的な支持者の脅しを恐れていると長い間感じていたが、それは事実であることが明白になった。カリフォルニア州の民主党下院議員のエリック・スウォルウェルは、共和党の同僚たちがトランプに逆らうことを「恐れている」と述べ、米国議会の議員らは脅しに直面しているため、批判することや政策に反対することさえできなくなったと公的に語った。
エリック・スウォルウェルは下院司法委員会のメンバーであるが、彼は2021年1月6日の暴徒による米国議会議事堂襲撃を扇動したとして、トランプ大統領に対して損害賠償を求める訴訟を起こしたことで知られている。27日のガーディアンの報道によると、スウォルウェルは、トランプ大統領の2度目の弾劾裁判で、主な役割を果たし、トランプ大統領の敵意を煽った後、過去2年半で警備に100万ドル以上を費やしたと述べた。彼は、現在、多くの共和党を含む米国議会議員らは「政治家としてのキャリアに悪影響があるからだけではなく、身体的脅威が引き起こされて個人的な混乱を引き起こし、24時間体制の警備員を雇わなければならなくなるかもしれないという不安がある」と述べた。
スウォルウェルは、ジャーナリストのシドニー・ブルメンソーが議長を務めたウェビナー(オンライン情報共有サイト)で、共和党議員がトランプに反抗したり、弾劾したりする可能性があるか」を尋ねられ、「私には共和党員の友人がたくさんいます。彼らは、予備選挙で負けて職を失うことを恐れるという単純なことではありません。彼らはそれが起る可能性があることを理解しています。米国議会の共和党議員らは、自らの身体や家族の安全を懸念し、ドナルド・トランプ大統領の政策を批判することを避けています」と述べた。そして、「もっと個人的な問題です。彼らが恐れているのは自分の身の安全であり、配偶者や家族は『そんなことはしないで、価値がない。私たちの生活が永遠に変わってしまう。24時間体制の警備員を雇わなければならない』と言っています。子どもたちにとって生活は非常に不快なものになり得ます。それは現実です」と述べた。
また、スウォルウェルは、大統領と彼の最も強力な同盟者イーロン・マスクに言及し、彼らが誰かをツイートで攻撃すると、誰かが脅迫をすると述べ、「相手の言葉を鵜呑みにしなければなりません。彼らの生活はひっくり返ってしまうからです。そして、それが私の同僚たちが苦労している現実なのです」と語った。スウォルウェルは、大統領が最近、戦争を始めたのはヴォォロディミール・ゼレンスキー大統領であり、彼が「独裁者」であると攻撃する一方で、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を公に称賛したため、大統領に対する恐怖が共和党下院議員の間でウクライナへの支持をさらに弱める可能性があると警告した。同氏は「ウクライナをめぐる団結を示す数字は維持されるだろうと思っていたが、それは維持されていない」と述べた。
FBI捜査官協会の弁護士ブラッドリー・モスは、彼の上司であるワシントンの弁護士マーク・ザイドをトランプが公然と攻撃したことについて語った。ザイドは、2019年にトランプ大統領がウクライナのヴォロディミール・ゼレンスキー大統領と行った電話の詳細を暴露した内部告発者の代理人を務めていた。この電話は最終的にトランプ大統領の最初の弾劾につながった。モスは大統領の攻撃を受けた経験について、ウェビナーで「ドナルド・トランプは文字通り私の上司の写真を掲げ、名前を呼んで、クズだ、嘘つきだなどと言った」と語った。「翌日、目が覚めると150件くらいの留守番電話が入っていた。メールが受信箱に殺到した。私たちは狂ったように殺害予告を受け、実際に少なくとも1人の男性が私の上司を脅迫したために刑務所に入った」と語った。同氏はさらに「弾劾の際、トランプが内部告発者を公の場で脅し、この人の命を危険に晒していると言ったとき、私たちは公にトランプを非難した。トランプは気にしていないことを明らかにした。その人に何かが起こっても私のせいではないと言うだろう」と警告した。
米国議会の議員らは、大統領の報復を恐れているため、ほとんど彼に対する批判を避けているだけでなく、彼が指名した候補者に対しても、賛成票を投じなかった候補者はトランプの支持者に脅される可能性があることを恐れていると言う。実際に、主要な共和党上院議員もトランプ同盟の政治的脅しに直面しているようである。AP通信の1月25日の報告によると、「極右活動家、イーロン・マスク、トランプ大統領の同盟者たちは、閣僚人事や立法上の優先事項を支持しない共和党上院議員に対して、予備選で対立候補を押し出すと既に脅迫し始めた」という。アイオワ州のジョニ・アーンストは、国防長官に指名したピート・ヘグゼスを支持することに抵抗を示していた時期に、彼女が彼を支持しない場合、トランプを支持する同州の司法長官ブレナ・バードが対抗すると脅したが、彼女は支持すると発表しなかった。ルイジアナ州の元医者であるビル・キャシディは保健福祉省の長官に指名されたロバート・F・ケネディ・ジュニアに対する対応をトランプの支持者に監視されていた。サウス・キャロライナ州のリンジー・グレイアムは、同州で長い間極右の標的にされているという。ノース・キャロライナ州 の共和党上院議員トム・ティリスは、トランプ大統領が最初司法長官として指名した元フロリダ州下院議員のマット・ゲイツを支持しなかったため極右派が怒ったという。
要するに、特にトランプ大統領を批判していない共和党議員でさえ、彼の政策や指名者を支持しない場合、大統領の強固な支持者が攻撃、中傷、選挙敗北の脅しなどに直面するようである。閣僚の選択は、トランプ大統領への忠誠者という条件のみで選択されていることから、その部署に完全に資格がない人々、経歴に問題がある個人、医療科学でとんでもない陰謀論を執拗に信じている人でさえ、全ての指名者を上院共和党議員が認可した理由は、政治的脅しに直面していたためである。そして、スウォルウェルのようにトランプ大統領を告訴したような議員は、死の脅しに直面しているという異常性が見られる。トランプとマスクが誰かにツイートし、誰かを脅すためにツイートすると、その脅しは、個人の安全性のために多額のお金を使っている状況があることを公的に明らかにしている。スウォルウェルの発言は、最近有権者が「議会の権力を奪っている」マスクのDOGE(政府効率化局)に対抗するよう議員らに圧力をかけ始めた時期に来ている。加えて、トランプ大統領は司法省に1月6日を捜査した検察官やFBIの名前を公表するよう求めており、彼らはそのことによって、暴徒らの脅しに直面する可能性があるため、その公開を巡って訴訟に発展したと言う経緯もある。今年、トランプ大統領が就任して以来、米国は「狂気」じみていることは確かである。米国議会の議員らは、トランプの報復を恐れているため、ほとんど彼に対する批判を避けているだけでなく、彼が指名した候補者に対しても、賛成票を投じなかった候補者はトランプ大統領の支持者に脅される可能性があることを恐れているという常識の世界では考えられない事実があるという。