オバマ元大統領のスピーチの背後にあるものは何か?

Photo credit : CNY Central

ご承知のように、トランプ政権はリベラルな大学の学生および学者に対して言論の自由を抑圧しようとしており、先月幾人かの人々が逮捕され、永住権の資格さえ略奪された事件が報告された。先月から、一部の大学は政府の助成金が停止され、大手の法律事務所は政府による契約解消の努力において、幾つかの抑圧に直面し、トランプ政権を告訴した。そのような状況下で、元大統領バラク・オバマは、市民、大学、法律事務所に立ち上がるよう公的に声を上げた最初の反対党のリーダーである。

ワシントン・ポストが4日に伝えたところによるとオバマ元大統領は3日の夜、ニューヨーク州クリントンのハミルトン大学で行ったスピーチで、大学が脅迫されるべきではないと警告し、反対意見を頻繁に抑圧しているとして大学のキャンパス文化を批判した。又、大学は「脅迫される」のではなく、学問の自由を守るために提供されてきた連邦政府の資金を失う覚悟をすべきであると述べた。オバマ前大統領は大学や法律事務所に対し、ドナルド・トランプ政権の脅迫に立ち向かうよう呼びかけ、民主主義の価値観を支持するために「犠牲を払う覚悟」をするよう促した。そしてトランプ政権は、第二次世界大戦後に築かれた国際秩序を破壊しようとしていると批判した。

オバマ大統領は「キャンパスに来た講演者をキャンセルし、怒鳴りつけて黙らせ、話させないという考えは、たとえ彼らの考えが不快だとしても、大学およびアメリカはそのような態度であるべきではなく、「彼らに話させて、なぜ彼らが間違っているのかを説明すればいい。それが議論に勝つ方法です」と述べた。オバマは、戦後の政治環境を描写し、過去に言論の自由や司法の独立など、一定の規定や規範を尊重する意見の相違はあったが、現在そのような規定や規範が崩壊しつつあると述べ、「これを正すのは私たち全員の責任です。それは正しくないと言う一般市民」も含まれると語った。オバマは、広範囲にわたる新たな関税などトランプの経済政策の一部には同意できないが、「言論の自由の権利を行使している学生を放棄しない大学を脅す連邦政府のことをもっと深く懸念している」と述べた。そして、大学に対して「自分たちが実際に正しいことをしているのか、自分たちの価値観や規範に違反していないか、何らかの形で法律に違反していないかを考える必要があるとし、そうではなく、単に脅されているだけなら、巨額の寄付金を得たと言えるはずである」と述べた。オバマは「これまでの人生で、進歩主義者である、社会正義や言論の自由を支持していると言っても、その代償を払う必要はなく簡単でした。今、私たちは、何かを支持しているだけでは十分ではなく、実際に何かをするべき瞬間にいます」と述べた。

オバマ前大統領は、さらにトランプ政権からの脅しに直面している法律事務所に対し、ビジネスを失うリスクがあっても、自らの理念を貫くよう求めた。オバマは、トランプが大統領令を利用して、彼に対する捜査および訴訟に関与した弁護士や、ヒラリー・クリントンのような政敵の代理人を務めた弁護士とつながりのある法律事務所を金銭的に標的にしてきたことを示唆し、「現在沈黙している私の前任者たちがそのような行動」を取った場合、「容認」したはずはないと述べた。オバマは、トランプ政権がAP通信を公式行事から締め出したことに言及し、「私が同じことをしていたらどうなるか想像してほしい。私がホワイトハウスの記者団からフォックス・ニュースの資格を剥奪していたらどうなるか想像してほしい」と語った。オバマ政権は、就任後最初の任期中にフォックス・ニュースが政府関係者にインタビューするのを阻止したが、反発を受けて撤回したという。元大統領バラク・オバマはスピーチの最後に、肌の色、性別、性的指向、宗教に関係なく、回復力や他者への敬意などの価値観を主張し、「昨今、包含という考えがどういうわけか違法とみなされていることは知っていますが、私は包含を信じています」と言った。

オバマのスピーチは、民主主義先進国にはみられない目に余る権威主義的な兆候を懸念したものである。学生や学者は言論の自由の抑圧に直面し、法律機関は反対党の指導者が提起した訴訟に関与した為、報復的なターゲットになっている。言論の自由に関連するスピーチの中で、オバマはトランプがAPの記者に対してホワイトハウスの報道室に入ることを先日禁止したことに言及している。同通信に対する締め出しは、トランプ政権が「メキシコ湾」の名称を「アメリカ湾」に改名すると決めた後も、APは引き続きトランプ政権が新たに定めた海域の名称ではなく「メキシコ湾」を使い続けると発表した後に来ている。大学に対するオバマのスピーチは、3月7日にトランプ政権がコロンビア大学に対して4億ドルの援助を中止したことに言及している。同政権は、コロンビア大学がキャンパス内で反ユダヤ主義を取り締まることに失敗したため、連邦政府の補助金と契約の4億ドルをキャンセルしたとし、この決定は「ユダヤ人学生への執拗な嫌がらせに対し、同大学が引き続き無策であった為」であると主張した。

そして、今週ハーバード大学がターゲットになっている。3日に、ハーバード大学に対し、同大学が連邦政府から受け取る90億ドルの資金に関する政府の調査を終わらせるために満たす必要があるとする要求事項のリストを送付したという。トランプ政権は、キャンパス内で抑制されていない反ユダヤ主義と見なすものに対するキャンペーンの一環として、この援助資金の総額またはその一部をキャンセルすると脅した。トランプ政権が先月コロンビア大学への要求に応じさせた際に使ったほぼ同じ手法で、ハーバード大学への連邦政府からの助成金と契約の4億ドルを取り消した。ガザ戦争に反対する抗議活動中に、親パレスチナ派の学生たちは身元を隠すためにマスクを着用していたが、トランプ政権はこれらの大学に対して、マスクの使用を禁止するよう要求している。

別の大統領令は、過去にトランプを調査した捜査官が所属する法律事務所も処罰のターゲットにしている。トランプ大統領は3月27日、元特別検察官ロバート・ミュラーが所属する米国とヨーロッパに12の事務所があるウィルマー・ヘイル法律事務所の弁護士に対するセキュリティ・クリアランスと連邦政府ビルへのアクセスを一時停止するよう政府機関に指示する大統領令に署名した。この命令は同事務所が政府機関長の許可なく従業員を雇用することも停止し、同事務所との契約は見直され、最終的に解消するために努力するよう指示している。これはワシントンDCの大手法律事務所が連邦政府と取引する能力を制限するための複数の大統領令の一つである。ホワイトハウスは、これらの法律事務所が処罰を受けている理由はパートナーや顧客の政治活動や、トランプを追及した刑事捜査に関連しているためであると明言している。その5つの法律事務所のうちのひとつであるパー​​キンス・コイは訴訟を起こし、その訴訟は500以上の法律事務所が支援したことが4日に判明した。ホワイトハウスの3月6日の公文書によると、パーキンス・コイ法律事務所は、大統領選で落選したヒラリー・クリントン候補の代理人を務めた」ことと、トランプ陣営に対する調査を委託したことを挙げている。パー​​キンス・コイはワシントンDC、ニューヨーク、カリフォルニアの複数都市、アリゾナ、上海にブランチがある大規模な法律事務所である。裁判所は政府に対し、同法律事務所の弁護士を連邦政府の建物から締め出すことは、政府と契約している法人顧客を処罰する可能性があり、憲法修正第1条に違憲しているとして一時的に大統領令を阻止した。

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