複数機関の合同世論調査によると、就任から今月末に100日目を迎えるにあたり、ドナルド・トランプ大統領の支持率は、最近まで支持されていた移民政策でさえ低下し、明らかに大多数の国民は、トランプの主な政策のほぼ全てにおいて過度であるとして反対している。米国民は短期間の急速な政府の変革に失望と脅威を抱いていることを示唆している。
25日に公開されたワシントン・ポスト/ABC/イプソスの合同世論調査の結果は、これまでの世論調査の中で、特に移民、関税、経済などトランプ大統領の重要な政策に対する支持が最悪であることを示した。この調査結果は、トランプ大統領の「野心的で物議を醸す出す政策に対する反対が強まっていることを示している。彼に対する支持率は低下し、主要な政策には大多数の反対があり、65%の回答者はトランプ政権が連邦裁判所の命令の遵守を避けようとしていると答え、従うよう努めていると答えた31%を大幅に超過した。近代史の中で「政府の縮小と再編から、世界経済秩序の転覆、不法移民の取り締まり、そして一流大学への挑戦まで多岐」におよび、トランプほど「急速に政府の大部分および一部の外部機関の変革」を試みている大統領は他にいない。そして、トランプ政権の過激な活動は、大学や金融市場を含む米国社会全体に「甚大な混乱をもたらし、反対派からの訴訟が相次いでいる。今回の調査では、大統領にとって明るい材料はほとんどなく、調査対象となった政策のどれも過半数の支持を得ていない」とワシントン・ポストが伝えた。
トランプに対する支持率は2月の45%から4月には39%に減少した。逆に不支持は53%から55%に増加した。登録有権者の間では、その悪化はさらに顕著である。2月には、登録有権者の48%は彼に好意的な評価を与え、否定的な評価は51%であった。今日、肯定的な評価は42%、否定的な評価は55%である。また、トランプの主要な支持基盤である大学を卒業していない白人の間で10ポイント低下した。また、30歳未満の成人の間では13ポイント低下し、11月に投票しなかったと答えた人々の間では11ポイント低下した。さらに、この調査結果は、トランプ大統領が選挙での「勝利の意味を過度に解釈し、国民の不満を生む政策を推進している」ことを示唆している。また、大統領としての評価では「過半数が権限を超えたと回答し、過半数が経済状況の悪化を指摘し、約半数が世界における米国のリーダーシップが弱まっていると回答している。かつてはトランプ大統領の明確な特徴であった経済状況は、今や彼の大統領としての立場に対する国民の不満をさらに高める要因となっている」とポストは分析している。
トランプ大統領は「今日の米国の大多数の人々の懸念を理解していると思いますか、それとも理解していないと思いますか?」との質問に全体の39%が理解していると答え60%は理解していないと答えた。共和党では35%が理解していると答え64%が理解していないと答えた。民主党の評価はもっとも厳しく、わずか30%が理解していると答え、理解していないと答えた率は69%である。そして主要な政策は全て不支持が目立っている。
課題 支持 不支持
移民問題 46% 53%
連邦政府の運営 42% 57%
平均的米国人の利益を守る 41% 58%
経済の対応 39% 61%
米国と諸外国との関係 38% 61%
輸入品への関税 34% 64%
最近の株式市場の混乱 31% 67%
昨年12月、激戦州の有権者の62%は、トランプが経済政策をうまく、あるいはうまく運営すると予想した。しかし今回、10人中7人以上のアメリカ人は、現在の経済は「それほど良くない」または「悪い」と答えている。景気後退に陥ると懸念した回答者は72%で、懸念していなと答えた26%を大幅に超過した。そして、大多数のアメリカ人は、トランプ大統領が過度な行動を取っていると述べている。
大統領の行動 過度 適切 不十分
大統領の権限拡大を試みている 64% 29% 5%
連邦政府機関の閉鎖 57% 30% 12%
人員削減のため政府職員を解雇 56% 32% 12%
政敵に対する措置を講じている 56% 31% 11%
多様性向上の取り組みを終了 51% 35% 13%
不法移民の国外追放 48% 34% 16%
更に、2月まではトランプ大統領の移民政策は強制送還も含めて支持されていたが、今回論争的な同氏の移民政策は支持が低下した。例えば、犯罪組織のメンバーであると疑われる不法移民を裁判なしでエルサルバドルの刑務所に送還することを支持する率は47%で反対する率は 51%である。中東における米国の政策を批判した留学生を国外追放することを支持する率は 39%であり、 59%は反対している。石油・ガス掘削に関する環境規制の削減を支持する率は 37 %で、61%は反対している。 貧困国の人々に食料、医療、疾病予防サービスを提供する外国援助を凍結することを支持する率は 36%で 62 %は反対している。米国教育省の閉鎖を支持する率の 33%に対し、その二倍の回答者の 66 %は反対している。米国で生まれた人は誰でも米国市民権を持つという生誕権主義を廃止するトランプの大統領令を支持する率はわずか31%であり、その二倍以上の 67 %は反対している。私立大学の運営における連邦政府の役割を拡大する政策には 28 %が支持を表明し、なんと大多数の70 %は反対している。医療研究への連邦政府の資金提供を削減する政策には 21 %が支持し、圧倒的多数の77%が反対した。
最後に、ドナルド・トランプは2024年のキャンペーンで、インフレーションを終えると公約した彼の経済政策と不法移民の強制送還をアピールした移民政策に基づき、2024年11月に選挙に勝利した。大多数の有権者がインフレーションをもっとも懸念していたため、トランプは有利であった。しかし、就任後、トランプ大統領の関税政策は一貫性がなく、ある意味では支離滅裂であった為、株式市場は非常に動揺した。現在、同氏は関税の大幅な緩和を考慮していると暗示しているため、景気後退の予測は衰えている。しかし、経済と移民政策を含めてトランプの主要な政策は、ほぼ全て劇的に不人気であることを示している。政府の助成金を受けていた著名な大学の一つであるハーバード大学は、その助成金を求めるなら、共和党の学生や教授を入学および採用するよう条件を押し付けているトランプ大統領の圧力に直面している。ハーバード大学の学長は、そのような条件を拒否し、大学の方針を変えるつもりはないと明言している。トランプは就任一期目の2019年に、ウクライナの新大統領に対して、バイデン親子の腐敗を調査すると公表しない限り、ウクライナの安全保障を支援しないと脅したパターンを回想させる。最新の世論調査は、連邦政府による大学の運営の関与に70 %の圧倒的多数派が反対していることを示した。4月18日から22日まで2,464人の米国成人を対象にした25日公開の本格的な世論調査は、全米各地に拡大したトランプの政策に反対する抗議活動の波動が驚異的である状況と一貫性があることを示唆している。