イスラエルは12日イランへの爆撃を開始した。イスラエルの首相ベンヤミン・ネタニヤフは「必要な限り」攻撃を続けると表明し、イランとの戦争は長期的になる可能性を示唆した。イランは報復を宣言した数時間後にドローン攻撃を行なったと報告された。これは米国大統領がイランとの核兵器協定の交渉を推進している時に来ている。ドナルド・トランプ大統領はイスラエルを支持するものの、核開発計画の抑制についてはイランに対して外交的交渉を求めている。しかし、燻っていたイランとイスラエルの紛争は遂に燃え始めたように見える。
イスラエルの首相ベンヤミン・ネタニヤフは以前からイランを攻撃することを示唆していた中で、12日にミサイル攻撃を行なった。その後、イランは報復すると宣言した。ニューヨーク・タイムスの13日の報告によると、「イスラエルの一連の攻撃で、テヘランの軍指揮系統が破壊され、重要な核施設が攻撃された後、イランはイスラエルに対する報復を誓った。イスラエルは、イランが金曜日(13日)に報復作戦を開始し、イスラエルに向けて数十発のミサイルを発射したと発表した。イスラエルの欧州同盟国の一部は、イスラエルがイランとの軍事衝突を激化させていると懸念する中、イランの最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイ師は、イスラエルによる長時間の攻撃に対し、「厳しい処罰を覚悟するべきである」と警告した。ネタニヤフ首相は、イスラエルが存亡の危機とみなすイランの核兵器開発を阻止するために、継続的な攻撃が必要であると述べた。イスラエル軍は、これまでに200カ所の核施設を攻撃したと発表し、ネタニヤフは「必要な限り」戦闘は続くと宣言した。一方、イラン当局者と核協議を行っているトランプ大統領は、核開発計画の抑制に関する合意を締結しなければ、「さらに残虐な」攻撃を受けるリスクがあると警告した。トランプ大統領は、イランが「何も残らない前に合意を締結しなければならない」と述べた。しかし、イランは今週末オマーンで予定されている協議には出席しないと表明した。
2010年代後半から、「イランとイスラエルの紛争は水面下に沈んでいたものの、2024年には再び激化した」という。2024年4月「イスラエル当局は、イスラエルがイランの核開発計画に対して大規模な攻撃を実施し、テヘランで爆発が起きたと発表した。この攻撃により、両国間で長期的にくすぶっていた紛争が、中東最強の軍事力を巻き込んだ戦争へとエスカレートする懸念が高まった」という。ニューヨーク・タイムスが伝えたイスラエル/イラン紛争の近年の歴史によると、2019 年イスラエルはイランの同盟国が高性能兵器を配備するのを阻止するため、シリア、レバノン、イラクで一連の攻撃を実施した。レバノンは、イランが長年過激派組織ヒズボラを支援してきた地域である。また、イスラエルは地中海東部と紅海を通過してイランの石油と武器を輸送する船舶を攻撃した。
2020年11月イスラエルはイランの最高位の核科学者モフセン・ファクリザデを遠隔操作機関銃で殺害した。2021年、イランとイスラエルは海上での小競り合いにより、相互攻撃を活発化させた。2022年5月、イスラエル当局が暗殺や拉致を行う秘密作戦部隊の指揮を支援していたと主張したイランの将校サヤド・ホダイー大佐がバイクに乗った2人によって殺害された。同時期に科学者2人が暗殺された。軍事研究施設の航空技師アユーブ・エンテザリと地質学者カムラン・アガモレイは食中毒の症状後に死亡した。イランはイスラエルが2人を毒殺したと主張したがイスラエルはその事実についてコメントしていない。2023年 10月7日イランが支援するハマス率いるパレスチナ武装勢力はイスラエルを攻撃し、ガザ地区で壊滅的な戦闘が勃発した。ハマスと連携があるレバノンのヒズボラやイエメンのフーシ派など、ガザ地域でイランの支援を受ける他の民兵組織もイスラエルを攻撃した。12月イランは、イスラエルがシリアへのミサイル攻撃でイランの高官を殺害したと非難した。
2024年4月、イスラエル軍がダマスカスのイラン大使館を空爆し、イランの最高司令官3名と将校4名が死亡した。7月、ハマスの政治指導者イスマイル・ハニーヤはイラン革命防衛隊が運営するテヘランのゲストハウスで発生した爆発により死亡した。9月、駐レバノン・イラン大使のモジタバ・アミニは、ヒズボラ構成員を狙った大規模なポケベル攻撃により片目を失った。その後も数日間、同様の電子機器への攻撃が続き、数十人が死亡、数千人が負傷した。イスラエルは後に、これらの攻撃は自国が行ったことを確認した。イランは10月、イラン司令官の暗殺に対する報復として、イスラエルに向けて約180発の弾道ミサイルを発射した。イスラエルは10月下旬、イランへの空爆を開始し、重要インフラを守るための防空システムを破壊した。イランとイスラエルの当局者らは、4月と10月の空爆でイランがロシアから購入した防空システムが破壊されたと述べた。そのシステムにはイランの核開発計画に極めて重要なイラン中心部が含まれていた。2025年、ネタニヤフ首相はトランプ大統領に対し、イランの核施設を攻撃する計画を提案した為、トランプ政権の当局者は何ヶ月にもわたって議論し、トランプ大統領は4月外交的対応を決断した。 最近、イランはウラン濃縮の全面停止を求めるトランプ政権の要求を拒否したが、核開発計画に関する協議は継続される可能性がある。
結論として、これはトランプ大統領が2017年に就任した第一期に、彼の前任者であるバラク・オバマ大統領が達成したイラン核兵器廃止協定を撤廃したその結果が一部含まれる可能性がある。つまり、トランプ政権は包括的共同行動計画と呼ばれた「イラン核合意」として知られるオバマ政権とイランの核合意を2018年5月8日に撤回した。トランプ政権は撤回後、以前に解除されていた対イラン制裁をすべて復活させ、イランを孤立させるため「最大限の圧力」政策を実施した。この結果、イランはその核合意を遵守する義務は無くなったため、状況は大幅に変化した。例えば、現在のイランに対するネタニヤフの最大の脅威は、イランの核兵器保持であるため、オバマの「イラン核合意」が撤廃されておらず、むしろ監視を強化する努力がなされていた場合、イスラエルとイランが戦争を激化するような状況になっていただろうか?CNNによると、トランプ大統領は13日朝、CNNとの短い電話会談で、米国は「もちろん」イスラエルを支持すると述べ、イスラエルによる昨夜のイランへの攻撃を「非常に成功した攻撃」と呼び、イランに核合意を結ぶよう警告したという。イランは報復作戦を展開したため、原油価格の急騰を懸念した13日の株式市場は、ダウ工業平均株価が約770ポイント、S&Pは約68ポイント、ナスダックは 約256ポイント下落した。イスラエルとイランの紛争が激化すれば、世界の経済にも影響を及ぼす可能性があることを示唆している。