
Photo credit : The Atlantic Journal Constitution
ドナルド・トランプ大統領のキャンペーンでの公約の中で最も重要な外交政策はウクライナでの戦争を終えることであるが、その目標達成に近づく気配はないため、最近ロシアの大統領ウラジミール・プーチンを批判するようになった。モスクワは3日の米国とロシアの両首脳の電話会話が何であったかを報告した。今日開催された閣僚会議で、トランプ大統領は、ウクライナはもっと兵器が必要だと発言した。この突然の変化にメディアは驚いている。
ニューヨーク・タイムスの8日の報告によると、トランプ大統領はここ数日、ロシアの大統領ウラジミール・プーチンに対する怒りを強めている。彼は8日の閣議中に「真実を知りたいなら…プーチン大統領から沢山のデタラメを浴びせられている。彼はいつも我々にとても親切だが、結局は無意味だ」と記者団に語った。トランプ大統領は、プーチンが前日にウクライナはロシアの侵攻から自国を守るために更なる兵器が必要であると発言したとして、プーチン大統領にはダブルスタンダードがあると非難したと言う。トランプ大統領は、プーチン大統領が和平合意の障害になっていると益々示唆している。大統領は8日の閣僚会議での演説中、ロシアによるウクライナへの戦争遂行の仕方を繰り返し非難し、「我々はプーチンに満足していない。私もプーチンに満足していない。今、そのことを言える。なぜなら、彼は多くの人々を殺しているからだ」と述べた。また別の場面では、プーチン大統領は「人間を正しく扱っていない」と述べ、ロシア大統領は「あまりに多くの人を殺しているので、ウクライナに防衛兵器を送っている」と付け加えた。
このニュースには驚き、耳を疑ったが、タイムスはそれが事実であることを8日に明確にした。「大統領は7日、ロシアの侵攻を阻止するため、ウクライナへの軍需品輸送を再開すると発表した。ホワイトハウスは先週、国防総省が米国の兵器備蓄が減少しているとの懸念を理由に、一部の防空迎撃ミサイル、精密誘導爆弾、ミサイルのウクライナへの輸送を一時停止したことを認めたばかりだった」と言う。注目すべき事は、トランプ大統領が8日、彼の隣には国防長官ピート・ヘグゼスが隣に座っていたが、記者団にトランプは、誰が一時停止を命じたのかと繰り返し問われたが「知りません」と記者に答えた。大統領は「なぜ教えてくれないのですか?」と言った。ウクライナ空軍の報告を引用したタイムスによると、ロシアは金曜日、キエフを含むウクライナの都市を、戦争中としては過去最多のドローンとミサイルによる集中攻撃を行なった。この攻撃は、トランプ大統領とプーチン大統領による3日の電話会談の翌日に行われた。
モスクワ・タイムスの同日の報道によると、プーチン大統領はトランプ大統領と1時間にわたる電話会談を行なった。クレムリンは、この会話を「ビジネスのような率直なもの」と表現し、両首脳は「同じ波長で話し合った」と述べた。プーチン大統領は、ロシア・ブランドの展示会を訪れた際にこの電話会談について初めて発表した。会場の売り手に対し、トランプ大統領にロシア製品をアメリカ市場で宣伝するよう「ぜひ提案したい」と述べた。クレムリンのユーリ・ウシャコフ外交政策顧問によると、電話会談は約1時間続き、幅広い話題が展開された。「ウクライナ及びシリアにおける戦争終結に向けた進行中の和平交渉、イスラエルとイラン間の最近の空爆の応酬、そして、伝統的価値観を促進する映画交換の提案」などが含まれていた。 ウシャコフによると、プーチン大統領は7月4日の米国独立記念日を前にトランプ大統領に祝意を表したという。
トランプ大統領はその時点で、可決を待っていた予算削減及び減税法案について、プーチン大統領に報告したという。ウシャコフによると、両首脳はここ数日一部停止しているウクライナへの米国の軍事支援や、クレムリンがウクライナとロシアの二国間問題だと主張する第3回直接和平交渉の可能性については協議しなかったという。 トランプ大統領は木曜日の午後、記者団に対し、プーチン大統領とは「イランとの戦争を含む多くの事柄について話し合った。そして、ご存知の通り、ウクライナとの戦争についても話し合いました。それについては満足していません。何の進展もなかった」と述べた。両氏は、7月3日の会話以前に6月14日に電話会談を行ったと言う。3日の会談は2022年以来初めて、プーチン大統領がフランスのエマニュエル・マクロン大統領と会談した数日後に行われた。マクロン大統領はこの電話会談で、プーチン大統領に対し、「できるだけ早く」ウクライナでの停戦に合意するよう強く求めたと言う。
最後に、今日(7月8日)の閣僚会議で、記者団は不可解な側面を発見した。トランプ大統領は、兵器輸送の一時停止について、事前に知っていたかどうかについて詳細な言及を拒否し、兵器輸送の一時停止については知らなかったと述べた。そして、トランプ大統領は5日前にプーチンと、約1時間の電話会話をしたばかりであるが、ウクライナとの和平交渉については、ウシャコフの報告とトランプ大統領が記者に語ったことはいずれも非常に曖昧であり、プーチンがウクライナでの戦争をまだ続けるつもりであるのか、実際に和平交渉を行うようトランプがプーチンを説得しようとしたのかについては明白ではない。そして、プーチンとの電話会話後の翌日の独立記念日の4日に、ロシアはウクライナを激しく集中攻撃した後、大統領は7日には、ウクライナに武器を輸送すると語っている。武器輸送の一時停止を知らなかったとあえて、記者団の前で表現したとき、国防省長官のピート・ヘグゼスの表情は深刻であったが頷いた様子を見せたようである。ロシアの残虐性が頻繁に報告されている中で、多くの民間人を殺害しているロシアの大統領に対する批判が自然な感情の発露であるなら、トランプ大統領は真実を語っていると思われる。しかし、ウクライナへの武器輸送にこれまで消極的な態度を続けていたとされているため、主要メディアは、なぜ態度が突然変化したのか疑問を提起している。この重要な疑問についてはもっと詳細に知る必要があるかもしれない。