大統領がウクライナへの兵器輸送を支持し始めた理由

ドナルド・トランプ大統領が昨日閣僚会議で、ロシアのウラジミール・プーチンを批判し、ウクライナへの武器を輸送すると公的に語った後、ロシアはウクライナ攻撃をさらに激化していると9日の今日報告されている。トランプ大統領が兵器輸送を支持するとの劇的な変化の理由については、米国で最も著名な複数のメディアがそれぞれを解説している。

トランプ大統領は、ロシアがあまりにもウクライナの多数の人々を殺害していると批判したが、これも彼の姿勢が変わった理由の一つである。大統領の8日のプーチンに対するコメントは、さらにロシアがウクライナを攻撃する引き金になったようである。ニューヨーク・タイムスの9日の報道によると、ロシア時間9日の夜「ウクライナに向けて大規模なドローンとミサイルの一斉射撃が起きた。トランプ大統領は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が和平交渉において「無意味な」措置しか取っていないと厳しく批判した直後のことであった。 爆発は主にウクライナ中部と西部の都市や町を揺るがし、攻撃は飛行場や軍事補給拠点を狙ったとみられる。首都キエフでも爆発音と対空機関銃の射撃音が聞こえた。この攻撃はトランプ大統領が7日にロシアの攻撃でウクライナが「甚大な被害を受けている」ため、先週停止したばかりの兵器供与を再開すると述べ、戦争への姿勢を一変させた翌日の夜に発生した」という。

しかし、トランプ大統領が、ウクライナに兵器を輸送するという驚きの決定は、7月4日、ウクライナの大統領ヴォロディミール・ゼレンスキーとトランプ両首脳の電話会談があった後である。ワシントン・ポストが7日に伝えたところによると、トランプ大統領とプーチン大統領は3日に「緊迫した」電話会談を行なった後、トランプ大統領はプーチン大統領との電話会談後に「非常に失望した」と述べ、ロシア大統領が3年以上続いている紛争終焉の締結を望んでいるとは思わないと述べた。その後、ロシアは「主にキエフを狙ったドローン539機とミサイル11発でウクライナを攻撃した。トランプ大統領とゼレンスキー大統領は4日に電話会談を行なった。その会談後、ゼレンスキーは「恐らく、この間ずっと交わした会話の中で最高の最も生産的な会話だった」と述べた。 ゼレンスキーはほとんど詳細を語らず、「防空問題」について協議したと述べ、ウクライナがロシアのミサイル攻撃に対抗するために必要としている米国製のペイトリオット防空システムは「まさに弾道脅威に対する防衛の鍵となる」と述べた。加えて8日、ウクライナ議会のオレナ・コンドラチュク副議長は、Xへの投稿で、米国による武器供与の再開を歓迎し、「ロシアがウクライナの都市、住宅、そして社会インフラに対するテロ行為をエスカレートさせている中、民間人の命を救う為に、ウクライナを支援するのは正しい決断です」と述べた。 ウクライナ議会外交委員会のオレクサンドル・メレシュコ委員長は、これは「前向きなシグナル」だと述べ、「ロシア攻撃の激化と、特にドイツとフランスなど欧州の同盟国からの圧力の高まりは、ホワイトハウスに変化を迫っている」と言った。ウクライナの元首相アルセニー・ヤツェニュークは「大統領、ありがとうございます!」と投稿した。

CNNの8日の報道によると、「過去48時間、ドナルド・トランプ米大統領はウクライナへの武器供与について、これまでで最も力強く、率直な発言をしたと言えるでしょう。そして同時に、クレムリンはホワイトハウスに対し、現実的な交渉による戦争解決には関心がないことを最も露骨に示唆した」と述べている。トランプ大統領のウクライナに対する姿勢の変化について、トランプ大統領は「ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に接近したり、ゼレンスキー大統領と対立したり、和解したり、そして最終的には欧州連合を拒絶したりと、あらゆることを試みてきた。トランプは常にプーチンと良好な関係を築こうとしてきた。忍耐強い外交、穏やかな言葉、そして先週の軍事支援の一時停止」など、あらゆる努力をしたが、プーチンの立場を変えることはできなかった。「クレムリンは平和を望んでいない。そしてトランプは、近年の苦難を拒絶しながら、ロシアが敵対国であることをゆっくりと学んできたのである」と解釈している。さらに別の理由は、事態が緊迫しているとの見解を示している。トランプ大統領の「方針転換のタイミングは、この紛争の現状がいかに切迫しているかを物語っている。ロシアがキエフ攻撃にドローンを使用したという記録的な最近の出来事は、首都の防空体制に重大な欠陥があることを露呈させた。ウクライナが16万人のロシア軍が前線の北と東に集結していると報告しているこの時期に補給がなければ、事態は悪化する一方だったでしょう。今後数ヶ月は、たとえ米国の軍事支援が再開されたとしても、キエフにとって予測不可能で極めて重要な時期になるでしょう」と述べている。

ニューヨーク・タイムスが8日に公開した分析によると、米国当局は、米国の備蓄兵器レベルが低いため、ウクライナへの武器輸送を見直すと決定したばかりであった。それにも関わらず、トランプ大統領が閣僚らに、兵器を輸送すると公的に語った理由は、「追加兵器を供与せざるを得なくなった」ためであるとして、ウクライナでの状況が緊迫していることを強調している。トランプ大統領は8日の閣僚会議で、「我々はそうしなければならない。彼らは自衛できなければならない」と述べた。そして、トランプ大統領の変化は、ウクライナを支援するよう求めている欧州および同盟国の圧力が急増していることを含めて、避けることは不可能な「政治的変化」によるものであると述べている。ウクライナの欧州連帯党所属議員のイリーナ・ゲラシチェンコは、トランプ大統領の月曜日の発表は、「ロシアの攻撃の激化と、特にドイツとフランスといった欧州の同盟国からの圧力の高まりが、ホワイトハウスに変化を迫っている」中で、「政治的変化の合図」であるとソーシャル・メディアに投稿した。ウクライナの元首相アルセニー・ヤツェニュークでさえ、「大統領、ありがとうございます!」と投稿した。 しかし、トランプ大統領は従来、武器輸送をめぐって、揺るぎない考えを示していなかったため、「懐疑的」な見解を持つ人もいるという。「トランプ政権下では、米国の政策が中東・太平洋地域に重点を置く」という状況がある中で、キエフの研究機関の所長マクシム・スクリプチェンコは、「これは私たちが望む理想的な戦略ではない。しかし、私たちはそれに適応する必要があり、その戦略の中にウクライナの居場所を見つけるべきです」と述べた。

要するに、トランプ大統領のプーチンに対する公的な批判は、プーチンが和平交渉を完全に放棄し、ウクライナの大統領ゼレンスキーがプーチンの要望に沿った譲渡をしない限り、ロシアはウクライナの防衛戦を徹底的に破壊するまで攻撃し続けることを示唆している。トランプ大統領のウクライナ支援に対する姿勢が変化した理由について、これら主要メディアの共通する見解は、ロシア軍によるウクライナ攻撃が極度に激化しているため、緊迫した状態で、欧州諸国が強い圧力をかけている中、トランプ大統領は、兵器及び武器の輸送を行う以外に選択の余地はないと認識したことを示唆している。別の共通した意見は、あらゆる試行錯誤を繰り返したトランプ大統領は、ロシアが敵対国である事を遂に理解したからであると見ている。ウクライナの一部の専門家は、米国に依存するべきではないと示唆しているものの、ご承知の通り、ゼレンスキーは欧州同盟国のリーダー達と頻繁に連携を維持していると言う現実的な動きがあることを示している。特にフランス、ドイツ、イギリスのリーダー達は、ゼレンスキー大統領に対して、積極的に支援する揺るがない意図があることを示唆している。一方、トランプ大統領は2017年第一期の就任以来、ロシアと敵対しないため友好的な姿勢を続けてきた為、現実的な見方をする人々は、この突然の明白な変化がどれほど続くかに懐疑的であるという。しかし、米国大統領は少なくとも、プーチンが和平交渉を行う意思は全くないことを遂に悟った可能性がある。トランプは、もし彼が大統領に再選されれば、ロシアとウクライナ間の戦争を24時間で解決できると繰り返し述べていたことが2024年7月に報告された。それは重大な公約であったが、あれから1年が経過した今日、プーチンとゼレンスキー間の仲裁役を務めることは非常に困難であることを痛切に感じたと思われる。

アメリカ・ウオッチ- Yuko's Blogをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む