政府閉鎖に影響を受けているのは誰か?

政府閉鎖から6日の今日も共和党議員らは国民の健康管理に必要な医療保険制度改革法(アフォーダブル・ケア・アクト(ACA又はオバマ・ケア)の助成金を求める民主党の要請を拒否している。給与を受けずに一時帰休を余儀なくされている従業員は少なくとも600,000人であり、広範に及ぶ政府のプログラムは停止されている。現在、各省庁の合計職員数と一時帰休を強制された人数、その率、および無給で就労している各省庁の職員の割合が判明している。これらは事実上、政府閉鎖に影響を受けている人々である。

ニューヨーク・タイムスが9月30日に公開したデーターによると、19の省庁の中で、無給による影響を受けるのは省庁によってそれぞれ異なり、帰休率が最も高い省庁は環境保護庁である。次に教育省、商務省、労働省、住宅都市開発省の順である。もっとも低いのは財務省、次に退役軍人省、更に国土安全保障省であり、これらの章の職員はほとんど必須とされるプログラムに従事している人たちである。下記表の合計職員数の右側の(%)は無給で勤務している職人の割合である。ほぼ全ての省庁で、多少なりとも無給で勤務しているが、その中で目立って多いのは社会保障省、司法省、国土安全保障省及び交通省である。

省庁合計職員数一時帰休帰休率
環境保護庁15,166 (6%)13,43289%
教育省2,447(0%) 2,11787
商務省42,984(15%)34,71181
労働省12,916(20%)9,79276
住宅都市開発省6,105(26%)4,35971
国務省26,995(0%)16,65162
エネルギー省13,812(12%)8,10559
内務省58,619(14%)30,99653
農務省85,907(37%)42,25649
国防総省741,477(30%)334,90445
保健福祉省79,717(15%)32,46041
中小企業庁6,201(2%)1,45623
交通省53,717(55%)12,21323
社会保障省51,825(88%)6,19712
司法省115,131(85%)12,84011
人事管理局2,007(0%)21010
国土安全保障省271,927(78%)14,1845
退役軍人省461,499(6%)14,8743
財務省81,165(1%)1,7362

タイムスによると、「郵便局や社会保障給付など、自己資金で賄われているか又は「必須」とみなされるサービスやプログラムは、ほぼ中断することなく継続される。また、各省庁は連邦法執行官、現役軍人、航空管制官など、一部の職員を「必須」職員に指定した。閉鎖が続く間、多くの職員が無給で働くことになる」という。また、タイムスは「一部の政府閉鎖は数日で解除されたが、今回の行き詰まりは特に物議を醸している。トランプ大統領は、政府閉鎖を利用して、民主党が支持するプログラムを恒久的に削減し、従業員を大量に解雇する可能性を示唆している」と述べている。

一時帰休率が最大を示す環境保護庁(89%)で継続される活動は、緊急時および災害支援、 EPAの土地、建物、設備の保護、進行中の実験の保存、「人命に差し迫った脅威」をもたらすスーパー・ファンド・サイトの浄化 である。中止される活動は、新たな許可、ガイダンス、規制、または助成金の発行、 EPAが「人命および財産に差し迫った脅威はない」と判断したスーパー・ファンド・サイトの浄化である。二番目に高い教育省(87%)で継続される活動は連邦ペル・グラントや連邦直接学生ローンなどの学生援助の支給(ローン借入者は未払いの債務の返済義務を負う)、 タイトルIおよび障害者教育法(IDEA)に基づく助成金である。停止される活動は、新たな助成金交付活動(ただし、助成金受給者は以前に交付された資金に引き続きアクセスできる)、 公民権局による苦情の審査および調査である。

三番目に高い商務省(81%)で継続される活動は、危険な気象状況に関する気象予報および一般市民への警告、 漁業監視、米国港湾に入港する船舶の水位監視、海図の更新など、様々な海事活動、予備費が確保されている場合の特許の処理と承認などである。停止される活動は国勢調査局における調査票の収集や月次報告書の作成など、省庁全体のほとんどの研究活動である。四番目に高い労働省(76%)で継続される活動は、鉱山の義務的な検査および調査、 失業保険給付である。 停止される活動は、月次雇用データを作成する労働統計局のデータ発表、 労働安全衛生法で認められている「差し迫った危険」を及ぼすとみなされない状況の検査である。五番目に高い住宅都市開発省(71%)で継続する活動は ホームレスへの緊急住宅提供のための助成金プログラム である。終了する活動は住宅差別に関する苦情の審査である。

一方、一時帰休率が最低の財務省(2%)を見ると、継続される活動は、閉鎖後少なくとも最初の5営業日における内国歳入庁(IRS)の業務、大統領への経済・市場に関する提言および最新情報の提供などである。停止される活動は業界規制およびガイダンスの発行である。二番目に低い退役軍人省(3%)で継続される活動は退役軍人医療、ホームレス支援プログラム、退役軍人危機ホットライン、退役軍人のための年金、住宅、その他の給付などである。終了する活動は、民間生活への移行を目指す退役軍人への支援である。三番目の国土安全保障省(5%)で継続される業務は米国移民・関税執行局(ICE)の職員2万人の大半を含む、入国管理、国境警備、税関職員の業務 、FEMA(連邦緊急事態管理庁)の災害対応、関税徴収を含む輸入品に対する税関執行、市民権およびグリーンカード申請(ただし、遅延が発生する可能性がある)、 運輸保安局(TSA)の空港検査官の職務(引き続き無給で勤務)など、ほぼ全ての業務は継続中であり、停止された業務は記録されていない。

政府閉鎖中の6日、上院議員は議場に戻ったが、継続法案がすぐに可決する気配はなさそうである。トランプ大統領は日曜の夜、ホワイトハウスの南芝で「すべて民主党のせいである。民主党は政府閉鎖で多くの雇用を失わせている。これは彼らの閉鎖であって、我々の閉鎖ではない」と言った。そして6日午後から大統領執務室での記者会見で、「現在、民主党と交渉中で、非常に良い結果が得られる可能性がある。適切な合意ができれば」政府をオープンするために、ACAの補助金の延長に前向きであることを示唆した。トランプ大統領はまた、今回の政府閉鎖は、自身の優先事項に合致しない連邦政府の業務を縮小する「前例のない機会」となると述べた。ワシントン・ポストの6日の報告によると、その内容には、民主党上院議員が率いる複数の州におけるグリーン・エネルギー事業や、シカゴとニューヨークの交通プロジェクトへの資金拠出停止などが含まれると述べている。そして、上院共和党リーダーのジョン・スゥーンは6日「我々が保証できない確実な結果を求めている。前進の道筋が見えてくるかもしれない。ホワイトハウスの判断次第で大きく変わるだろうが、改革なしには実現しないのは確実である」と述べた。つまり、同氏は、民主党がACA補助金の延長を確実に約束することを求めていると述べた。

要するに、無給で勤務している人々がもっとも厳しいな状況に直面していることになる。今回の政府閉鎖が過去の閉鎖と質が異なる点は、この政府閉鎖を利用して、可能な限り、民主党の政策であるプログラムを削減または排除することで、そのプログラムの労働者も共に解雇するというトランプ政権の前代未聞の計画である。上院共和党リーダーのスゥーンは、ホワイトハウスが何を決定するかを予測できないとし、政府閉鎖を終えるためには経費削減なしにはあり得ないと主張した。政府閉鎖6日目も引き続き膠着状態が続いている。民主党がACA補助金を延長する理由は、アメリカ人数千万人の健康を保護するためであり、党派には無関係あるが、共和党が削減を標的にしている分野は、民主党州で促進されている気候変動や交通インフラの資金停止である。政府閉鎖は誰の責任であるかを尋ねた2日に公表したワシントン・ポストの世論調査では、民主党の責任として批判している大統領と議会共和党がもっとも高く47%で、民主党であると答えた率は30%である。不明であると答えた率は23%である。他複数の機関の世論調査も、主に大統領と議会共和党に責任があると答えている。

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