民主党州に対する政権の攻撃はエスカレート

Trump escalates his use of federal power to target Democratic states

The Washington Post : 2025年10月12日

ノースウェスタン大学でジャーナリズム修士号を保持し、マイアミ・ヘラルド紙、シカゴ・トリビューン紙、ウォール・ストリート・ジャーナル紙に奉仕した政治分野での経験豊富なジャーナリストのナフタリ・ベンダビッドは、この記事の中で現役大統領が民主党州を攻撃し、共和党州のみを援助しているという顕著な党派主義に従事していることについて述べている。最新の世論調査は、その政治環境を見事に反映している。

この記事の著者ベンダビッドは、ドナルド・トランプ大統領が彼の政策を支持しない州や地域に「痛みを与えるというパターン」があり、「リベラルな地域や政策に打撃を与える意図を表明」している一方で、共和党州には恩恵を与えている状況について描写している。大統領と彼の政権は、政府閉鎖が始まった10月1日、民主党が圧倒的に優勢なニューヨーク(heavily Democratic New York)州で2つのインフラ・プロジェクトに提供されている180億ドルの資金を停止すると発表した。翌日、ホワイトハウスはいずれもカマラ・ハリスに投票した16州のクリーン・エネルギー・プロジェクトに提供される(in grants for clean energy projects) 76億ドルの補助金を中止すると発表した。さらに政権は、シカゴのプロジェクトに配分された21億ドルの補助金を停止すると発表した。イリノイ州の指導者たちは、特にシカゴに州兵が派遣された後に、トランプ大統領と頻繁に対立(frequently spar with)している。

政府閉鎖中に民主党支持州でのプロジェクトを中止したことで、激しい非難と党派主義の非難を招いて(has prompted a furor and cries of partisanship)いる。しかし、これは民主党州に打撃を与え(damage blue states)共和党州を有利にする(help red ones)ための権力行使を試みているトランプの政権の最新の例である。例えば5月に、政権は民主党が優勢な州、特にカリフォルニア州とワシントンD.Cにおける陸軍工兵隊のプロジェクト(Army Corps of Engineers projects)から共和党が支配する州へ数百万ドルを移管した(shifted millions of dollars)。先月、トランプ大統領はカマラ・ハリスを支持したコロラド州から、自身を支持したアラバマ州に米宇宙軍の司令部を移転する(moving U.S. Space Command headquarters)と発表した。移転の理由は他にもあると示唆した。

さらに、トランプ政権の保健福祉省は、10か所の地方事務所(regional offices)のうちハリスを支持した州にある5か所を閉鎖した。一方、保健福祉省が開設を維持する(is keeping open) 5か所の地方事務所のうち4か所は、トランプを支持した州である。ホワイトハウスは、民主党支持が圧倒的に多いコネチカット州、メリーランド州、マサチューセッツ州、ロードアイランド州沖のエネルギー・プロジェクトを阻止しようとしてきた(has also been seeking to block energy projects)。しかし、共和党知事が率いるバージニア州沖の風力発電プロジェクトについては、何ら異議が申し立てられていない(has been left unchallenged)。民主党州はさまざまなプロジェクトに必要な資金調達(Funding)がブロックされているというだけでなく、大統領は、犯罪や移民問題を理由に(citing perceived crime and immigration issues)、イリノイ州やオレゴン州などの民主党州の知事の反対を押し切って(over their governors’ objections)、州兵(National Guard troops)を派遣する計画を強化している。民主党の間で「民主党支持のアメリカが標的にされている」という非難を煽っている(fueling the allegation)。

ホワイトハウスは、これらの決定はすべて実質的な利点に基づいており(all those decisions have been based on the merits)、何が米国にとって最善であるかを慎重に検討した(a careful calculation)結果であると述べている。しかし、民主党は、大統領が政治的に不利とみなす地域に連邦政府の機構を利用して痛みを与えるというパターンを目撃しており、トランプ自身も民主党支持の地域や政策に打撃を与える意図(intent to hurt Democratic areas and policies)を何回も表明している。メリーランド州上院民主党議員クリス・ヴァン・ホーレンは、「ドナルド・トランプの政治に対する姿勢全体に言えることですが、彼はアメリカを統一しようとはしていません。彼は分断によって統治し(governs by division)、怒りを煽り(stokes anger)ます。それは明らかに、過去に彼にとってうまく機能した歪んだやり方(in a perverse way)です。しかし、選挙戦でそうすることと、分断を通して統治することは全く別の事である(it is one thing to do that in a campaign, and another to govern through division.)と思います」と述べた。

ジャーナリストのベンダビッドが指摘している問題は、まさにトランプ大統領の政策が米国での政治の分断化を益々深刻化させていることを示唆している。歴史的にはエイブラハム・リンカーンを含めて、単なる党派的な大統領は多く存在するが、彼を支持する州や地域には利益を与え、反対党の州や地域には苦しみを与えるという露骨で極端な党利党略を推進する大統領は稀である。大多数の歴代大統領は、一般教書演説を通して、彼の党の政策を打ち出す必要はあるものの、可能な限り統一を目指し、両党の指導者との協議に最善を尽くした。もちろん、分断化も新たな傾向ではないが、今日見られるような極端な分断化は目に余るものがある。今年最初の米国閉鎖が起きた2日後の10月2日に公開されたニューヨーク・タイムス/シエナの新しい世論調査で、米国大多数の有権者は、米国の分断は「克服不可能である」と述べている。今年9月の調査で、「政治的に分裂しすぎて 国の問題を解決することができない」と答えた率は非常に高い64%であり、これは2020年9月の42%から驚異的に増加した。そして、11項目の政治課題の中で、「現在米国が直面している最も重要な問題は何だと思いますか?」との質問でも2年前と比較して、問題があるのは共和党と米国の分断化であると答えた率が大幅に増加した。以下は各課題を約2年前と比較したものである。

最懸念課題2023年12月2025年9月
経済20%16%
インフレーション14%5%
移民問題10%7%
外交政策6%3%
医療問題3%2%
分極化7%13%
共和党3%9%
民主党5%6%
民主主義7%9%
犯罪2%4%
不平等6%3%

米国の有権者は約2年間で、インフレーションの懸念が大幅に減少し、米国の分断化への懸念は約2倍に増加し、共和党が問題であると示唆する率は3倍に増加した。この世論調査の傾向が続く場合、民主党州を財政的に攻撃し、共和党を優位にする政策は米国を益々分断化させる可能性があり、有権者はそれを望んでいないことを示唆している。従って、中間選挙で共和党の勝利を促進する政策ではないことを示唆している。特に、共和党は、共和党州に最も多いメディケイドを大幅に削減したため、共和党の行動を懸念する有権者が約2年前の3%から現在9%に増加している現状は分裂的な政治環境と驚くほど一貫性があることを示唆している。

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