緊急事態補助金支給の停滞は激化した不法移民の取り締まりに関連

How FEMA Is Forcing Disaster-Struck Towns to Fend for Themselves               The New York Times : 2025年10月16日

この記事は、大統領が災害救援と復興の負担を最終的には州政府に移譲したいと述べていたが、それは既に始まっており、今年早期に竜巻やハリケーンに遭遇し、家が破壊された地域で連邦政府の援助が停止され、自力での再建を余儀無くされている状況について述べている。現在、州に提供される緊急事態の災害援助資金が遅れているか又は削減されている状況があることを示唆している。別の記事は、この状況が不法移民の強制送還に関連していることを示している。

アーカンソー州北東部のケイブ・シティの人々が竜巻に襲われてから7ヶ月が経過した。人々の生活は少しずつ正常に戻りつつ(Life is inching back to normal)ある。唯一の食料品店もまもなく再開し、葬儀場の再建に向けて作業員たちが基礎工事を始めている(Crews are starting to dig the foundation)。しかし、ジョナス・アンダーソン市長は、最近の災害からの困難な復興(daunting recoveries)に直面している多くの町と同様に、この町も独力で立ち直らざるを得なかった(has had to go it alone)と述べた。トランプ政権は、ケイブ・シティによる連邦緊急事態管理庁(FEMA)の復興支援のための資金援助要請を却下した。アンダーソン市長はそれでも事業を続行せざるを得ず(was forced to forge ahead)、約30万ドルの費用がかさみ(racking up a bill of about $300,000)、最終的にはこの小さな町の年間予算の15%を負担する可能性がある(could end up eating 15 percent)と述べた。

約2,000人の住民の中には、連邦政府からの支援を受けている(have gotten federal help)人もいる。FEMAは、3月に時速165マイル(約260キロメートル)の強風で被害を受け、全壊した50軒以上の住宅の修理費用を負担することに同意した(agreed to cover repairs)。州も救援金を約束した(pledged relief money)が、アンダーソン市長は、ケイブ・シティが予想以上に復興の重荷を背負っている(is carrying more of the burden of recovery than expected)と述べた。同氏は「FEMAから多額の補償(reimbursement)を受けなかったにもかかわらず、私たちは順調に回復しています。ここの人々は驚くほど回復力(super resilient)があります」と語った。

トランプ氏が描く米国の緊急事態管理構想によると(based on Mr. Trump’s vision for emergency management in the United States)、全国のより多くの地域社会にとって、このような未来が訪れる可能性がある。それは、大規模災害(largest catastrophes)を除き、災害復旧の責任を連邦政府から州政府に移譲するというものである。多くの地域では、既にそれが現実となっている。FEMAは災害宣言と地域社会への支援金支給を遅らせ(FEMA has been delaying disaster declarations and aid payments)、一部の助成金へのアクセスに新たなハードルを設け(adding new hurdles to access some grant funds)、回復力を高め、将来の災害による甚大な被害を防ぐための(prevent future disasters from causing so much damage)資金の流れを遮断している。

災害の援助費用を遅延させるか又は削減している理由は、トランプ政権が現在行なっている不法移民の強制送還に関連性がある。別のニューヨーク・タイムスの記事によると、FEAMは過去には見られなかった付加的な活動も行い、推定人口の証明を求めている。10月3日の同紙の報告によると、 FEAMは「補助金の額を計算するために使われる各州の人口推計に米国から強制送還された人々が含まれていないことを証明できるまで、各州への3億ドル以上の緊急事態準備補助金の支給を差し控えている」という。各州のFEAMを代表する団体は、この規定は「前例のない規定」であり、「災害への備えと緊急対応を強化するための資源投入をさらに遅らせる」ものであると批判した。一方、FEMAの広報担当者ダニエル・リャルグスはこの方針は「詐欺や濫用を防ぐため」に制定されたと述べ、「この助成金は人口データのみに基づいて交付されており、FEMAは適切な資金額を交付していることを確認する必要がある」と電子メールで述べた。同氏は「国外追放を含む最近の人口変動」のため、「助成金の公平な分配を確保するため」に人口データを更新する必要があったと述べた。

トランプ大統領の不法移民に対する取り締まりは激化し、ロスアンゼルス、D.C、シカゴなどに、不法移民を逮捕している関税執行局(ICE)の捜査官を抗議活動の群衆から保護するために軍隊を送っている。ロードアイランド州のトランプ大統領が任命した米国地方判事メアリー・マックエロイは9月30日、大量国外追放運動に反対する民主党支持の20州に対して、数億ドルの緊急準備基金を凍結したトランプ政権の措置を阻止する判定を下した。今月、別の連邦地方判事は、FEMA補助金にこれらの移民関連の条件を課すことは違憲と判断した。緊急事態準備補助金の支給の遅延又は削減は、強制送還に基づく人口の変化に基づいているとして、各州が強制送還者数を把握するまで、又は人口統計から、最近国外へ強制送還された人々を除外していることを証明するまで、補助金支給を保留しているという驚きの実態がある中で、複数の裁判に発展している。タイムスは「 州が国外追放された移民の数をどのように数えているのかは不明瞭であり、場合によってはその数は日々変化している。人口の多い州では、その数が助成金の総額に意味のある変化をもたらすかどうかも不明である」と指摘している。

要するに、連邦緊急事態管理庁(FEMA)の部門を国土安全保障省から除去するという提案、災害による連邦援助資金提供の削減、または従来のEAMAの責任を各州に任せるという大統領の計画は、今年4月と5月の初旬および6月中旬にかけて報告された。トランプ政権の提案や計画は、トランプ大統領が事前に漠然と語ることで、いつの間にか、それが現実のものになり、訴訟が提起されるというパターンがある。自然災害に見舞われる州はFEMAから援助金を受けることがつい最近まで自然であった。そのような州はアーカンソーも含めて、特に南部の共和党州が多く、その代表的な保守派州は、洪水や竜巻などハリケーンの影響を頻繁に受けているフロリダ、テキサス、ルイジアナ、サウス・キャロライナ、サウス・ダコタ、ノース・ダコタ、ミシシッピーなどが含まれる。これらの州は主にトランプ大統領に投票した州である。しかし、FEMAの災害援助資金が、不法移民の強制送還による人口の変化に関連性があることは、裁判例が示すように主に民主党がターゲットにされている可能性があることを示唆している。山火事が頻繁なリベラル州のカリフォルニアは既に、トランプ大統領がロスアンゼルスに州兵を派遣した時、同州の知事が強く対抗した。今年3月初旬、同州が有権者ID法を制定しない限り、山火事の災害の援助資金を提供されないという大統領の脅しにも直面したことがある。加えて、不法移民の強制送還に協力しない州、つまり移民の労働力を必要としている州は、FEMAの災害援助資金を受理することが困難になっている。これも過度に党派的であることを示唆しており、訴訟が絶えない不当な政策の一例に過ぎない

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