大規模なNO KINGプロテストをもたらす根本的理由は何か?

ワシントンD.C  Photo credit : Truthout

全米50州で土曜日の18日に三回目のNO KING(王はいない)プロテストが開催されている。今回が最も規模が大きく、全米で約2,600の場所で行われている。最初の6月14日、二回目の7月4日に開催されたNO KING プロテストは全米で500万人を超えたと言われている。18日午前中から始まった平和的なNO KINGはその数を遥かに超える歴史的なイベントになると推測されている。なぜ今年からNO KINGの大規模なプロテストが全米で組織化されるようになったのか? 

フィラデルフィィア Photo credit : City & State Pennsylvania

カリフォルニア州の多数の都市、ニューヨーク、ワシントンD.C、シカゴ、アトランタなどは特に大規模な群衆が見られる。しかし、リバラル州でのプロテストの規模が大きいのは当然であるため、ここで紹介している写真は主に保守派での集会に注目している。全50州と複数の米国領土の米国民の大半は、現在起きている政府閉鎖及び最近の政治的傾向性が権威主義、ファシズム、君主制に進むことを懸念し、政権の政策に反対しているからである。彼らが掲げているプラカードは、彼らの意図を反映している。NO KINGのプロテストは50501運動、アメリカ自由人権協会、アメリカ労働組合会議、ニューヨーク市民自由連合、アメリカ民主社会主義者協会、アメリカ大学教授協会、アメリカ政府職員連盟、女性有権者連盟を含む約15の団体や組織が抗議活動やイベントを主催している。個人が一体となって、平和的に行うことを目指しているため、武器の持参を禁止している。これまで民主主義の米国で、大統領が権限の範囲を顕著に超える政治的スペクトラムを権威主義と表現する場合もある。そして、これまで他の大統領が行ったことがないトランプ大統領と彼の政権による複数の政策が、これらの表現で懸念されているからである。以下は上部2つの写真を除き、保守派州のプロテストのイベントの写真を転載しています。

アイダホ州議会付近 Photo credit : 6 KIVI-TV

これら複数の表現に匹敵する政権の政策の例を挙げると経済的側面では極端な関税が挙げられる。ワシントン・ポストの編集委員会は16日に、「輸入品に課税することで歳入を増やす無制限の権限を主張した大統領はこれまでいない」と指摘した。また、「憲法は明確にその責任を議会に課しており、歳入増加のコントロールは議会が行政府を抑制する主要な手段である。トランプ大統領は、IEEPA(国際緊急経済権限法)の下で議会が大統領に関税権限を与えたと主張するが、同法には関税に関する言及はなく、1977年のIEEPAを大統領がそのような形で行使した例はない」と述べている。

アラバマ州モンゴメリー Photo credit : Montgomery Advertiser

そして、大統領は「長年、自らの権力の限界を無視していることを隠さず、それに従って政治を行っている」ことは広範に知られている。これは米国の大多数の人々が同意できない権威主義的な政治であると考えているため、NO KINGのプロテストが起きている。そして、その限界を超えた権力の行使の別の例は、これまで3都市に派遣した州兵または軍隊である。特に「ワシントン首都圏警察の連邦化と、彼が言うところの『制御不能な犯罪』に対処するため、首都に州兵を派遣したことである。前者(制御不能な犯罪)は前例がなく、後者(州兵を派遣)は異例である。州兵は通常、暴動のような広範囲にわたる騒乱の場合にのみ招集されるからである」とCNNは述べている。

アイオワ州首都の議事堂近辺 Photo credit : The Des Moines Register

次に、前例のない政権の非民主的な動きは政敵の調査である。「トランプ政権は、ロシア疑惑捜査、最初の弾劾調査、2021年1月6日の捜査、そしてトランプ個人の刑事・民事訴訟という彼を精査するための4つの注目すべき取り組みにおいて、主要人物に対する捜査を開始、あるいは捜査措置を既に講じている。これらの取り組みの報復的な性質は、トランプが長年の慣例を破り、これらの調査の多くを自ら推進してきたという事実によってさらに強まっている。任期初期には、2人の批判者に対する捜査を明確に求める大統領令に署名したほどである。共和党が当時のジョー・バイデン大統領を弾劾しようとした試みは成果を上げず、これらの調査でも確固たる証拠は見つかっていない。しかし、何の成果も得られなかったとしても、トランプ氏を内部告発したり調査したりする可能性のある他の者に対して、『もし彼を精査すれば、我々は貴方を追及する』というメッセージを送ることになるでしょう。これは、人々が沈黙を守るための秘訣です」という。

インディアナ Photo credit : Indiana Capital Chronicle

加えて、過去の大統領に前例がなかった権威的な政策は「伝統的に戦時権限とされてきた『外国人敵国法』を行使し、不法移民の迅速な強制送還において適正手続きと法の支配を軽視する形をとっている」ことである。これは「裁判所によって阻止された数々の不当な強制送還や強制送還未遂につながっている。ある時点では、政権は移民を乗せた航空機を引き返すよう命じた裁判所命令を明らかに無視した。トランプ政権によるこの問題への圧力によって、法の支配と裁判所の権威がこれほどまでに疑問視されたことは恐らくないでしょう」とCNNは指摘している。

フロリダ Photo credit : WCTV

テキサス Photo credit : The Texas Tribune

この他にも、大統領から離れた機関として、議会が設定した環境保護庁、連邦準備制度、証券取引委員会、連邦選挙委員会、中央情報局、連邦取引委員会、米国航空宇宙局、社会保障局などの独立機関は、忠誠第一主義によって、その独立性を損なう可能性があり、国民は信頼性の確信を失う可能性にも懸念を引き起こしている。さらに、憲法は、議会が予算と配分を決定する権限があるが、就任直後、トランプ大統領の行政管理予算局は、議会の許可なく、農業補助金から、多くの組織や機関のプログラムに提供されている連邦政府の補助金および融資を一時停止した。これは、歴代の大統領が実際には踏み入れていない権限を超える範囲であるとして、訴訟に発展した。これら全てのトランプ政権のパターンは、有権者の抵抗に遭遇していることを示す明確な例が大規模なプロテストである。そして、今年300件以上の訴訟が提起されているので、米国最高裁は、トランプ大統領が挑戦している民主主義国である米国の大統領の権限の範囲はどの程度であるかを決定するかもしれない。そうでない場合「米国は間違った方向に進んでいる」と多くの国民(民主党81%、無党派63%、共和党27%)が感じているような状況が変わらない場合、NO KINGプロテストは今後も続く可能性がある。底力のある民衆のパワーは無視されるべきではない。

サウス・キャロライナ Photo credit : Greenville Online

オハイオ州シンシナティ Photo credit : Cincinnati Equirer

アメリカ・ウオッチ- Yuko's Blogをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む