裁判官はコミとジェイムスに対する訴訟を却下

Photo credit : Radio – Canada

裁判官は24日、元FBIディレクターのジェイムス・コミ(左)とニューヨークの司法長官レティシア・ジェイムス(右)に対する司法省の訴訟を却下した。その理由は、バージニア州連邦検事として暫定的に任命されたリンジー・ハリガンの合法性を否定したためである。

ワシントン・ポストの24日の報告 によると、両氏に対する告訴事件を担当している米国連邦地方裁判所のキャメロン・マクゴーワン・カリー判事(1948年10月 3日誕生)は、コミとジェイムスを担当した「リンジー・ハリガンは違法に任命されたため、コミとジェイムスに対するハリガンの起訴状は却下されるべきだ」と判定した。しかし、カリー判事は「司法省が合法的に任命された検察官のもとで彼らを再び起訴することを禁じる要請を否定した。」この要請はコミとジェイムスの弁護士によるものと思われる。従って、司法省は「ほぼ確実に控訴する」と予測されている。

カリー判事は、ビル・クリントン大統領に任命され1994年3月、サウス・キャロライナ州米国地方裁判所の判事として就任した。今回、ハリガンのバージニア州東部地区暫定連邦検事への任命の合法性を判断するよう特別に任命された。カリー判事の「判決は司法省に二つの面で厳しい批判」を投げつけた。カリー判事は「ハリガンの任命を無効と宣言することで、トランプ政権が全国の検察トップの役職に忠実な人物を据えるために用いてきた法的論拠を退ける他の数人の判事に参加した。コミとジェイムスに対する訴訟を却下するという判事の決定は、報復を望むトランプ大統領の思惑を推し進めるために、司法省を動員しようとする取り組みを複雑化させる」という。

両氏に対する告訴は、長年の報復心によるもので、法的根拠はほとんど重視されず提起されたものである。ポストによると、トランプ大統領は「2017年にFBI長官ジェイムス・コミを解雇して以来、長年にわたりコミの訴追を追求してきた。」ニューヨーク司法長官レティシア・ジェイムスは昨年、「トランプ大統領とその不動産帝国に対して、数百万ドルの民事詐欺判決に勝利した」ことを受けて、大統領は彼女を「不正行為で告発した。」そして、トランプ氏は今年1月にホワイトハウスに戻り次第、「訴追を裏付ける証拠の有無をほとんど気にせず、司法省に対し、両氏の「犯罪訴追を迅速に実施するよう繰り返し求めてきた。」既にご承知の通り、トランプ大統領に任命されたエリック・シーバート暫定連邦検事が調査の結果、「証拠が不十分であるとの結論を下した」後、トランプ氏はシーバートを解雇し、シーバートの後継者として大統領の元個人弁護士であるハリガンを任命した。その数日以内に「検察経験のないハリガンは両事件を大陪審に持ち込み、起訴を確保した。」

ハリガン任命の正当性に異議を唱える動きに加え、コミとジェイムス両氏は、トランプ大統領の復讐心に駆られた不当な動機に基づいて、裁判官に対し訴追を廃棄するよう強く求めていた。コミは、弁護士が起訴につながった大陪審の手続きに不正があったと指摘する件について、訴訟の却下を求めている。一方、ハリガンを擁護する司法省は「上院の承認を回避して任命者が連邦検事に就任する状況を抑制しようとする議会の努力にもかかわらず、空席となった連邦検事の職務に大統領が選んだ候補者を一時的に埋める権限を拡大解釈した」とポストは伝えている。「通常、大統領が指名した連邦検事は上院の承認を必要とするが、司法長官は120日間の任期で暫定的に空席を埋める権限がある。上院がその期限までに大統領の指名者を承認しない場合、法律は特定の司法管轄区の連邦判事が暫定的な後任者を指名することを認めている。」司法省の弁護士は、シーバート解任後にハリガンを任命した例のように、「司法長官には次々に暫定検事を指名する権限がある」と主張している。コミとジェイムスの弁護士は「この法解釈に異議を唱え、「政権が120日ごとに新たな暫定連邦検事を任命できるのであれば、大統領が指名者を上院に承認を求める理由はなくなる」と主張した。

カリー判事による24日の判定が最後になる可能性は低い。控訴裁判所から最高裁まで到達する可能性があることを既に示唆している。その理由の一つは、トランプ大統領が司法省に命じたジェイムス・コミ及びレティシア・ジェイムスの両氏に対する起訴は、カリー判事の判定が両方の告訴を担当しているトランプ氏の元個人弁護士であるリンジー・ハリガンが暫定連邦検事として米国上院議会で承認されていないことも含めて、違法に任命されたことに集中している。コミに対する二つの罪状の証拠やジェイムス司法長官に対する住宅ローン詐欺の法定論争には焦点を当てていないなど、幾つかの不明な点がある。

最後に、リンジー・ハリガンは2013年にマイアミ大学法学部を卒業した後、2022年まで住宅および商業用不動産を専門とする保険法律事務所に勤務していた。そして、2021年11月にトランプ・インターナショナル・ゴルフ・クラブでドナルド・トランプ前大統領と会談した。そして、2022年からトランプの法律業務に参加するようになった。つまり、トランプ氏が一市民である時に出会い、2024年に選挙で勝利するまで、同氏の個人弁護士として働き、2025年1月からホワイトハウスの法務チームの一人になったという。彼女は、司法省のベテラン検察官が十分な証拠がないとして拒否した後、上院議会で承認されていない彼女は、突然暫定連邦検事となり、元FBIのディレクターとニューヨークの司法長官を告訴したということである。そして、これらの訴訟は正義や法律に根ざしたものではなく、個人的で極端な報復によって最も顕著な司法省の武器化の例であると見られている。しかし、カリー判事の判定は、政府による再告訴を不可能にしていないため、司法省は別の暫定連邦検事を任命して、再告訴を試みることが可能な状況であることを示唆している。24日の判定はリンジー・ハリガンの任命に関する手続の有効性に焦点を当てており、注目すべき点は、ハリガンは上院議会に承認されておらず、また特定の司法管轄区の連邦判事にも暫定的に任命されていないため、カリー判事は、ハリガン任命の合法性を否定したと思われる。

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