不思議なほどダイ・ハードなオバマケアを振り返る

Photo credit : The New Yorker

米国議会の議員らはここ数週間、米国の医療保険制度改革法であるアフォーダブル・ケア・アクト(ACA)又はオバマケアの助成金が今月末で期限切れになる中で、葛藤を続けている。上院議会はこれまで複数の法案を紹介してきたが成功していない。今日議会は両党がそれぞれ提出した法案に論議し、投票する予定であるが、下院議会では過半数の218票が必要であり、上院では60票が必要となる。今月末までに、ACAに助成金を提供しない場合、数千万人のアメリカ人は非常に暗い新年を迎えることになる。

上院議会の民主党は47議席の少数派であるため、共和党の協力者がいない限り可決しない。これまで数週間で、上院議会ではすでに超党派の法案を含めて、様々な種類の法案を紹介したがどれも投票に至っていない。一般的に新たな法案が紹介されると、指導層は票があるかを検討し、下院議会では議長が可決すると判断した場合にその法案を議場に持ち込んで投票するというパターンがあるが、今日のように可決が保証されていない投票もある。上院議会で、民主党が主導した法案に投票する場合、13人の共和党議員の賛成票が必要になる。共和党主導の法案には7人の民主党の協力が必要となる。今日、上院で審議されている2つの法案はそれぞれ民主党および共和党が提出したものであるが、いずれも投票で可決する見込みはなさそうである。

今年から、議会両院およびホワイトハウスの全てにおいて多数派となった共和党議員らのわずか一部は、依然としてACAの完全廃止を主張している。しかし近年、共和党の焦点は全面廃止から、さらなる修正および法の一部改正へと大きく移行している。代替案なしにACAを完全に廃止するのではなく、高額な費用と補助金の失効の可能性に対処する代替案の策定を目指している。そして、これまで数週間で、上院議会ではすでに様々な提案に基づき2つの超党派の法案を含めて、9種類の法案を紹介したがどれも投票に至っていない。テキサス州を代表する共和党上院リーダーの一人であるジョン・コーニンは提案が多数あり過ぎて団結が困難であると示唆した。また、トランプ大統領は、保険会社に資金を提供しており、無駄使いになるので、直接アメリカ人に渡すべきであると述べた。基本的に、保険会社は利益を得ることが優先的な目標であることを考慮すると、大統領の主張はある意味で正しいと言える。

今日に至るまで、乗り越えてきた試練を考えると、オバマケアは奇跡的に生存しているダイ・ハードな医療保険制度改革法であると言えるかもしれない。ACAは2010年1月に党派的投票で可決して以来、同年から2017年までに共和党は70回以上の撤廃投票を行い全て失敗してきた。最後の投票で最も劇的なエピソードは、トランプ大統領の一期目の2017年7月28日、上院議会でオバマケアを撤廃するためのマラソン投票が行われたことである。最後の投票で、当時脳腫瘍を患っていたアリゾナ州を代表するジョン・マケイン議員は点呼投票で、投票管理者の前に立ち、親指を下に向けたのである。その時、彼の正面に共和党多数派リーダーであったミッチ・マコーネルが立っており、唖然した様子を見せた瞬間のビデオは何回かメディアが開示した。それ以来、オバマケアに対する執拗で衝撃的な撤廃の努力は終わったのである。そして、オバマケアは複数回米国最高裁に保持されてきた。

過去にあれほど撤廃を試みた共和党の多くは、15年後の今日、驚異的な試練に耐えたオバマケアを修正することで保持しようと葛藤している。現在一時的に危機に直面しているが、これまで長年、70回以上も抹殺に直面したオバマケアがダイ・ハードであったように、最終的に何らかの形で再び活性化する可能性があるかもしれない。しかし、11日上院共和党議員らは4人を除き、オバマケア補助金延長を含む民主党の法案の可決を阻止した。民主党は同様に、最も基本的な医療計画を購入する人々に直接支払いをするという共和党の法案に賛成票を投じなかった。米国議会が他にできることは、ACAに永久的な助成金を提供するか又は全てのアメリカ人にメディケアを提供することである。ACAを保持する唯一の重要な理由は、既存の病状があっても医療保険に加入できることである。共和党の一部は、その利点を重視していない可能性がある。残された時間が刻々と過ぎている中で、上院議会は今日も成功していない。31日までに、トランプ大統領が署名できない場合、二倍以上高騰する医療保険料の支払が不可能となり、治療を諦めて死を待つ人々が増えるような暗いシナリオを共和党が望んでいるとは信じ難いが、今日の投票は希望を微塵も与えていない。

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