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ドナルド・トランプ大統領とウクライナのヴォロディミール・ゼレンスキー大統領は昨日28日、フロリダ州にあるマー・ア・ラゴ邸で終戦締結についての協議を行なった。双方の代表団は協議に参加し、イギリス、フランス、ドイツを含む欧州各国の首脳は、電話会議を通して、トランプ大統領とゼレンスキー大統領のチームによる協議に参加した。28日の協議では具体的な進展はほとんどなかったが、少なくとも挫折を回避する努力があり、両国の首脳は前向きであった。
ワシントン・ポストの報告によると、トランプ大統領は日曜日にゼレンスキー大統領と会談する前に、ロシアのプーチン大統領と電話で会談した。協議後に行われた28日夜の記者会見で、「トランプ大統領は和平の見通しについて楽観的な姿勢を示したが、同時に失敗の可能性も十分に示唆し、「現在の交渉が成功しなければロシアとウクライナは戦闘を続けるだろう」と述べた。両首脳は、ウクライナ戦争終結に向けた20項目による和平案の最新版について協議した。
ゼレンスキー大統領は月曜日、音声メッセージを通して記者団に対し、トランプ大統領に「歴史的な決断」を下し、「ロシアの侵略に対する数十年にわたる安全保障をウクライナに提供するよう要請した」と述べた。トランプ大統領は「この要請を検討することに同意した」と語った。また「安全保障の期間、ウクライナのザポリージャ原子力発電所の将来の戦争に起因する領土問題など、いくつかの難題は日曜日の会談後も未解決のままである」と述べた。ゼレンスキー大統領は記者団に対し、ロシアが2014年にクリミアを併合した侵攻に言及し、「戦争はすでに15年近く続いています。ですから、保証期間は30年、40年、50年といった選択肢をぜひ検討していただきたいと伝えました。これはトランプ大統領にとって歴史的な決断となるでしょう。大統領は検討すると言われました」と語った。
米国とウクライナの代表団が作成した20項目からなる計画の概要を引用したポスト紙によると、「ウクライナは強力な安全保障を得ることになる」という。ゼレンスキー大統領は「この安全保障は北大西洋条約機構(NATO)の第5条に匹敵するものだ」と述べている。NATO第5条は「同盟国に対する集団防衛を義務付け、加盟国への攻撃を全加盟国への攻撃とみなす」ものである。ウクライナは「停戦後に再集結して再びウクライナを攻撃しないという厳重な保証を望んでいる」が、安全保障の具体性についてはほとんど公開されていない。ロシアは現在の「和平案は安全保障の上限を15年に定めて」おり、延長するか又は延長しない可能性もあるが、ゼレンスキー大統領は少なくともこの二倍以上の期間を求めている。
現在最も「厄介な問題」になっているのは、ロシアが2022年のウクライナ全面侵攻時に占拠した「欧州最大のザポリージャ原子力発電所の管理権」である。ロシアは「この発電所を自国の電力網にまだ接続することができない」状況である。専門家は、「近隣での砲撃や発電所への電力供給停止などにより、発電所の状況は依然として不安定であり、原子力災害を引き起こす可能性があると繰り返し警告している。 ロシアとウクライナが最終的に発電所で発電された電力を分け合う可能性について議論はされているものの、誰が施設を運営するかについては合意に至っていない。ロシアは発電所の多くの専門家を拘束しており、他の専門家は国外に逃亡したり、占領下で強制的に働かされたりしている。現在、この発電所はウクライナに電力を供給していないが、原子力事故を防ぐために低レベルで稼働を続ける必要がある」という。
ゼレンスキー大統領は先週、ウクライナ東部ドンバス地域を「非武装の自由経済特区」に転換するという提案に対し、「初めて前向きな姿勢」を示した。ゼレンスキーは「ドンバス地域の一部であるドネツク州の残りの地域から部隊を撤退させることを検討すると述べたが、それはロシアが同様の措置を取る場合に限る」と述べている。ロシアは「この提案に対し公には反応していないが、「ロシアはウクライナが戦争終結のためにドネツク州から撤退すべきだと繰り返し主張」している。一方、「ウクライナはドネツク州の主要都市のいくつかを依然として支配しており、ロシアが軍事的に占領していない領土を譲歩することを拒否している。」 ゼレンスキー大統領は「これらの詳細はすべて安全保障の一部となるだろう。非武装地帯を誰が管理するのか、それが実現するかどうかはまだ分からない。今は自由経済特区について話している。詳細はまだないが、検討しているところだ」と述べた。
最後に、28日の協議の要点は、ウクライナが将来のロシアによる侵略を防ぐために求めている安全保障から、戦争で荒廃した同国の復興の取り組みに至るまで、広範な範囲に及んでいる。ゼレンスキー大統領は、和平交渉における最大の難題となっている領土問題について、ウクライナと米国はまだ完全な合意には至っていないことを認めた。ゼレンスキーは、ウクライナと米国は、ロシアが再びウクライナに侵攻しないようにするための安全保障について概ね合意していることを特に強調している。ゼレンスキー大統領は月曜日、「ロシアからのあらゆる兆候は、彼らが停戦を望んでいないことを示している」と述べ、「アメリカはこの問題に取り組んでいる」と付け加えた。現時点ではウクライナとロシアが合意できない点は多数ある。例えば、クレムリンは29日早朝、「戦争を終結させるためには、キエフはウクライナ東部のドンバス地域から軍隊を撤退させなければならない」と述べているが、ウクライナは、依然として自国の支配下にある領土をロシアに割譲することを拒否し、ドンバス地域を「非武装区として設置するための協議を行なっているため、ウクライナとロシアの双方による軍隊の撤退が必要であると主張している。
しかし、ロシアはトランプ大統領とゼレンスキー大統領の協議が28日行われる前日12月27日、キエフは数カ月ぶりの激しい夜間攻撃に直面した。これによって2人の子供を含む22人が負傷した。ゼレンスキー大統領はロシアが推定500機のドローンと強力なキンジャル・ミサイルを含む40発のミサイルを使用し、数カ月ぶりにキエフに対する大規模攻撃を行ったと報告した。ウクライナ大統領は、この攻撃は和平に向けた努力に対するロシアの「回答」であると述べた。そして29日、プーチンは再度トランプ大統領との電話会談で、証拠を提供せず、ウクライナがプーチン大統領の邸宅の一つに対し、ドローン攻撃を行なったと非難し、失敗に終わったと主張した。ウクライナ指導者らはこの主張を否定し、和平交渉から注意をそらすためのものであり、さらなるロシアの攻撃の口実であると述べた。この状況は、プーチンが和平交渉を行う意思は全くないだけでなく、米国・ウクライナ間協議の意味はほとんどないことを示唆している。