過激な移民取り締まりへの対抗は連邦および州レベルで進行

Photo credit : Peoples Dispatch

移民税関執行当局(ICE)に反対する抗議活動が全米で白熱している中で、被害者が証言を行う公聴会が開催された。複数の都市で不法移民の逮捕劇が展開されている中で、複数の州は、地域社会が移民逮捕に協力することを禁止し始めた。そして、ミネアポリスでは、国境管理責任者のトム・ホーマンは同都市に派遣された3,000人中、1/3以下を退去させたと述べた。現在、政権は不法移民の犯罪者のみを逮捕すると述べている。民主党リーダーはトランプ大統領と交渉を行い、トランプ政権の移民政策の透明性に取り組んでいる。

民主党議員らが3日に主催した下院監視委員会および上院常設調査小委員会の公聴会で、移民税関執行局(ICE)のメンバーらに暴力的な扱いを受けた抗議者らが議会で証言した。中には、複数の捜査官に顔を地面に押さえつけられるなど、酷い体験を感情的に語った女性の話を聞きながら、ミネソタ州の米国上院議員エイミー・クロバッシャーは口元に複数の指を当て、苦痛の表情を見せた劇的な瞬間が描写された。また1月7日にミネアポリスで37歳のレネー・グッドが殺害された約1か月後、グッドの二人の兄弟ブレント・ガンガーとルーク・ガンガーは、この公聴会で、国外追放の取り締まりを抑制するための措置を講じるよう強く求めた。ルークは「ここ数週間、私たちはニー(グッドの愛称)の死がこの国に変化をもたらすかもしれないと考え、いくらか慰めを見出していました。しかし、そうはなりませんでした」と議員たちに語った。レネーの家族と参加した弁護士は、流暢なスピーチを行なった。二人の兄弟がスピーチを行なっている間、共和党議員らは誰も参加していなかった

全国で、ICEに対する抗議活動がエスカレートしている中で、複数の州は、連邦政府の移民取締に協力するという規定を禁止または制限する州が増えている。複数の州で地元警察が、不法移民を逮捕するために、ICEに協力するという規定「287(g)協定」の制限や禁止を促進している。マサチューセッツ州のモーラ・ヒーリー知事は、警察がICEなどの連邦機関と連携する際の制限を設ける命令に署名した。ニューヨーク州ではキャシー・ホーコォ知事は、地方警察が連邦移民当局と連携することを制限し、ICEのような連邦機関が、市民の強制送還を実施するために地元の警察官を代理人として任命することを認める協定を廃止しようとしている。イリノイ州ではJ・Bプリツカー知事は彼が設立した州の監視委員会に対し、移民法執行に関する調査を拡大するよう求め、特にトランプ政権の主要人物に焦点を当てるよう指示した。イリノイ州は、すでに地方警察と連邦移民当局との連携を制限している既存の法律を拡大する取り組みを進めている。バージニア州知事のアビゲイル・スパンバーガーは、就任初日に、前任の共和党知事がこうした協力を奨励するために署名した大統領令を撤回した。

ミネソタ州ではICEの暴力的な活動が全国で注目を集めたことを受け、同州の民主党議員は住民が連邦捜査官を告訴することを可能にし、賃貸住宅居住者を保護する法案の可決に向けて動いている。バージニア州では、地方および州当局と連邦移民当局との連携を制限することを目的とした一連の法案を提出し、地方警察が連邦移民関連の職務を遂行することを認める協定の禁止を目指している。カリフォルニア州は、連邦捜査官が裁判所で「無差別」逮捕を行うことを阻止する法案を紹介した。また、現在裁判で争われている連邦捜査官に対するマスク着用義務を制限する法案の制定を目指している。メリーランド州は、地方警察機関がICEとの協定を締結または維持することを禁止する法案を審議している。同州は、警察が人々を拘束したり、身柄を引き渡したり、逮捕についてICEに通知したりすることを禁止する法案も検討している。

州での動きに伴い、連邦レベルでも、過激な移民弾圧を抑制する努力が見られる。米国議会は予算の取り組むに並行して、民主党議員らは積極的にトランプ政権の移民弾圧を抑制する努力をしている。先週、ドナルド・トランプ大統領は上院民主党のリーダーであるチャック・シューマーらとの会合を行い、国土安全保障省への予算をより大規模な歳出法案から切り離し、連邦捜査官の要件について両党が協議する間、現在の水準で2週間延長することに合意した。下院共和党議長のマイク・ジョンソンは週末、トランプ大統領がシューマとホワイトハウスで会談した際に同席しており、両者は「合意に向けて前進している」と述べた。民主党議員らを代表する新たな法律を課す内容は、捜査官らが身元を明かすこと、特定のケースで裁判所の令状を取得すること、地方当局と協力することなどが挙げられる。しかし、民主党が求める移民取り締まりに関するこのような規定に、どれほど多くの共和党議員が同意するかは不明である。下院共和党議員らは米国の有権者登録時にアメリカ市民であることを証明することを義務付ける条項を国土安全保障関連歳出法案に優先事項の一部として追加することを求めている。移民政策に関連する共和党と民主党の違いは対照的である。またトランプ政権は、州および地方当局との強制送還に関する協定に基づき、ミネソタ州から700人の移民局職員を撤退させた。国境政策顧問のトム・ホーマンは、今回の人員削減は協力体制の強化によるものだとし、刑務所が強制送還対象となる受刑者について移民当局に通知するようになると述べた。

最後に、トランプ政権に権力移行した後から移民取り締まりは劇的に強化され、その結果、無惨にも三人が銃撃を受け、二人が死亡した。移民を擁護する州は悪夢の苦しみに直面してきた。平和的に抗議している人々は逮捕され拘束される為、抗議活動家らは「ICE追放」などのプラカードなども掲げるようになった。このような現状からの解放を求めている民主党州の一部は、政権の動きを抑制するため、地方自治体の権限を利用して、移民逮捕に協力することを禁止する州が増え始めた。ICEの権力を制限し始めたこれらの州は全て、 サンクチュアリー政策に基づいて、移民を擁護していることから、連邦移民当局が移民法執行のために地方の資源を利用する能力を制限することを目的としている。ニューメキシコ州、ニューヨーク州、ハワイ州、バージニア州を含む、少なくとも他の8つの州は、地元警察署や保安官事務所が、ICEと協力する取り決めを禁止または制限している。これは「287(g)協定」と呼ばれている。この協定は、不法滞在者とされる人々に対する拘束の支援を可能にしている。多くの州は、今年「287(g)協定」を禁止することを考慮しているようである。この協定は1996年に不法移民改革・移民責任法によって認可されたものであり、主に刑事告発を受けた個人の特定と国外退去を目的としている。公民権団体は、移民地域社会と地方法務執行機関との信頼関係を損なうだけでなく、資金の誤用につながると主張している。

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