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ホワイトハウスのイースト・ウィングは早々に取り壊されたが、まだ建設は始まっていない。ドナルド・トランプ大統領が望んでいるホワイトハウス・ボールルーム(舞踏室)建設計画の合法性について、現在法廷での争いに発展しているためである。ボールルーム・プロジェクに寄付したハイテク企業者は、トランプ政権の人口知能(AI)政策から利益を得ていると言う。寄付した企業名は、ほとんど判明しているが、誰がどの程度の資金を提供したのか詳細は不明である。
裁判所での論争の焦点になっているのは、議会の承認を回避し、民間からの寄付で4億ドル規模のボールルーム建設計画を進めることができるかと言うことである。そして、資金調達方法の透明性に欠けていると言う問題がある。この計画に対して、違法であるとして訴訟を提起したのはナショナル・トラスト歴史保存協会である。そして、この裁判を担当しているのはリチャード・レオン連邦地方判事である。建設費用に関して、ホワイトハウスが最初に発表した時点では2億ドルであったが、ある時点で3億ドルに増加し、現在当初の推定から2倍の4億ドルに増加した。レオン判事は建設の可否について、今月中に判決を下す可能性があると言う。
トランプ大統領は国民の税金から支払われることはないと主張しており、それは納税者にとっても良い響きに聞こえるものの、裁判の論点の一つは、その資金の出所とその方法における不透明性が問題になっている。そのような問題を指摘しているのは、監視団体及び民主党議員らであり、リチャード・レオン連邦地方判事も彼らの疑いに同意している。資金は、ほとんど連邦政府と取引のある企業による寄付から来ており、多額の「手数料を徴収する非営利の仲介機関」を通して、ボールルーム建設計画に「資金を提供する仕組み」に疑問を提起している。政権の資金調達の詳細を認識していない監視機関は、連邦議会が厳密な規定に基づいて調査していないため、「連邦開示規則の抜け穴を悪用している」と批判的である。
企業の寄付を公開するオープン・シークレット(OS)の報告によると、トランプ大統領は、このボール・ルーム建設計画に寄付したとされる37 の企業名を公表した。その中には、ワシントン・ポスト紙のオーナーであるアマゾン創業者のジェフ・ベゾスも含まれている。大手テクノロジー企業とAI企業は、報告された寄付者の約4分の1を占めており、アマゾンに加えて、マイクロソフト、ゴーグルなどのハイテク大手やパランティアやブーズ・アレンなどのデータおよび分析請負業者が含まれている。消費者向けテクノロジー企業にはアップルやメタが名を連ねている。防衛関連企業にはロッキード・マーティン、仮想通貨関連企業にはコインベースやリップルが含まれている。ホワイトハウスのリストには載っていないが、AIチップ・メーカーのNVIDIA のCEOジェンスン・フアンも寄付した。更に、アルファベット(グーグルの親会社)も、2021年1月6日の連邦議会議事堂襲撃事件を受けて、ユーチューブ(グーグルの完全子会社)がトランプ大統領の動画をブロックしたことに対する和解の一環として、ボールルーム建設に2,200万ドルを寄付した。連邦政府支出の調査を引用したOSによると、マイクロソフト、パランティア、アマゾン・ウェッブ・サービスなど、複数の寄付企業が連邦政府から数十億ドル規模の契約を受け取っている。グーグルの公共部門は、昨年2億ドルの契約を締結したと発表した。これらの企業はロビー活動への支出額も上位にランクされており、メタ、アマゾン、アルファベットはそれぞれ2025年の最初の3四半期で1,980万ドル、1,400万ドル、1,230万ドルを支出したと報告している。
OSによると、トランプ大統領は10月15日、ホワイトハウスで非公開の夕食会を主催した。主催者は、トランプ大統領の舞踏室プロジェクトを管理する非営利団体「トラスト・フォー・ザ・ナショナル・モール」に寄付した約130人の寄付者と企業代表者であった。倫理専門家の中には、「ホワイトハウスが前例のないほど民間資金に依存していることで、寄付者が大統領、特に人工知能(AI)など、自らの事業に直接影響を与える政策に対して過度の影響力を持つ可能性があると警告する声もある。」それは現実的な警告である。事実トランプ大統領によるAI関連の大統領令は寄付者に利益をもたらしているという。アルファベット、アマゾン、マイクロソフト、NVIDIA、パランティアなど、AI行動計画の恩恵を受ける大手テクノロジー企業が主な寄付者であり、中には計画策定に関与した企業も含まれている。2025年2月、ホワイトハウスの科学技術政策局は産業界と学界に意見を求め、アルファベット、マイクロソフト、パランティアは3月15日の期限までに提言を提出した。トランプ政権は、AI「行動計画を中国との競争と人工知能分野における米国の優位性確保に不可欠」であり、「チップ、データ・センター、エネルギー容量、導入インフラを含む最大のAIエコシステムを構築する国が世界標準を確立し、長期的な経済的・戦略的優位性を獲得する」と主張している。この「戦略の中核」となるものは特定の出力を達成するためにデータを処理するデバイスの能力であると言われている。
要するに、すべてのプロセスが逆であるため、トランプ大統領のボールルーム建設計画は訴訟中である。ナショナル・トラスト歴史保存協会とその活動家らは、12月中旬初めに、複数の独立審査を経て議会の承認を得るまで停止するよう求める訴訟を連邦裁判所に提起したのである。この歴史保存協会は、包括的な設計審査、環境査定、一般のコメント、議会での議論と承認が得られるまで、この計画を阻止するよう連邦地方裁判所に求めていた。しかし、37企業は、既に寄付金を提供し、イースト・ウイングは既に取り壊されたが、最も重要な初段界のプロセスが未完成であるため、ホワイトハウスは、現在前代未聞の状況に晒されている。多くの著名な大企業はトランプ氏が望んでいるボール・ルーム建設資金をなぜ寄付したのだろうかとの疑問は現在一般的になっている。OSの報告は、近い将来、AIで利益を得ることができると推測した大企業のCEOらが、実際にボールルーム建設の可否を重視していたわけではなく、トランプ大統領のAI政策に同意することを示すために寄付した可能性があることを示唆した。一部のハイテク企業は、トランプ大統領に協力する方が無難であると学んだかもしれない。連邦地方リチャード・レオン判事が、幾つかの審査及び議会の承認を得るよう判定した場合、更にボールルームの建設は遅れる可能性がある。ちなみに、レオン判事は2002年にジョージ・W・ブッシュ大統領によりコロンビア特別区連邦地方裁判所の判事として任命され、2016年12月31日から同裁判所の上級判事として奉仕している。法廷の様子では、レオン判事はトランプ大統領がボールルーム建設を進める法的権威があるかどうかについては懐疑的であるとCNNの記者デヴァン・コール とベッツィ・クラインが1月22日に伝えた。