2025年1月20日、正午から始まったトランプ大統領の第二期目は、議会多数派の共和党議員らが、トランプ大統領の政策に口を挟むことなく、大胆な人員削減や予算削減もブロックすることはなかった。しかし、それは、表面的なものであり、予算に関連する議会の動きは実際には注目されていなかっただけである。2026年の予算は、議会がホワイトハウスの大胆な削減の多くをブロックすることで制定されている。そして、2026年度の予算案は2025年とさほど変化はないという。つまり、議会は、トランプ政権の大胆な予算削減をほとんど考慮していないという。このような議会の動きは注目すべきである。
ニューヨーク・タイムス(NYT)が17日に伝えたところによると、「議員らはトランプ大統領が今年度に行った最も厳しい歳出削減策の多くを組織的に無視し、ホワイトハウスが削減あるいは廃止しようとした連邦政府の教育、医療、住宅、研究プログラムの膨大なセットをそのまま残している」という。
以下のチャートはNYTが引用した上院歳出委員会民主党のデータに基づいている。
| 省庁局 | ホワイトハウス 要請 | 議会が制定 |
| 環境保護庁 | -54% | – 4% |
| 住宅都市開発省 | -44% | 9% |
| 米国疾患対策センター | -41% | – 1% |
| 国立衛生研究所 | -39% | 1%以下 |
| 中小企業庁 | -38% | 0% |
| 保健福祉省 | -28% | 1%以下 |
| 労働省 | -28% | 1%以下 |
| 農務省 | -23% | 2% |
| 財務省 | -19% | – 8% |
| 商務省 | -16% | 7% |
| 教育省 | -15% | 1%以下 |
| 内務省 | -14% | – 3% |
| エネルギー省 | -5% | 1% |
| 司法省 | -4% | 0% |
| 外交 | 4% | 3% |
| 運輸省 | 23% | 13% |
総体的に、「議会は2026年度に1兆6,000億ドル以上の裁量的支出を承認する見込みで、前年度とほとんど変わらない。議会が11月から2月にかけて成立させた複雑な法案には、その細部が如実に表れている。大統領は主に国内プログラムを対象とし、当初約1,630億ドルの大幅な歳出削減を提言していた。しかし、議員たちはしばしばそれに従わず、最終的に大統領が削減しようとした予算の一部(医療研究、大学進学支援、貧困層への給付金)は、わずかな変更にとどまったことがデータから明らかになった」という。トランプ大統領は、第二期目の初年度に、過去には見られなかった規模で、連邦職員を解雇し、政府の規模を縮小した点において、彼は自身の政策を実行した。しかし、「連邦議会での結果は、緊縮財政の複雑で困難な政治を浮き彫りにしている。大統領が支出の実態を『自意識過剰、武器化、無駄遣い』と捉える一方で、超党派の批判的な議員らは、地域社会や経済全体にとって不可欠な資金を『必要不可欠な資金』と捉えている。全て、トランプ大統領が望んでいた削減計画に沿った削減は行われていないことを上記の記録は明白にしている。
要するに、大統領と議員らの間には大きな違いがある。例えば、議員らは彼らが代表する地区で直接有権者の苦情と批判に直面するが、大統領は集会で直接そのような状況に直面しないため、有権者が何を考えているのか理解しにくい側面もある。全米各地で行われるタウンホール集会では、特に共和党下院議員の地区で、議員らは主催された集会で、しばしば罵声と批判に直面することがある。その状況は全国ネットで放映されるため、共和党議員らは地元の有権者の声を反映する会合に参加しなくなったと言われている。しかし、地元の有権者から選出された米国下院議会の代表議員らは、2年毎に435議席が争われるため、頻繁に有権者の声を避ける下院議員らは、再選で選出される可能性は低くなるという厳しい現実がある。
現在、一般国民の最重要課題は、食品や日用品の価格であり、「手頃な価格」という表現が最新の流行語である。トランプ大統領は「手頃な価格」の挑戦に勝利したと表明したが、国民の不安は執拗に続いていると15日にワシントン・ポストが指摘した。トランプ大統領は「我が国の経済は歴史上最も素晴らしいものになっていると思う。圧勝するはずだから、その点を売り込まなければならないと思う」と、2月10日に放送されたフォックス・ビジネスのラリー・クドローとのインタビューで述べた。最近、記録的な株価上昇や予想を超えたインフレ率に見合うほど「経済に対する国民の意識は高まっておらず、多くのアメリカ人は経済が間違った方向に進んでいると述べ、トランプ大統領の政策運営を批判」している。「マクロ経済指標と国民感情の乖離は、トランプ大統領の前任者を苦しめた状況を彷彿とさせる。現大統領も同様に、有権者への直接的な訴えを通してこの乖離を克服しようとしている」という。なぜなら、11月の中間選挙では、「手頃な価格」は「大統領率いる共和党にとっての課題となっている」からである。しかし、大統領は彼と同様に裕福な人々の世界を見ており、まだ「手頃な価格」にはなっていないと感じている実際の一般的庶民とは顕著なギャップがあることを示唆している。