2024年にトランプ氏に投票した若い世代は、現在後悔しており、米国が攻撃されていなかった状況で、米国とイスラエルが開始した戦争に失望し、トランプ氏に投票したことを後悔している。そして、大統領は公約とは逆の行動を取っているとして、投票しても何の意味もなく、「裏切られた」と感じているという。
ワシントン・ポストの二人の記者が16日に伝えた取材報告によると、最近発表されたワシントン・ポスト、ABC、イプソスによる世論調査では、18歳から29歳の若年層の70%がトランプ氏の大統領としての職務遂行を「支持しない」と回答した。一方、「支持する」率はわずか29%であった。トランプ氏を2024年に支持した若年層の間でも、中間選挙への投票に対する熱意が著しく低下している点が注目される。18歳から39歳の有権者で、トランプ氏に投票した層のうち、11月の選挙で「確実に投票する」と答えたのは51%である一方、同年代のカマラ・ハリス氏への投票者層では、その割合は77%に達した。
ワシントン・ポスト紙が10日に発表したこの世論調査によると、若い有権者はイランへの軍事行動に対し、より否定的な見方を示す傾向にある。18歳から29歳の有権者の過半数がイランでの軍事作戦に反対していると回答しており、これは全成人の反対比率である40%を上回っている。共和党有権者は、圧倒的にトランプ政権の軍事作戦を支持しているが、党内にも世代間の溝があるという。同じ世論調査によると、40歳未満の共和党員と共和党寄りの無党派層の51%は軍事行動を支持している。一方、40~64歳では73%、65歳以上の共和党員では86%が支持している。多くの政治戦略家は、18歳から29歳の有権者を政治、経済、社会的に「リベラル」とみなしていた。しかし、トランプ陣営が長年にわたり、特に男性のオンライン空間で左寄りの政策に対して、極端な懸念を表現することで、2024年の選挙において、この年齢層に属する男性たちは右傾化へと転じたのである。トランプ支持のコンテンツが絶えず流れ込んでくるTikTokに影響されたという。そして、彼らは、民主党候補のカマラ・ハリス氏ではなく、トランプ氏を支持するようになったという。現在、この年齢層の若者は、トランプ氏に投票した事を後悔しているという。ポスト紙の二人の記者が取材したこの若い世代はどのように語っているだろうか?
事務職員であるジョシュア・バイヤーズ(26歳)は物価を引き下げ、労働者階級の人々の生活を向上させると語った元大統領ドナルド・トランプの言葉を信じて、2024年の大統領選に一票を投じた。ノース・キャロライナ州シャーロット郊外で若年層の有権者を対象としたフォーカス・グループに参加した後、バイヤーズは「裏切られたような気がします。一度も攻撃を受けていないというのに、なぜ私たちが(イランで)戦っているのか、私には分かりません」と語った。更に彼は「もう、正直なところ投票なんてしたくないです。もはや、投票したところで何の意味もないのではないかと、本気で思い始めていて……。せっかく一票を投じたのに、結局は騙されたり、判断を誤ったり、あるいは間違った選択をしてしまったりしたのだと、そんなふうに自分の責任を感じたくはないです」と言った。
フォーカス・グループの参加者の多くは、2024年の選挙戦におけるトランプ氏の訴えを信じていたと語り、それがトランプ氏を再びホワイトハウスへと押し上げる一因となった。同州ムーアズビル出身のアーケード技術者のジェイムス・ウィースト(23歳)は、ハーバード大学政治研究所が主催したフォーカス・グループの場で、自身の生活について、「生きているとさえ言えない。それはむしろ、『生き延びている』というべきものだ」と述べた。ウィーストは「私たちは、第三次世界大戦へと足を踏み入れつつあります。「年を追うごとに、私たちはただひたすら、その淵へと近づいていくだけなのです」と語り、戦争に対するフォーカス・グループ全体の広範な懸念を代弁した。フォーカス・グループの集会後、共和党員のウィーストは、すっかり意気消沈しており、2026年の中間選挙では投票しない公算が大きいと語った。 「『アメリカを再び偉大にする』という彼の理念には賛同できる。だが、そのやり方ときたら……私が思い描いていたこの国を率いるべき人物像とはあまりにかけ離れている。彼はひたすら、自分自身に関わることや、自分が腹を立てている事柄ばかりに執着している。私たち国民が何に怒りを感じているかなど、彼にとってはどうでもいいことなのだ」と述べた。
シャーロット出身の23歳の教師リリー・バロウは2020年と2024年の選挙でトランプ氏に投票した。集会において、当初は爆撃を支持していたと語った。それは、それらがイランの政権交代を目的としたものだと考えていたためだという。しかし、その後彼女の見解は変化し、現在では米国が「イスラエルの汚れ仕事を引き受けている」と述べた。バロウは「トランプ氏に対する私の気持ちは、確かに変わりました。彼は『新たな戦争は起こさない』と言っていましたし、『ガソリン価格は1ガロンあたり3ドルを下回るようになる』とも言っていました。今の彼に対して、私は決して満足していません」と語った。
選挙期間中、トランプ氏が若年層の有権者とつながる手助けをした影響力のある人達が、今や自身のプラットフォームを通して、イランでの戦争を批判し、選挙戦における自らの行動を見つめ直している。2024年のインタビュー後にトランプ氏への支持を表明していた人気ポッドキャスターのジョー・ローガンは、10日、イランでの戦争を「あまりにも常軌を逸している」と評し、トランプ氏が自身を支持したアメリカ国民を「裏切った」と述べた。
ポッドキャスト番組Flagrantの共同司会者の一人であるアンドリュー・シュルツは、トランプ氏が選挙中に公約として掲げたこととは全く逆の行動をとっているとして、昨年から同氏を批判し続けている。3月上旬に配信された同番組のエピソードの中で、シュルツと共同司会者たちは、トランプ氏が戦争の開始を決断したことに対し、困惑の念を露わにした。シュルツは 「当然ながら、アメリカ国民はこれに激怒しているわけです。みんなこう思っているのですから。『一体全体、これが俺たちの何の役に立つっていうのだ? 大学の学費だって払えない。家だって買えない。健康保険料だって払うのがやっとだ。それなのに、地図上のどこにあるのかですら指差して言えないような国の戦争に、何十億ドルもの大金を費やそうとしているなんて』ってね」と言った。
2024年にトランプ氏と共演し、白い「MAGA」帽を着用していたロス氏は、自身が同氏の選挙キャンペーンに関わったことについて、後悔の念も表明している。ロス氏は2025年に自身の視聴者に向けて「今振り返ってみると、政治の世界になど一切足を踏み入れなければよかったと、心から、本当に心からそう思います。あまりにも多くの人が、私をただ政治と結びつけてしか見ようとせず、私が一体どういう人間なのかを知ろうともしてくれないのです。今後、他のいかなる政治家に対しても、これほどまでに強い関心を抱くことは二度とないでしょう」と語った。
手話通訳者であり共和党員であるフェイス・ピーヴィー(21歳)は、ハリス陣営の選挙戦があまりに混乱していると感じたため、2024年の選挙では「慎重な姿勢」でトランプ氏に投票したと語っている。 彼女は「彼が公約とは異なる行動をとったり、逆に公約として掲げたことを実行しなかったりする姿を見るのは、間違いなくフラストレーションの溜まることです」と述べた。彼女は、大統領に対し修辞的な問いを投げかけ、「これらの国々を攻撃するつもりであるとあなたは口にしましたか?」と言い、「私たちは、戦うべきではない戦争をしているのです」と述べた。
最後に、上記に紹介された若い人々は、トランプ氏に投票し、現在その支持を放棄したことを示唆した。これらの有権者の中には、トランプ氏と共にキャンペーンに参加し、現在強い後悔の念を表明している男性が「ロン」のみで紹介されている。先週3月10日、ノース・キャロライナ州シャーロットで開催されたフォーカス・グループの集会で、2024年にトランプ氏に投票したこれらの若い世代は、現在見ていることへの憤りを表明している。トランプ大統領が公約を果たしておらず、彼らにとっては想像にも及ばなかったイランに対する戦争で、エネルギーと資金を費やしている一方で、彼らは何も援助されておらず、トランプ大統領に投票したことを深く後悔している有権者としての思いを率直に語っている。ハーバード・ケネディ・スクール政治研究所の世論調査ディレクターであり、フォーカス・グループの進行役を務めたジョン・デラ・ボルペは、イランへの米国の関与が必要であるという主張を、若者たちが受け入れていないことは明らかであると述べた。同氏は「Z世代は、イラク戦争の影の中で育ちました。彼らは、あの戦争がどのような結末を迎えたかを知っています。だからこそ、政治家たちが『今度は違う』と口にするのを聞いても、彼らは懐疑的な目を向けるのです」と述べた。若いこの年齢層の世代は、トランプ氏が再度ホワイトハウスに戻ることを「支えた連立勢力の要であった。故に、彼らの抱く不満は、中間選挙を控えた共和党にとっての弱点を示唆している」という。そして、この若い層で今年11月の中間選挙で、「確実に投票する」と答えた率は51%である。一方、同年代によるカマラ・ハリス氏への投票者層で、確実な投票参加を表明した率は77%に達したという。共和党議員らが壊滅的な敗北を恐れている中で、投票権を抑圧しようとする大統領の様々な発言は、益々その懸念が深刻であることを示唆している。