
3月の下院司法委員会での公聴会にて Photo credit : Capital Gazette
最新のニュースは米国司法省の長官パム・ボンディが解雇された事である。主要メディアはエプスタイン・ファイルの間違った取り扱いが彼女の仕事にリスクを与えていると報道したばかりである。彼女の後継者は副長官のトッド・ブランシュである。国土安全保障省の長官クリスティ・ノームが解雇された後、次は司法省長官パム・ボンディであるとの噂もあった。
CNNニュースは2026年4月2日、東部時間午後1時過ぎ、司法省長官パム・ボンディが解雇されたと報じた。その時点で、主要メディアはニューヨーク・タイムスを含めてオンライン・ニュースにまだ報じていなかった。彼女はいずれ解雇されると予測していた。なぜなら、トランプ大統領にプレッシャーとなっていた課題は、共和党のトランプ支持者さえ、エプスタイン・ファイルを完全に公開するよう望んでいた事である。彼女は議会で可決し、トランプ大統領が署名した法律を無視し、約50%の文書を公開しなかったことはご承知の通りである。タイムスが4月1日に伝えたところによると、2月にパム・ボンディ司法長官は下院司法委員会の公聴会後、上機嫌な様子で、エプスタイン関連文書の公開をめぐる自らの対応については「最高」であると自負し、「極めて大仰かつ強気な、弁明を披露した」という。しかし、3月に行われた下院司法委員会での証言では「何時間にもわたり大声で罵倒を浴びせ、質問に答えず、『今やダウ平均は5万ドルを超えている!』など、脈絡のない発言を繰り返すというものだった。彼女の盟友の一部を含む多くの人々は、ボンディ氏に対する不信感を深めるだけであり、明らかな判断ミスであったとみなした。さらに、彼女は、有罪判決を受けた性犯罪者ジェフリー・エプスタインの被害者たちと、目を合わせることさえ拒んだのである。」
彼女たちが、ファイル公開を求めて抗議する機会が増加していたことは確かであった。「批判的な声が殺到し始めた際、ボンディは自らに非があるとは考えなかった。むしろ、内部の協議について匿名を条件に取材に応じた同氏の周辺関係者らによると、彼女は側近に対し、委員会の共和党委員長であるジム・ジョーダン下院議員(オハイオ州)が自分を擁護しようとせず、それによって民主党側の質問攻勢を許してしまったのだと語った」という。彼女は、長期的に「エプスタイン事件における自身の透明性を強調し続け、自身の在任中に公開された文書の量はエッフェル塔ほどもあると述べた。そして、民主党に対する攻撃は、彼女が最も重視するトランプ大統領にはより効果的だった。しかし、批判者にとって、これは1年以上にわたる不用意なミスやメッセージの誤発信の最新事例に過ぎず、トランプ氏に影を落としてきた捜査への対処という厄介なジレンマを、共和党にとって長引く政治的負債へと変えてしまったのだ」という。
彼女は「トランプ大統領の『報復という目的を追求する』ことに重視し過ぎており、司法省の独立性を犠牲にしたとして、過去1年間にわたり民主党議員や元司法省高官らから向けられてきた批判は積み重なるばかりであった。しかし、まるでたった一つのチャンネルしか受信できないよう設計されたラジオのように….すなわち、トランプ氏の要求だけに周波数を合わせたかのように….ボンディ氏は、その細やかな気配り、忠誠心、そして従順さによって、現在の地位を獲得し、維持し続けてきた。そのゆえに彼女は、トランプ氏の意見が変化した際、極めて脆弱な立場に置かれることになる」危険性を抱えていた。
非常に忠誠者であったパム・ボンディはなぜ解雇されたか? NBCニュースの報道によると、トランプ大統領は、自らが指名した司法長官に対して苛立ちを募らせていたという。状況に詳しい8人の匿名者がNBCに語ったところによると、最近、トランプ氏はバンディに対して不満を募らせており、彼女を除去することを考慮していたという。ホワイトハウスの内部協議に詳しいある人物は、トランプ氏がボンディ氏に対し、「益々不満を募らせていた」という。トランプ大統領は「ボンディ氏を人柄としては好んでいるものの、彼女が『自身の構想を、彼が望んだ通りの形で実行した』とは考えていないようだと述べた。」また、二人の関係者は、内容については特定していないが、「先週ホワイトハウスで両氏が激しい口論をした」という。トランプ氏は2日「パム・ボンディ司法長官は素晴らしい人物であり、立派な仕事をしている」とNBCニュースに寄せたコメントの中で述べた。
最後に、トランプ大統領は、彼の移民政策の最も重要な生誕市民権の再定義を求めた大統領令の合法性に関する判事らの意見を聞くため、昨日、米国最高裁判所を訪問した。ボンディはこの最高裁での聴聞会に大統領と同伴し、昨夜、東部時間午後9時から開催されたスピーチの時にも側にいたと言われている。しかし、カメラは、大統領がスピーチを行う時、演台は入り口の正面に設置され、同じ部屋で家族のメンバーや側近らがスピーチを聞いている場所は大統領が立っているドアに隣接する壁側から離れた場所に設置されたソファや椅子に座っている。そのような様子は以前、バイデン政権下で確認された。しかし、一般的にカメラマンは、その場所を撮影することが禁止されているとされており、実際には誰が大統領のスピーを同じ部屋で聞いているのか不明である。いつもと変わらない行動を共にしたボンディをその翌日に解雇したこと自体が驚きである。解雇した人物に対して、感謝を表明するのはトランプ氏のいつものパターンである。これほど忠誠心のあった彼女が解雇された別の要因は、トランプ大統領の苛立ちが蓄積するほど、政敵に対する報復が成功していないことも挙げられる。