ガソリン価格と大統領の支持率には関連性があるか?

イランでの戦争が続く中、これまでの世論調査で、米国民は引き続き、軍事攻撃に反対している。これは現役大統領の支持率の低下につながっている可能性がある。ガソリンの価格は地域によって異なり、2026年4月に1ガロン最低4ドルから最高6ドルに増加している。ガソリン価格の増加は、物価全体を押し上げる可能性があることから、米国の多くの国民はイラン戦争に反対している。ガソリン価格と大統領に対する支持率は直接関連性があるだろうか?

ガソリンの価格は、2026年2月28日に勃発した米国・イスラエル主導のイランに対する戦争により、原油を運搬する主なルートであるホルムズ海峡が閉鎖されたことから、石油不足となり、2026年4月現在の1ガロンあたりのガソリンの価格は全米平均で4ドルから5ドルの範囲となっている。アメリカ自動車協会(AAA)によると、最も安いレギュラーが$5.6であり、最も高いディーゼルが約$6から$7の範囲である。

以下の石油価格は1ガロン当たりを指す。                                                       

年大統領名  石油価格   支持率経済を含む時代背景
1979年ジミー・カーター    $5.030%イラン革命の余波
2008年ジョージョ・W・ブッシュ    $6.025%住宅バブルの崩壊による金融危機
2013年 バラク・オバマ$3.552%   石油・ガスの世界最大の生産国となる
2021年ジョー・バイデン$2.650%コロナウイルス蔓延
2023年ジョー・バイデン$3.540%安定した雇用とGDP成長
2025年ドナルド・トランプ$3.142%経済は全体的低調ぎみ

ガソリン価格と支持率の情報源: AI Review、ギャロップ、ピュー・リサーチ

ジミー・カーター政権下で起きた オイル・ショックと呼ばれた1979年の石油危機は、イラン革命の余波による石油生産量の減少が引き金となり、エネルギー危機に直面した。今日のガソリン価格は、オイル危機に直面した1979年より幾分高い。

ジョージW・ブッシュ政権下で起きた2008年の金融危機は、主に米国の住宅バブルの崩壊によって引き起こされた。過度なサブプライム・ローン融資、略奪的な貸付慣行、そして、リスクの高い住宅ローン担保証券の拡散によって制御不可能な状態となった。

2009年から第一期のバラク・オバマ政権下で、米国では2013年が「エネルギーの年」となった。米国エネルギー情報局(EIA)は、原油在庫が過去20年以上で最高水準に達したと発表した。さらにEIAは、米国がロシアおよびサウジアラビアを抜き、石油と天然ガスを合わせた生産量において世界第一にランク付けされたと報告をした。 米国における近年の「技術革新、とりわけ水圧破砕法と水平掘削法を組み合わせた技術の進歩により、これまで採掘不可能とされていた膨大なシェール資源の利用が可能となった。州有地や民有地において進行中のこのシェール・エネルギー・ブームは、世​​界の地政学的構図を塗り替えつつある」と伝えられた。大統領であったバラク・オバマの支持率は歴代5人の大統領の中で最も高く、2013年には米国は石油・ガスの生産が世界で最大になった。オバマ大統領の支持率とガソリンの価格には関連性はない。なぜなら、オバマ大統領は化石燃料エネルギーを推進した訳ではなく、むしろ、二酸化炭素の排気量を減少させるためパリ協定に積極的に取り込んでいた。

ジョー・バイデン政権最初の2021年にガソリンの価格が大幅に減少した理由はご承知の通り、コロナウイルス蔓延時の一時的な経済閉鎖のため、外出および旅行する率が極度に減少し、石油の需要も大幅に減少したためである。バイデン大統領の支持率は平均50%を幾分下回る程度であり、ガソリンの値段の低さと支持率は直接関連性がないことを示唆している。

バイデン政権下で、米国の潜在成長率を上回る2023年の国内総生産(GDP)の成長は堅調な労働市場とインフレの沈静化に支えられた個人消費によってもたらされた。2023年の米国は2.5%増加し、経済の長期的な潜在成長率や、2022年の成長率(1.9%)を上回った。2023年には月平均251,000件の新規雇用が創出され、年間で300万件の雇用増となった。失業率は2024年3月時点で3.8%となり、2年以上にわたり4%未満の水準を維持し続けていた。それでもバイデンの支持率は2021年に比較すると顕著に低下した。ガソリンのコストを含む経済状況の良好性はバイデンの支持率とは無関係であることを示唆した。

トランプ大統領の2025年の米国経済は拡大を遂げたものの、雇用増加は主にヘルスケア分野に集中し、全体としては低調にとどまった。失業率は4.6%まで上昇し、2021年以来の高水準を記録した。 消費者物価は、コロナウイルスの蔓延時のピークからは落ち着きを見せているものの依然として高止まりしており、生活費に対する有権者の不安は、2026年の中間選挙に向けて、引き続き、主要な政治課題の一つである。 トランプ氏による関税措置は、およそ100年ぶりの高水準により、数十億ドル規模の歳入をもたらした一方で、企業の設備投資や米国の貿易赤字への影響については、賛否両論が入り混じった結果となった。ギャロップによるトランプ氏の2025年の平均支持率は42%である。

今年11月の中間選挙において、一般的な有権者が現在直面している問題の一つは、ガソリンの価格である。ガソリンの価格が高騰すると、連鎖反応的に食品、交通関連、その他の関連製品の価格も増加するため、インフレーションが再度問題となっている。そのような状況は、大統領の支持率も低下するかと言う疑問が常に提起される。石油危機があった1979年から2025年までの顕著な6年間の歴史を検討した。結論として、当ブログの調査によると、ガソリンの価格が必ずしも大統領の政策による支持率と関連していない場合もある。しかし、イラク戦争による2026年の混沌によるガソリン価格とこの戦争に対する支持率の低さは、明らかに直接関連性があると思われる。トランプ氏は二期目の就任以来、政権は、選挙戦略として、インフレをバイデン政権の責任であると間違った批判をしている。3月25日のピュー・リサーチの3,500人以上の成人を対象にした世論調査では、イラン紛争に対処するトランプ氏への支持率はわずか37%であり、61%は支持していない。ガソリンの高騰とトランプ氏への支持率の低さは、直接関連性があるように見える。多くの場合、大統領への支持率はガソリンの価格とは直接的な関連性はないと言えるかもしれないが、特に、経済的側面では大統領は有権者によって厳しく評価される。

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