米国上院民主党が多数派を奪還可能な根拠

大統領の党は、最初の中間選挙で多数派を失うという慣例があるものの、米国上院民主党が多数派を奪還すると確信するためには、信憑性のある根拠がなくてはならない。経済状況と戦争に対する懸念に基づくトランプ氏に対する支持率の低下、2024年にトランプ氏が二桁の差で勝利した保守寄りの州で民主党リーダーらが、強い候補者を保持していることや、現行のキャンペーンで、共和党対抗者より支持率が高いことなどが挙げられる。当ブログの調査によると、米国上院民主党が多数派を奪還可能な幾つかの理由がある。

2026年11月の中間選挙では、上院議会の100議席中、再選に直面する議員は33人であり、そのうち20人は共和党議員、民主党は13人である。共和党に比較して、民主党が再選によって保持する必要がある議席は今年少ないのである。現在共和党は53議席、民主党は47議席であるため、これら13人の民主党は再選に勝利した上で4議席を追加すれば、51対49議席となるため、完全な多数派を奪還することが可能となる。民主党がターゲットにしている議席は、民主党の有力候補が明確なリードを示しているメイン州やノース・キャロライナ州に加え、トランプ氏が2024年の選挙で圧勝したオハイオ州、アラスカ州、アイオワ州、テキサス州が含まれている。これらの州は、再選に直面している現役共和党が維持することに苦戦している。最近、選挙分析者や戦略家は、上院議会で多数派を奪還するにはハードルがあるものの、民主党上院議員らは多数派を取り戻す可能性を信じているという。なぜなら、ご承知のとおり、トランプ大統領の支持率が非常に低いこと、特に最新の世論調査は、大統領としての職務を支持する率が低下し続け、経済やインフレーションの懸念、停戦の見通しがない中東での戦争に対処する大統領への確信が大幅に落ちている。

メイン州を代表する米上院共和党議員のスーザン・コリンズ(73歳)は1996年に選出されて以来、上院では古参であり、6期目の再選に直面している。健康上の問題があるとの疑惑が提起されていたが、彼女は7日初めて、良性本態性振を患っていることを、30年の政治キャリアの中で、初めて自身の健康状態を明らかにした。彼女は、激戦が予想される中で再選を目指している。5月1日ニュースウィークによると、現役のコリンズ氏に対抗しているグラハム・プラトナー(41歳)は68%の支持率であり、32%のコリンズの二倍以上高い。同州では、現役のコリンズが高齢であり、しかも健康上に問題があるため、有権者は候補者の年齢も考慮しているという。プラトナーは、2003年から2011年まで、海兵隊や州兵隊で従軍し、イラク戦争とアフガニスタン紛争に参加した経験があり、現在カキ養殖業者である。

ノース・キャロライナ州の米国上院選挙では、民主党候補者ロイ・クーパー氏と共和党対抗者のマイケル・ワットリー氏、およびその他の候補者3名が出馬している。この選挙は辞職する同州の共和党上院議員トム・ティリス氏が公職から引退する為である。クーパー氏は、2017年1月からノース・キャロライナ州知事を務め、2025年1月1日に退任した。マイケル・ワトリー氏は、3月3日に行われた共和党予備選挙で勝利した。同氏は、2024年3月から2025年8月まで、共和党全国委員長を務めていた。同じく、5月7日のニュースウィークによるとクーパー氏の支持率は52 %でワトリー氏の32%を大幅にリードしている。

アイオワ州の米国上院議員ジョニ・アーンストは再選に挑戦しないと昨年9 月初旬に発表したため、彼女の空席に対する両党からの候補者による対戦が行われている。アイオワは現在共和党優勢の州であるが、過去にはバラク・オバマ氏が2度勝利した為、民主党全国委員会は、この州もターゲットにし、有力候補が奪還できることを期待している。ここでの民主党候補は、19歳の時にアイオワ州議会議事堂で、レズビアンのカップルに育てられた経験について演説したことで、知られている2020年11月から州上院議員のザック・ウォールズ氏が主な挑戦者である。共和党の有力候補者は2021年1月から現役の米国下院議員アシュリー・ヒンソンである。オハイオ州では、5日の予備選で民主党議席に戻るために立候補しているシェロッド・ブラウン氏は、2025年1月から米国上院共和党議員であるジョン・ハステッドに対戦することになる。両氏は今週5日の予備選で、それぞれの党の候補者として選出されたばかりであり、両氏の支持率はほとんど不明である。

ご承知のとおり、テキサス州での米国上院議会の挑戦は、3月3日に行われた予備選で、民主党のフレッシュな候補者ジェイムス・タラリコが支持された選挙結果に比較すると、再選に直面しているトップの共和党リーダーで、ベテランのジョン・コーニンの支持率は、低いことを示した。また、タラリコ氏は、共和党からコーニン氏に挑戦している同州の司法長官で、幾つかのスキャンダルにより、テキサス州議会での弾劾に直面したが、放免されたケン・パクストン氏の両方をリードしている。4月17日から20日にかけて、テキサス・パブリック・オピニオン・リサーチが実施した世論調査によると、オースティンを地盤とするタラリコ氏はコーニン上院議員に対し、44%対41%の3ポイント差でリードし、パクストンに対して46%対41%の5ポイント差で優勢となっている。

勝利の別の可能性について、歴史は繰り返すという側面を考慮すると、2026年の中間選挙は、2006年の中間選挙に似たものがあることを無視できない。イラク戦争(2003年3月〜2011年12月)を先導したジョージ・Wブッシュ大統領の3年後の支持率はトランプ氏の現在の支持率と同じであった。2006年8月17日のピュー・リサーチの記録によると、ブッシュ氏の支持率も同じ37%に留まっていた。大統領の人物像に対する評価も、約1年前に比べると依然として著しく低迷しており、国民の約半数が「強力な指導者ではない」「信頼できない」「物事を成し遂げる能力がない」とみなしている。中間選挙に向けた議会選挙戦に対する世論もまた、概ね似たような状態が続いていた。現役議員に対する強い反発感情が根強く残る一方、民主党は投票意向において大きな優位を保っていた。そして、何が戦争の主な影響となっているかの質問では、2006年もガソリン価格を挙げた率が最も高く60%であった。そのような政治環境下での2006年11月の中間選挙では、民主党は6議席を追加し、下院議会は31議席を追加し、多数派を獲得したのである。ナンシー・ペロシ氏は最初の議長として2006年11月に選出され、2007年1月に就任した。現在、米国上院民主党議員らは同じようなことが起きる可能性があるとして、この政治的歴史から希望を得ている。最後に、3議席を獲得するだけで、民主党が多数派を奪還する可能性がある米国下院議会に加えて、再選に直面している13人の米国上院民主党議員らは、彼らが全員再選に勝利し、更に4議席を追加すれば51議席を獲得することで多数派を奪還できるという目標に向けて活性化している。民主党に有利な兆候がある共和党の候補者が苦戦しているのはメイン、ノース・キャロライナ、テキサス州での有望な議席に加えて、上院民主党の指導層は、アイオワ、アラスカ、オハイオなどの議席も追加するための戦略があるという。

アメリカ・ウオッチ- Yuko's Blogをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む