
Photo credit : USAF Photographer Tech. Sgt. Benjamin Moto
イランからの暗殺の脅しを受けたトランプ大統領は先月トルコのアンカラで開催されたNATO首脳会議後に、イギリスを経由した帰路での旅行に3台の飛行機を利用するという極めて巧妙な警備工作を行いました。2025年、主要メディアは、トランプ大統領がカタールからの飛行機贈与を受理する決定をした時、外国から受理した飛行機を大統領専用機として利用することは米国のエアー・フォース・ワンと異なり、セキュリティ・システムが不十分であるため危険であると指摘しました。しかし、この工作はイランの暗殺のターゲットになっている大統領を保護するための作戦でした。
今年4月にトルコから新機を受理した後、トランプ氏は早速、新たなエアー・フォース・ワンとして利用しました。しかし、先月そのセキュリティを懸念し、従来のエアー・フォース・ワンに戻りましたが一時的に、先月トルコで開催されたNATOサミット後に同国を離れる際、秘密の軍用機を利用したことが報告されています。トランプ大統領自身および大統領専用機エアー・フォース・ワンに対する脅威があったため、政権高官らが極めて「巧妙な偽装工作」を行い、大統領をケータリング用コンテナに載せて軍用機まで秘密裏に移動させていたことが8月10日から11日にかけて判明しました。トランプ大統領や政府関係者は7月、トルコからの出発にあたり、到着時に使用したカタールから寄贈された豪華な「747-8」型機ではなく、旧型の「エアー・フォース・ワン」を使用すると述べていたようです。トランプ氏は、イギリスに到着後、米国に帰国する際、カタールがトランプ氏に贈与した豪華であるとされるそのセキュリティ装備が不足している飛行機を再度利用したのです。ニューヨーク・タイムス紙を含む報道機関は、同氏が英国へ向かう時には機密の軍用機を利用し、英国から米国へ戻る際に、新型機(カタールからの寄贈)に乗り換えたと報じました。当時同紙は、カタールから寄贈された新型機にはセキュリティに対する懸念があったと伝えました。この新型機には、旧型機(エアー・フォース・ワン)が備えていた防御機能の一部が搭載されていなかったのです。
ニューヨーク・タイムスは今日(8月11日)、トランプ氏の「巧妙な偽装工作」の実態を示す動画を公開しています。そのビデオによると、大統領は左側のドアからその旧型のエアー・フォース・ワンに乗り込む前に、階段を登りドアの前に到着すると手を振り、すぐに機内内側のドアが閉められました。その後、反対側の階段を降りて、ケータリング用トラックで案内されたトランプ氏は、同じ空港内に待機していた軍用機C32Aに乗り込みました。タイムスの報道によると、ある米政府関係者は、トランプ氏が薄いブルーに塗装され改修が施されたその旧型747機(エアー・フォース・ワン)で飛び立つことはありませんでした。事情を知る関係者は、トランプ氏は、同行する記者団が乗り込んだ入り口とは反対側の機体側面に持ち上げられたケータリング用コンテナを経由して、機外へと素早く移動させられたのです。そして大統領は3機目の航空機へと案内され、極秘裏に英国へ向かったと言います。
つまり、トランプ氏はトルコから、機密の運用機C32Aに乗り込みました。そして、記者らは、この計画を知らされていませんでした。トランプ氏は英国に到着後、密かに旧型の「エアー・フォース・ワン」へと移動させられました。その後、報道陣の目に触れながら機外へ出ると、駐機場の地上を歩いてカタールから提供された機体へと向かい、それに搭乗してワシントンへ飛び立ったのでした。この周到な計画は、イランによるトランプ氏への脅威が現実的で深刻であると当局が判断した後、わずか数時間のうちに策定されたものとみられています。イランによる長年の脅しや、トランプ氏自身が同国に対して仕掛けた戦争の最中に行われたこの措置は、大統領の所在について世間を欺くという異例の事例となりました。当局はこれまで、トランプ氏が公表されていた場所にはいなかったことを明白にしませんでした。この極秘の作戦については、ワシントン・ポスト紙が以前報じており、同紙はトルコから英国まで大統領を運んだ機体を、ボーイング757の軍用機C-32Aであると特定していました。
トランプ政権によるこの機密工作は、イランがトランプ氏を暗殺する計画があるという極めて信ぴょう性の高い危機に大統領が直面している為のようです。イランは2020年、イラン部隊の司令官カセム・ソレイマニ氏がバグダッド国際空港の近くで2020年1月3日に殺害された報復として、トランプ氏やその他政府高官を標的にしています。当時トランプ氏はまだ大統領でした。イランは、監視活動、追跡などのネットワークによる攻撃計画において、暗殺計画に協力し、成功した人に対して懸賞金を支払うことさえ計画しているようです。今年5月14日のIran Internationalの記事によると、「イランの有力議員は、同国の指導者や司令官が殺害されたことへの報復として、ドナルド・トランプ米大統領を殺害した個人または団体に対し、政府が5000万ユーロを支払うことを義務付ける法案を議会が検討していることを明らかにした」と報じました。トランプ氏は、NATO首脳会談に参加する前から、イランのターゲットになっていることを知っていたと見られています。アンカラへの旅行で、メディアから正確な位置を隠すために、2026年7月8日にトルコを出発する際、シークレット・サービスや警備チームは秘密裏の移動手段を用いました。7月8日、WSJ、CNN、The Hillを含む複数のメディアはトランプ氏がイラン暗殺リストのトップに挙がっていることを認識していると報道しました。ホワイトハウスは、今後多様な方法でトランプ氏を保護するために、引き続き巧みな飛行工作を行う必要があるようです。
最後に、当ブログは、軍用誌からこの軍用機C-32Aの(上部写真)を特定しました。これはUSAF C32Aが正式記号であり、米国空軍VIP用運輸機として利用されています。大統領に対するイランからの脅しは、NATOサミットに参加したトランプ氏の7月8日の帰路が3台の飛行機の利用による想像にも及ばない周到な工作が行われたことを示しました。つまり、NATOサミットに参加するためには、巧妙な警備上のトリックに基づき、最初から3台の飛行機が米国―イギリスートルコの往復経路に利用されたことを示しました。つまり他の二機は「おとり」として飛行したのです。エアー・フォース・ワンに乗り込んだ記者らは、何も知らされていなかったと言います。トランプ大統領は、国内ではすでに少なくとも4回による暗殺未遂に直面していますので、イランの暗殺計画が判明した後に、トランプ氏の海外渡航には深刻な生死の脅威があるため、厳重な警備体制が敷かれたことを初めて示しています。