ジャック・スミス氏に対する公聴会での劇的瞬間

Photo credit : The New York Sun

上院司法委員会の共和党議員らは9月29日、トランプ氏が2020年の大統領選に敗北した後に選挙結果を転覆する目的で、米国議事堂襲撃を扇動したとされる罪と機密書類を不適切に保持し続けた罪で提訴した特別捜査官ジャック・スミスに対する約4時間の公聴会を実施しました。共和党は彼が議会に虚偽を語ったのではないかとの一部の疑惑に基づき、彼を召喚したのです。この公聴会で、最も注目された劇的な幾つかの場面は、昨夜のテレビ・ニュースが繰り返し描写しました。

最も印象的であった場面は、スミス氏が何も恐れている様子もなく、冷静で落ち着いていたことです。そして、党派に関係なく、大統領は告訴されるべきであり、共和党議員らは、執拗に彼を告訴しようと試みているものの、引き続き声を上げ続けると述べました。スミス氏は「もし今日、同じ事実に基づいて元大統領を訴追すべきかどうかを問われれば、その大統領が共和党員であれ民主党員であれ、私は訴追します」と正々堂々と述べました。

別の場面では、委員長である93歳の共和党議員チャック・グラスリー氏(アイオワ州)は、「何を言おうと、あなたが行ったことには正当な根拠などない」と述べました。彼に続き、エリック・シュミット上院共和党議員(ミズーリ州)は、「あなたは最低のクズとして歴史に名を残すことになるだろう」と酷い侮辱のレトリックを利用しました。スミス氏に対し、ジョージア州にあるアトランタ・ホークスのゲームに参加したかを尋ねた時、後部に座っていたシュミット氏の助手は、素早く、トランプ氏を告訴した当時の地方検事ファニ・ウィリス氏の写真とスミス氏の写真が貼り付けられたプラカードを持ち上げて正面に表示ましたが、記載された文字を読む時間がないほどの速さで、そのプラカードを下げました。2024年2月にスミス氏が秘密裏にアトランタを訪問し、当時地方検事のウィリス氏に会ったという証拠はないものの、それを疑ったものでした。

シュミット氏がアトランタ・ホークスのゲームに参加したかを執拗に尋ねた際、スミス氏は数回、アトランタを訪問した事はないと反応しました。民主党上院のリーダー層の一人であるエイミー・クロバッシャー氏(ミネソタ州)はシュミット氏が狙った「相手の失言を突く」ような場面を素早く遮断しました。彼女は、スミス氏が当時、アイオワ・ホークアイズのバスケットボール試合を観戦したと述べ、シュミット氏が「ホークス」と「ホークアイズ」というチーム名を混同しており、スミス氏はそもそもアトランタにはいなかったと指摘しました。その後、全国放送で恥を味わったシュミット氏は、自分の席から離れ、公聴会での任務を放棄しました。

そして、更に、劇的な場面は、上院民主党議員、コリー・ブッカー氏(ニュージャージー州)が、法に従って捜査した検察官を報復として、捜査するという共和党を強く批判しました。同氏は、2021年1月6日、暴徒らが窓やドアを壊して議会に侵入した時、ここにいる議員全員が避難したこと、暴徒らは議会の外に死刑台を設置していたことなどを指摘し、トランプ同盟者の共和党に対し、共和党側の主張の執拗さに「うんざりしている」と言いました。更に、ブッカー氏は、「これは国民に対するガスライティング(自身の判断力に疑問を抱かせる為に相手を操る心理的な手法)です」と述べました。更に「本来なら彼らが職務として徹底的に調査すべき重大な行為を無視し、その一方で調査を行った側を裁こうとしていることには、本当に憤りを覚える」と語りました。

昨夜一部を見た上院司法委員会の公聴会は、トランプ氏に対する支持率が最悪な時に来ており、トランプ同盟者および暴力的なトランプ支持者のターゲットになることを恐れた共和党議員らが、多数派を失う可能性がほぼ現実的になっていることに苛立っている可能性があることを示唆しました。一方、長い間、自身の捜査結果について、公的に真実を語る機会があることを望んでいたとされるジャック・スミス氏は、選挙前からわずか34日が残された2026年9月29日、遂にその機会を得ました。ジャック・スミス氏は、彼が執拗に繰り返し攻撃されたことを明かし、今後、どのような脅迫や嫌がらせに直面しても、黙ることはないとの驚きの冷静さ、勇気、強さを国民に示しました。有権者は、共和党主導の公聴会というこの政治ゲームでどちらが勝利したかを理解したでしょう。

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