
トランプ大統領が選挙に敗北する原因は、深く考える必要はないほど簡単に列挙することが可能であるが、まさに結果には原因があるという教訓を示唆する事実が判明している。郵便投票は巨大な不正に繋がるというトランプの投票抑圧に基づく繰り返された虚偽の発言は、彼の支持基盤を抑圧する結果になると一部のメディアは警告していた。その警告は顕著な結果として的中したようである。しかし、裁判所での法的挑戦に尽く失敗した現在、トランプはホワイトハウスの大統領執務室を利用して、接戦州の選挙結果を転覆させる試みであると見られる前代未聞の動きを開始した。最初のターゲットはミシガン州である。
トランプ大統領が敗北した理由は幾つかある。例えば、彼は自身の支持基盤以外の幅広い有権者に手を広げる器量と政治力に欠けていた。2016年と比較し、白人の有権者、特に女性と若い人口層の支持率は60%から70%の範囲で減少したことは広範に認識されている。又、彼の主な経済政策であった減税及び規制緩和は、経済を押し上げた側面もあったかもしれない。しかし、コロナウイルスの最大の危機感への対処に失敗しただけではなく、Covid-19に関する偽情報さえ促進した。その結果として、放置されたウイルスの蔓延が拡大すればするほど、経済を閉鎖したため、頻繁な株の暴落、大規模な失業、貧困の増加に繋がり、選挙前までにその経済への確信はほとんど失われていた。これらは間接的な結果かもしれないが、直接的な敗北の結果は、郵便投票に対する彼の根拠のない脅しが要因である。
郵便投票に対する虚偽情報の脅しは今年8月と9月にエスカレートした。トランプは郵便投票の急速な処理を防く為、米国郵政公社に資金を提供しない事を認めた。8月13日トランプはフォックス.ビジネスのインタビューで、コロナウイルスの救済法案には、感染の蔓延を避ける上で、郵便投票する人々が増加する為、郵便局の分類と配送を迅速化するための資金提供条項が含まれているその法案には同意できないとし、郵便投票に反対している事を明らかにした。つまり、トランプは郵便投票を促進する資金をブロックしていると認めた。又、トランプの支持者も含めて、数千万人が見ていた9月29日の討論会の最後の段階で、トランプは郵便投票が「操作されるかもしれない」と述べ、郵便投票に反対する長々とした議論を始めた。トランプは、この日「貴方は今まで見た事がない、選挙詐欺が起きるでしょう」と言った。彼は、選挙が始まる一ヶ月以上前から、既に選挙の統合性を攻撃し、郵便投票の安全性に関する虚偽を拡大した。彼は証拠もなく、郵便投票が大規模な不正投票を招くと宣言する事で、彼が選挙に敗北した時、大幅に民主党が依存すると言われていた郵便投票を無効にする先制手段を利用した事を示唆している。
かなり長く続いた彼の郵便投票の虚偽作戦は、選挙管理者にも影響を与えた。その誤情報のエスカレートに飽き飽きした一部の地域ではソーシャル.メデイアを閉鎖したところもある。9月10日のタイムス誌によると、郵便投票に関する陰謀説がソーシャル.メディアに殺到した時、7月にフロリダ州パスコ郡の選挙管理者は、虚偽の主張が広まる事を防ぐため、彼のオフィスのフェイスブックとツイッター両方のアカウントを閉鎖することを決定した。ブライアン.コーリーは、ある時点で「遂にうんざりしました。私は選挙管理者としてそれに価値を見ませんでした」と言った。
トランプは郵便投票に依存した民主党を攻撃するつもりだったかもしれないが、彼が気づかないところで、民主党より彼の支持者に影響を与えていた事が選挙から二週間以上経過した現在判明している。18日のワシントン.ポストによると、ジョージア州では、6月の予備選で、郵便投票を行った数万人のトランプの支持者は11月の選挙に参加しなかったという。ジョージア州務共和党長官ブラッド.ラフェンスパーガーは、彼の州の投票は詐欺によって汚染されておらず、手作業による再集計の後にバイデンの勝利は確実になる可能性が高いと言った。又、長官はトランプが郵送による投票に反対した事でその代価を支払う可能性があると語り、「彼は実際に自分の投票基盤を抑圧しました」と述べた。同州の6月の予備選挙で郵便投票した24,000人以上の共和党の有権者は、11月3日に全く投票しなかったと述べた。この頃はコロナウイルス感染の蔓延がピークに達した頃であるが、混雑する投票所を避け、安全な郵便投票を行った民主党に支持されたバイデンはジョージア州で約14,000の票差で勝利した。
法廷での挑戦が明白な失敗に終わった後、トランプの選挙結果を転覆する動きは驚異的で異常なレベルにエスカレートしている。ミシガン州ウェイン郡では昨夜、民主党2名及び共和党2名の理事会4人は、2対2票の最初の投票後、激しい抗議に直面した数時間後に二回目の投票を行い、満場一致で選挙結果の認可証明を発行すると決定した。その後すぐ、その認可証明の4人の署名書類は同州の長官に送信された。しかし、19日の午前中、共和党の2人は彼らの署名を撤回する申し立てを行ったという。約80%の人口が黒人で構成され、圧倒的に民主党の有権者が多いミシンガン州デトロイトを含むウェイン郡の理事会の共和党メンバーである2人は投票し、署名し、書類が発送された後に彼らの署名の取り消しを求めた。19日のワシントン.ポスト(W.P)によると、そのうちの一人はモニカ.パーマーであり、彼女はトランプ大統領から直接電話を受けたとワシントン.ポストでのインタビューで語った。その後、彼女と別の共和党の理事会メンバーであるウィリアム.ハートマンは、監査が必要であると主張している。既に書類を受理した同州の民主党長官ジョスリン.ベンソンは、変更は「不可能」であると述べている。しかし、トランプは、ミシンガン州議会の共和党リーダーらをホワイトハウスに招待した。トランプに招待された2人の共和党議員は、州議会の上院多数派リーダーであるマイク.シャーキーと州下院議会の議長リー.チヤットフィールドであり、彼らは金曜日(20日)にトランプに会う予定である。トランプと彼の仲間は、裁判所で惨敗したため、選挙結果を覆すため、遂にホワイトハウスを利用して、個人的に共和党議員らに圧力をかけるためであると見られている。想像に絶する脅威的レベルに達し、選挙結果の認可証明を停止させようとしている前代未聞の妨害がある事を示唆している。ミシガン州ではバイデンが157,000票も多く獲得しており、事実上どのような試みも選挙結果を覆すことは不可能である。
要するに、トランプの郵便投票は莫大な不正につながるとの虚偽のプロパガンダは唖然とする皮肉な結果になった。他の州でも同様の例が報告されたとしても不思議ではない。ミシガンでの選挙結果の認証プロセスは異常事態であると言える。これはすべてトランプと彼の仲間からの圧力によるものであることは明らかである。バイデンは、現時点で7,900万以上の人気投票を獲得し、トランプを約600万票も引き離し、選挙人数では306 対232で圧倒的な違いがある。これは選挙結果を変える事が可能な範囲ではない。故に、訴訟で失敗したトランプと彼のチームが、州の共和党リーダー達を説得できる理由は何もない。今週初め、ミシガン州の共和党上院多数派のリーダーであるシャーキーはバイデンが次期大統領であると述べ、立法府に選挙結果を破棄させる努力は「起こらないでしょう」と言ったとW.Pは伝えている。トランプは、選挙結果を覆す動きが脅威的であるような印象を与えている一方で、ゴルフをしているという呑気な側面がある。彼がその努力に真剣に取り組んでいない印象を与えた場合、彼に寄付する支持者を失望させる可能性があるという複雑な側面がある。そうでない場合、N.Y.T やW.S.Jなど複数の主要メディアは、ホワイトハウスを去った後、トランプはすぐに法務執行当局による財務犯罪容疑の多大な捜査に直面すると予測している為、選挙結果の転覆に必死になっている動機があるようにも見える。ホワイトハウスに留まる限り、彼は安全なのである。