現在、若い世代がガザでの戦争を重視しているため、これは最も重大な外交政策の課題であり、大統領選に無関係ではない。国内政策で最も重要な課題の一つは中絶である。前大統領ドナルド・トランプは集会またはインタビューで、政策を集中的にアピールすることはないが、時折突発的に語る場合がある。3月初旬から一貫性がある課題はガザでの戦争である。彼の最近の発言はバイデン大統領が直面している複雑性とは立場が異なるが、基本的には同様の方針である。フロリダ州の最高裁は4月1日の今日、全米で最も厳格な中絶禁止法の一つである同州の法律を施行することを認める判定を下す一方で、11月の選挙で国民投票を行うことも許可した。中絶の課題で、トランプとバイデンの立場は全く異なっている。
外交政策:ガザでの戦争
トランプは3月5日、FOXニュースでのインタビューで、ガザでの戦争をどう思うかと聞かれ、「問題を終わらせなければなりません。私が大統領だったら決して起こらなかったはずの恐ろしい侵略が行われました」と言った。また、ニューヨーク・タイムスが4月1日に伝えたところによると、最近、フロリダ州パームビーチにあるマー・ア・ラゴを訪問した二人のイスラエル人ジャーナリストは、前大統領ドナルド・トランプがガザ戦争に対する力強い支持を表明すると期待していたが、そのうちの一人は、トランプから聞いたことに「心の底から衝撃を受けた」という。トランプは「戦争を終わらせなければならない。それをやり遂げなければなりません。私たちは平和に到達しなければなりません。こんなことを続けるわけにはいかない」と語ったという。イスラエルとハマスとの戦争で、ガザで起きていることは、多数の子どもを含む一般市民が死亡し、時には「大量虐殺」と呼ばれている中で、トランプは、彼の発言に一貫性があることを示唆している。
ジョー・バイデン大統領の立場は、現在戦争を終えることに集中している。しかし、昨年10月7日にハマスがイスラエルを突然テロ攻撃した直後から、武器の提供も含めて、全面的にイスラエルを支持していた。バイデンは3月初旬の時点で、ガザには爆弾と食料品や医薬品を含む人道支援の両方を提供するという立場を維持していた。イスラエル対ハマス戦争については、米国の兵器を提供することについて、無条件で認可していた。これには、必要な支援物資を空中投下すること及び臨時港の建設が含まれている。しかし、ガザでの悲惨な状況を受けて、ガザに拘束されているイスラエル人の釈放と同時に停戦を求めている。バイデンは先月下旬から、「広範な国際的取り組みの一環として、飢餓に苦しむ」ガザのパレスチナ人に食料、水、医薬品など必要な物資を安全に送ることに集中している。
ワシントン・ポストの報告によると、ガザ沖に浮き桟橋を設置するというバイデン政権の計画について、軍事専門家は、これは食料を供給するために建物を建設、運営し、攻撃から守らなければならない米軍人たちを危険にさらす非常に大きなリスクを伴うと指摘している。批評家は、戦争で荒廃した地域に1日あたり最大200万食の食事を届ける可能性があるが、同地域ではイスラエルの持続的な砲撃で飢餓が懸念されており、食料、医薬品、その他の人道的輸送は極端に制限されていると指摘している。国防総省は、ガザに米軍を配置する予定はなく、この計画がどれくらい続くのか、関係者の安全をどのように確保するのかについてはほとんど明らかにしておらず、議会の一部や大統領の計画を批判する他の人々を警戒させている。
国内政策:中絶問題
今日(4月1日)フロリダ州の最高裁は、フロリダの議会が可決した妊娠6週間以降の中絶を違法とする法律を施行できると判定した。同州の現行法は15週間以降の中絶を禁じているが、同州の最高裁は中絶の権利を問う国民投票を11月の選挙で実施できるという二重の判定を下した。この課題が11月の総選挙で国民投票になる州は、フロリダだけではなく、おそらくもっと多くの州に拡大する。例えば、オハイオ、カリフォルニア、カンザス、ケンタッキー、ミシガン、モンタナ、バーモントなど、少なくとも7州では、フロリダと同様に、最終的には同州の有権者が決定することになる。
この課題においてトランプは、政界に入る以前に、中絶を支持するプロ・チョイスであったことで知られている。しかし彼は、2016年に共和党候補者として大統領選に立候補した時から、その後も保守派のイメージで売り出している為、中絶禁止を支持している。先月、トランプは15週間以降の中絶を禁止する法案を支持すると語った。彼は3月20日のラジオ・ショーでのインタビューで、生命を脅かす緊急事態、レイプ、近親相姦を除き、連邦政府による15週間の中絶を禁止する法律を支持する可能性があると述べた。一方、60%以上の女性が中絶を支持していると言われている中で、バイデンは先月、トランプのこの方針を批判した。議会はこの課題で連邦法を制定する取り組みはない為、バイデンは最近の一般教書演説で、非常に力強く、女性の中絶の権利を取り戻すと断言した。
米国最高裁が1973年のロー対ウェイド判決を撤廃して以来、全米で女性の戦いが始まった。米国最高裁は、2022年6月、ドブス対ジャクソン女性保健団体の裁判で、中絶に対する実質的な権利は「この国の歴史や伝統に深く根ざしていない」とし、1973年の判定はミスであると示唆した。この論争的なロー対ウェイド判決の撤廃以来、米国最高裁に対する批判は全米各地での抗議活動に拡大し、それは複数州の国民投票につながった。バイデンと民主党議員らは、トランプが保守的な判事を最高裁に送った主な要因の一つは、ロー対ウェイドを転覆するためであると長い間批判してきた。
要するに、そのような背景がある中で、主な中絶薬であるミフェプリストンをめぐる意見のビデオが公開された先月26日の公聴会では、米国最高裁の大多数の判事らは、20年以上前に承認されたその薬のアクセスを制限する取り組みに懐疑的であることを示唆した。つまり、米国最高裁はミフェプリストンに関して、昨年4月に米国政府を支持したことに一貫性がある。恐らく、米国最高裁は女性が必要としている避妊薬のアクセスを制限する可能性はないように見える。また、バイデン大統領も最近、即時の停戦を求めているため、トランプとバイデンは、ガザでの戦争に対する見解はほぼ同じである。イスラエルとベンヤミン・ネタニヤフ首相はガザ攻撃に対する国民の支持を失いつつあり、戦争の荒廃のイメージは世界的にイスラエルに対する評価が落ちるとして、トランプは戦争を止めるよう表明している。バイデン大統領は単に停戦を求めているだけでなく、ハマスによるイスラエル人の人質を解放することに加えて、現在飢餓に直面しているパレスチナ人に十分な食料とその他の支援物資を早急に送ることにも焦点を当てている。そのためにバイデンは約45日間の停戦を求めたがイスラエルの同意を得ておらず、バイデン政権は困難に直面しているようである。現在選挙の課題になっている米国内外の重要なこの二つの課題で、両党の主要候補者は、ガザ問題に対しては共通点があるものの、中絶問題では対照的であることを示している。