民主党が全て楽勝した4日の選挙結果は何を示唆?

昨日の選挙結果は、予測通り3州での選挙で民主党候補者が全員楽勝した。この状況は、雪崩が起きているような全米での抗議活動の状況と完全に一貫性があることを示している。加えて、カリフォルニア州でも、有権者は米国下院議会の5人の議席を増やすというテキサス州のジェリーマンダーに対して、同様に5席を増やすという対抗的なジェリーマンダーを行うカリフォルニア州議会の区画再編提案50の国民投票で圧倒的な投票率を見た。

ニュージャージー州の新たな知事選では民主党候補者のミッキー・シェリルが共和党候補者ジャック・シアタレッリに楽勝した。これは、世論調査でもリードしていた状況を反映した。同州の選挙結果は、シェリルが1, 798,690票(56.3%)で、1,382,107票(43.2%)を獲得した共和党対抗者のシアタレッリに13ポイント超過し楽勝した。バージニア州は2019年から米国下院民主党議員であり、知事選での有力な候補者であるアビゲイル・スパンバーガーは共和党対抗者のウィンサム・アール=シアーズとの戦いで、同じく、世論調査通り圧勝した。スパンバーガーは1,921,417票(57.2%)を獲得し、1,433,393票(42.6%)を得たシアーズに圧勝した。ニューヨーク(NY)の市長選でも、自称民主社会主義者のゾーラン・マムダニが元民主党の知事で経験豊かな無党派から立候補していたアンドリュー・クオモに楽勝した。マムダニは1,036,051票(50.4%)を獲得し、クオモの854,995票(41.6%)に対し、約9ポイントの差で大勝利した。

これに加えて、カリフォルニア(CA)州では、ジェリーマンダーに関する区画再編提案50号の国民投票が行われ、同州の有権者は、州の民主党議員らが投票で知事ギァビン・ニューサムの決定に同意していたため、最終のステップであるこの国民投票によって、州民からも支持された。これにより、同州では、テキサス州が米国下院議会で同州の民主党5議席を奪うという戦略に対して、CA州は5人の共和党議席を奪うことで対抗する。実際にはCA州は共和党12議席の全てを奪うことさえ挑戦することはできるかもしれないが、それを行わず公平な挑戦であるため、CAの有権者は5,154,529票(63.9%)で、反対票の2,927,923(36.1%)を遥かに超過し、ニューサム知事は圧倒的な支持を得た。

上記選挙結果の数値はニューヨーク・タイムスの州別の公開選挙結果に基づいており、N.Y.C. Mayor  Va. Gov. N.J. Gov. Calif. Prop. 50 をそれぞれクリックすることで個別に確認することが可能である。

2025年11月4日に行われた選挙は、支持率が下落したトランプ大統領の政策に反対する波動が拡大している現状に一貫性があることを示唆している。これは、再度ブルーの波が起きている事を意味し、米国民は安定した経済、困窮しない日々の生活を望み、物価高騰に反対している可能性が高いことを示唆した。この選挙は、ここ数日間の世論調査によるトランプ大統領の政策が、経済も含めて、非常に人気が落ちた状況を反映している。そして、有権者は特に、米国の経済を最も重視しており70%以上の有権者はトランプ大統領が就任した後の経済にかなり不満足であることを示唆した。この経済への訴えは、政府閉鎖のために、フード・スタンプ停止における深刻な影響及び、無給で勤務している連邦職員の苦痛も反映している。

11月 3日に公開されたSSRS/CNNの世論調査では、トランプ大統領の支持率は37%、不支持率は63%であり、最近の調査の中では、最低の支持利率を示した。「現在、米国が直面している最も重要な問題はどれですか?」との選択肢の質問の中で、経済と生活費と答えた率はトップの 47%、次に米国の民主主義の現状が 26%、 移民は 10%、犯罪と安全性は 7%、 医療 が5% 、外交政策はわずか 1%であった。現在の国の経済状況をどのように評価しますか?という質問に対して、「良い」と答えた率は「とても良い」の3%と「とにかく良い」と答えた25%を含めてわずか28%であった。一方、「悪い」と答えた率は「非常に悪い」の30%と「とにかく悪い」の42%を含めて72%であった。

米国下院議会の民主党少数派リーダーのハーキム・ジェフリーズは5日午後の記者会見で、彼の地元のニューヨーク市長の当選にゾーラン・マムダニを支持していたため、勝利後に、有権者はトランプ氏の「過激主義」に「並外れた拒絶感」を示したと述べた。そして、住宅価格の手頃さが「決定的な問題」であるため、4日の選挙は「間違いなく」、民主党候補者たちは「高騰する生活費の引き下げと住宅価格の危機への対処に積極的に取り組んだ」ことが勝利を確実なものにしたと語った。ジェフリーズは「ドナルド・トランプ氏は就任初日に住宅価格の引き下げを約束したが、実際には下がっていない」と語った。

要するに、70%以上の有権者はトランプ大統領の経済政策に満足していないことを示している中で、2025年11月4日の選挙結果は、結局経済が最も重要であることを示唆した。有権者の大多数がホワイトハウスの経済政策に不満を抱いているため、昨夜の選挙結果は2026年の中間選挙の兆候であるとするメディアの意見が目立っている。それに対し、共和党下院議長マイク・ジョンソンは、いずれもブルー州であり、民主党有権者が多い州であるため、何も特別な意味はないので、将来の選挙に結びつけるべきではないと示唆した。そして、カリフォル州での議会の区画再編提案50の国民投票に対して、バラク・オバマ前大統領は8月21日、テキサス州のジェリーマンダーに対してバランスの取れた対抗をしているとして、ニューサム知事の決定を「責任ある行動」として公的に称賛したことで、有権者の理解を深めたことが圧倒的投票率の結果を生んだことを示唆している。これはトランプ大統領が共和党州に、ジェリーマンダーを促したため、テキサス州が最初にその要請に応じたことを受けて、カリフォルニアの知事ニューサムがテキサス州共和党の決定を無効にすると発表した。その後、オバマ元大統領はCA州の決定が正当でバランスを図る挑戦であるとして支持したため、有権者が従ったという驚異的な党の団結を見ている。一方、CA州の共和党知事であった俳優のアーノルド・シュワッネッガーは珍しく、ニューサム知事の提案に対して公的に反対していたが、有権者の勢いを打破することは不可能であった。この選挙後の翌日の5日、トランプ大統領は遂に、政府閉鎖が4日の選挙に「多大なマイナス要因」であると述べ、上院共和党議員らに政府閉鎖を終えるよう圧力をかけ始めたようである。これはこの選挙結果が想像以上に多大である事を示唆している。

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