最高裁は選挙日後に到着した投票用紙の集計を認可

エイミー・コニー・バレット判事 Photo credit : The New York Times

ミシシッピー州の選挙法は、郵送された投票用紙の封書が、投票日に消印が押されており、その消印以降5日以内に到着した郵便投票を集計することを認めている。米国最高裁は6月29日の判定で、同州の法律を保持した。中間選挙前の最高裁の決定は、同州とほぼ同様の法律を保持している主にリベラル州の有権者にとっては勝利であると言える。

この判例は、2024年に原告である共和党全国委員会、ミシシッピー州の共和党、様々な個人および後に参加したリバタリアン党が同州を相手取って、法律に異議を唱え、連邦法が選挙日を特定の日と定めている限り、投票終了後に到着した郵便投票を集計することは違法であると主張した。最終的に最高裁で審理され、最高裁主席判事ジョン・ロバーツとエイミー・コニー・バレット判事が3人の民主党判事に参加し、5対4の評決で、連邦法は州法より勝ると主張した共和党らの異議を却下した。憲法は、選挙の決定権が州にあることは繰り返し述べられている中で、共和党およびリバタリアン党の主張は間違っていることを明確にした。当ブログの調査によると、投票用紙に消印があれば、投票日後に受領される州は全米でミシシッピー州も含めて14州存在する。

他13州は、ワシントン、オレゴン、カリフォルニア、ネバダ、テキサス、イリノイ、ウェスト・バージニア、バージニア、ニュージャージー、ニューヨーク、マサチューセッツ、ロードアイランド、アラスカ州である。これらの州は、投票終了から数日または一定の期間後に到着した投票を集計することを認める法律を採用している。テキサスを除き、ほとんどリベラル州であることを考えると、大統領および州の共和党議員らが郵便投票に反対する理由を理解することは困難ではない。これら14州の法律が廃棄された場合、海外に在住する軍隊の有権者は投票権を失うことを意味する。29日の米国最高裁の判定は今後、良いモデルになり、同様の課題に対する提訴は大幅に減少する可能性がある。

加えて、トランプ大統領は、証拠を提供することなく、郵便投票は大規模な不正の原因であると主張し、2020年の選挙後、遅れた郵便を集計することを開封中に停止するよう求めた。同氏は、選挙および投票に関する問題を連邦政府が管理することを望んでおり、今年早期に、米国司法省は、全ての州に対して、投票登録名簿や有権者の情報を提供するよう要求していた事実があることを踏まえると、最高裁の判定は顕著な意義がある。6月29日に公開された48 ページの意見書によると、多数意見を代表したエイミー・コニー・バレット判事の見解にジョン・ロバーツ主席判事および3人のリベラル派判事が同意した。バレット判事は、「20世紀を通して不在者投票の利用機会は拡大し、今日ではすべての州において、少なくとも一部の住民が不在者投票を行えるようになっています。実際、連邦法は特定の状況下での不在者投票を認めるよう、各州に義務付けています」と述べ、郵便投票を強く擁護している。更に「現在、およそ30州では、投票日までに郵送されたものの、その後に到着した不在者投票を少なくとも一部集計の対象としています。ミシシッピー州もその一つです。同州では、自宅を離れている大学生や高齢者など、特定の住民が連邦選挙において、不在者投票を行うことが認められています」と述べている。また、バレット判事は郵便投票について、「すべての不在者投票は、選挙日当日またはそれ以前の日付の消印があり、かつ選挙後5営業日以内に選挙管理担当者に受領される」必要があるとし、ミシシッピー州はまさに法律に従っていると示唆した。更に、「ミシシッピー州の場合と同様に、選挙当日が個人の投票の期限とされている限り、この要件は満たされます。しかし、投票日に関する(連邦)法規定には投票用紙の受領期限が定められていないため、投票日前に消印が押され、その後受領された投票用紙をミシシッピー州が集計することを妨げるものではありません」と同じ論説を2回強調した。

郵便投票に多大な抵抗を示しているトランプ氏はツゥルース・ソーシャルでの投稿で、今日の判定を「甚大な敗北」と呼び、有権者本人確認に関する法律を厳格化するSave America Actを議会が可決するよう再度要求した。主に民主党の大統領または議員に投票する傾向があるリベラル州は大幅に郵便投票を行う傾向が強いため、特にトランプ氏と同盟者らは郵便投票に反対している様である。例えば、米国議会の共和党議員の一部は郵便投票を制限する法案を提出している。トランプ氏は3月31日、誰が郵便投票を行えるかを判断する役割を米国郵政公社に担わせることを命じる大統領令を執行した。これは、新たに作成された連邦郵便投票者リストに含まれていない人物から送付された投票用紙の配達を拒否するよう同公社に指示ものである。しかし、先週、マサチューセッツ州の連邦地方判事は、選挙規則を定める権限は大統領ではなく各州にあるとして、この大統領令の当該条項の差し止め命令を下した。

最後に、特記すべきことは、選挙に関連する連邦法は、選挙日が11月の第1月曜日直後の火曜日であることを定めている。また、連邦法には投票用紙の締め切り規定は存在しないのである。詳細な選挙規定は、州によってそれぞれ異なる為、2026年6月29日の米国最高裁の判定は、あくまでもミシシッピー州に限定されるが、上記14州にとっては力強いモデルとなる。加えて、トランプ氏は、郵便投票を批判しているにもかかわらず、彼自身も今年初め、フロリダ州で行われた特別選挙で郵便投票を行ったとの3月26日の報告に対して、「私は大統領だから」と述べ、郵便投票を行ったことを認めた。また、連邦選挙における郵便投票の場合、有権者の名前は外側の封筒のみに記載し、投票用紙には記載しないシステムになっている為、州の選挙管理当局は、投票登録名簿を封筒の氏名と照合することが可能である。米国最高裁は今期を6月30日で終え、7月1日から休暇に入る前のここ数日、連続的に複数の判例に対する最終判決を下している。おそらく、残っている最も重要な課題は生誕市民権である。これも、今期を終える6月30日に判定が下されると予測されている。この課題は、生誕市民権を終えようとするトランプ大統領の大統領令に対して、2025年の早期から複数の団体が提訴したため、長い間下級裁判所は、憲法修正第14条を遵守する姿勢を示していた。最高裁はトランプ大統領が傍聴席の最前列に座っていた4月1日に審理を行った時から、憲法を政治的意見にすり替える意思はないことを示唆していた。今期最後となる明日に判定が下される際に、当時の論争の方向性が極端に変化するとは信じ難い。

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