最近、抗生物質を含まない鶏肉の需要が高まっているため、ある米国の家禽大手メーカーはその供給が需要を上回り、過剰生産の兆候があると指摘しているという。しかし、他の家禽生産メーカーは抗生物質の利用を削減する努力をしている。一方、大きなストアでは店頭に並ぶ鶏肉の表示に混乱性があるため、消費者組織はそのラベルの意味を解説している。驚くことに多数のラベルの認定には検査プロセスがない。
公衆衛生の専門家は養鶏場で使用される薬物と薬剤耐性菌の増加との関係について警告しているため、マクドナルドのようなファーストフード.レストランを含む鶏肉産業は抗生物質を使用した家禽の供給を減らすことに集中している。16日のロイターによると、米国で3番目に大きな家禽生産メーカーのサンダーソン.ファームは、抗菌剤を含まないニワトリは2017年の最初の10カ月間で、全ての新鮮な米国産の平均40.5%を構成したと報告した。サンダーソンによると、抗生物質を含まない製品(ABF)として販売された鶏肉製品の売上高はわずか6.4%であった。しかし、サンダーソンはこのデーターの情報源を明確にすることを拒否した。消費者は生産コストがかかる抗生物質を含まない、主に胸肉と柔らかい鶏肉を好んでいる。生産者は、従来の飼育された鶏からの低価格の肉に対して、羽を含む鳥の他の部分を販売することを余儀なくされていると同社は述べている。サンダーソン関係者は「ABFチキンの供給量は現在製品の需要よりも大幅に多く、供給過剰が増加していることが業界データーに示されている」と述べた。 3年前まで、家禽生産業者の中には、従来の飼育された鳥からの切り換えはビジネスを維持するには高価すぎると主張していた。現在、サンダーソンは抗生物質の使用制限を公約していない唯一の大規模な米国の家禽生産メーカーであるが、同社にとって最大の関心事である場合、抗生物質を排除する予定である。
同社の最高財務責任者(CFO)マイク.コックレルは昨日のインタビューで、適切な抗生物質の使用は動物の福祉にとって好都合であり、同社に競争の優位性をもたらしたとし「これにより、もっと手頃な価格帯で製品を生産することが可能になりました」とコメントした。パーデュー.ファームは、2016年に鶏肉に抗生物質を日常的に使用することを廃止した。同社の広報担当者アンドリア.スターブは電子メールで、サンダースのデーター源は不明であると述べている。また、彼女はパーデュー製品の需要は強いと付け加えた。この業界で最大規模のタイソンはコメントを控えた。ラボバンクの動物タンパク質分析者クリスティン.マククラッケンは、抗生物質を含まない鶏肉の市場は「主に胸肉に限定されている」と述べた。また、サンダーソンに特定の抗生物質の使用を中止するよう促している活動家グループのプログラム.マネージャーであるオースティン.ウィルソンは「すべての兆候は需要が増えていることです」と語った。
大多数の家禽生産メーカーは公衆衛生の専門家の警告に従い、鶏肉に抗生物質を利用することを限定していることを示唆している。現在、市場に出回る鶏肉に表示されているラベルは多種に分類されているため、混乱が生じる場合もある。コンスーマ.レポートの子会社であるコンスーマ.メディアLLCが所有する非営利のコンスーマリストは、オルガニック(Organic)は抗生物質フリー(Antibiotic Free)とは意味が異なり「自然」の表示には意味がないと述べている。鶏肉のセクションで多種のラベルが増え、混乱の要因になっている理由は、鶏肉の薬剤耐性菌が増加しているためである。同組織は鶏肉製品のラベル表示を次の通り解説している。
⑴ オルガニック(Organic): 米国農務省認可のオルガニック(USDA Organic)のラベルを付けるためには、鶏は菜食だけでなく、遺伝子組み換え成分や有毒な合成農薬を含まない餌を与えなければならない。また、医学的に必要な抗生物質以外に抗生物質は使用できないことを意味している。しかし、医学的に必要とするその境界を広げる農民がいると主張する人達もいる。鶏は生後1日目に抗生物質を投与することが可能である。殻が破れ開いた翌日に薬物フリーの規定が始まる。毎年検査を必要とするオルガニック認定では、鶏を屋外にアクセスさせることを義務づけているが、屋外エリアのサイズ、内外間のドアのサイズ、鳥が屋外で過ごす時間など、特定の基準は設定されていない。⑵ 非抗生物質(No Antibiotics): これらの鶏は卵に含まれる抗生物質を与えられることはない。しかし、このラベルを使用する前の検査プロセスは存在しない。⑶ 非ホルモン(No Hormones): このラベルは、鶏生産市場で許可されていないホルモンの使用として、米国で一般に飼育されたすべての鶏に使用することができる。 ラベルに「非ホルモン」と表示されている場合は単に「鶏肉」を意味する。
⑷ 非檻(Cage-Free): このラベルは業界の最小限の宣伝にすぎない。米国で肉用に飼育された鶏は檻に入れないか、または鶏が屋外に出入りするという意味でもない。⑸ 自由範囲(Free-range): 慣習的に育てられた鶏と自由範囲の鶏との唯一の違いは、鶏が何らかの形で外部にアクセスできることである。これも、屋外エリアのサイズや屋外ドアの基準はなく、このラベルを使用するための検査は義務化されていない。⑹ 非GMO(No GMOs): このラベルを取得するためには、鶏の飼料に含まれる遺伝子組み換え作物は0.9%以下でなければならない。非GMOプロジェクト検証済みを表示する為には確認が必要である。⑺ 自然(Natural): このラベルは「最も誤解を招く」一つである。調査回答者の半数以上は「自然」の意味は、抗生物質またはGMOを含む飼料の餌を鶏に与えていないと思うと答えた。42%は鶏が野外で飼育されたことを意味すると思うと答えた。3人に1人は「オルガニック」と同じだと思っていると答えた。「天然」鶏の胸肉の唯一の実質的な要件は、人工成分を含まないことであるが、その場合もこの主張を検証するプロセスはない。