大統領の驚異的スキャンダルは何を示唆?

トランプ大統領の個人的問題に関する最も執拗な報道は、成人映画の女優ストミー.ダニエルとの性的スキャンダルである。しかし、これはもっと複雑な汚職と賄賂スキャンダルとして別の方向に拡大している。彼女に口止め料を支払ったことも含めて、トランプのトラブルを後始末する役目を果たす彼の個人弁護士マイケル.コーエンは現在、銀行詐欺や選挙法違反の疑いにより連邦捜査の対象になっている。ロシアの大統領ウラジミール.プーチンに近いロシアの新興財閥の富豪者がリンクする会社から今年1月まで、コーエンのシェル会社に多額の資金が流入していることが判明している。加えて著名な複数のグローバル企業がトランプ政権からの好意を求めてコーエンのシェル会社に支払いを行った財務記録があることが公表されている。

トランプと関係があったとするポルノ女優ダニエルの弁護士マイケル.アヴァンティは、トランプの弁護士マイケル.コーエンが運営するシェル会社にお金が支払われたとの爆発的な文書を公開した。8日のニューヨーク.タイムス(NYT)によると、ダニエルにコーエンが支払ったお金はロシアの新興財閥にリンクするアメリカの会社とトランプ政権前にビジネス関係があった幾つかの企業から総額100万ドル以上を受け取ったお金の一部であったことを書類とインタビューが明白にした。NYTが吟味した財務記録は、長年にわたりトランプの個人弁護士として、トランプの法的問題に対処してきたコーエンが一般的に知られている範囲を遙かに超えた一連の事業活動に彼のシェル社のエッセンシャル.コンサルタントL.L.C.を利用したことを示している。トランプが大統領に選出さる直前及び今年1月まで、このコーエンの会社を通して、少なくとも440万ドルが支払われた。これまでに報告されていない取引の中には、ニューヨーク州の投資会社であるコロンバス.ノヴァから昨年約50万ドルの支払いがあった。その最大の顧客は、ロシアの新興財閥であり、プーチンに近いビクター.ベクセルバーグ(写真:プーチンの隣)が管理する会社である。

コロンバス.ノヴァの弁護士は8日の声明で、そのお金はコンサルタント料であり、ベクセルバーグとは何の関係もないと述べた。トランプとの関係を口外しないことを約束する代償として、コーエンの会社エッセンシャル.コンサルタントはステファニー.クリフォード(ストミー.ダニエルの実名)に13万ドルを払ったことを彼女の弁護士アヴァンティがそのお金の取引文書を8日にツイートで公開した。7ページの文書は「調査結果の予備報告」とのタイトルになっており、アヴァンティは情報源の説明をしていないが、コーエンと彼の会社による様々な取引に関連する詳細な日付、ドル金額、多様な取引相手に関する情報が含まれている。NYTが吟味した財務記録はアヴァンティの報告に一貫性があることを明確にしている。加えて、文書及びインタビューは、2016年大統領選挙におけるロシアの干渉を調査している特別捜査官ロバート.ミュラー.チームの捜査官によって、コーエンと今年初頭ニューヨーク地域の空港で停止され、質問を受けたベクセルバーグとの間に取引があることが確認された。

アヴァンティは初めて選挙前からその後にかけて、コーエンのビジネス関係及び金融の絡みを詳細にしている。マンハッタンの連邦検察局は、コーエンが銀行詐欺や選挙法違反を犯した可能性があるかどうかを調査している。捜査下のコーエンを代表する弁護士のスティーブン.ライアンは、現在コメントを拒否しているという。トランプに代わって、コーエンは130,000ドルの口止め料をダニエルに支払ったことは数ヶ月前に報告されている。彼は最初、そのお金は彼の個人のポケットから支払ったと述べていた。ダニエルは、この130,000ドルに関して、非公開契約を解除するようトランプとコーエンを告訴している。NYTによると、アヴァンティはコーエンがエッセンシャル.コンサルタントを使用したことが「潜在的に銀行法に違反している」と主張していている。

財務記録によると、この会社を通った資金の一部は、その出所と金額が定められている会社の目的に矛盾しているとNYTは伝えている。コーエンは、共和党の主な寄付者であるエリオット.ブロィディが元プレイボーイのモデルに2017年と2018年に支払いを手配した後、250,000ドルを集めるため彼の会社を使用したことが先月報道された。コーエンの財務諸表に記載されているその他の報酬のうち、スイスに本拠を置く大手の多国籍医薬品ノバルティスの子会社であるノバルティス投資会社は10月から1月にかけて、それぞれ99,980ドル4件の支払いを行った。ノバルティスの15人のビジネス.リーダーの中で最高経営責任者(CEO)は1月の世界経済フォーラムでトランプを夕食に招待した。ノバルティスは、昨年のワシントンでのロビー活動に1千万ドル以上を費やし、連邦政府の薬物規制当局からの承認を頻繁に求めている。ノバルティスはコーエンの会社との契約は切れたと声明で述べた。

さらに、航空機メーカーの韓国航空宇宙産業は昨年11月、コーエンの会社に150,000ドルを支払ったという記録がある。同社は今年授与される予定の米国空軍のためにトレーナー.ジェット機を提供するため、数十億ドル規模の契約の競合で、アメリカの防衛契約業者ロッキード.マーティンとチームを組んだ。韓国航空宇宙産業の代表はコメントを控えたとNYTは述べている。また文書記録によると、AT&Tは、2017年10月から2018年1月の期間に合計200,000ドル4回の支払いを行った。タイム.ワーナーとの合併提案を法務部に提出しているAT&Tは、8日の夕方、コーエンの会社に支払ったことを確認する声明を発表した。その声明は「エッセンシャル.コンサルティングは、新政権の理解に洞察を与えるため2017年初頭に取り組んだ数社のうちの1社でした。彼らは私たちのために法律またはロビー活動をすることはなく、契約は2017年12月に終了しました」と述べている。

調査記者でMSNBCのニュース.キャスターであるレイチョー.マドウは昨年、2017年1月のトランプ大統領の就任式は2009年のオバマ前大統領の就任式より出費は小さいが、トランプへの寄付金はオバマの2倍であり、そのお金はどこから来たのかと頻繁に疑問を提起していた。NYTの8日の報告では、コロンバス.ノヴァはコーエンの会社に昨年の1月から8月に支払いを行っており、同社の米国最高経営責任者(CEO)アンドリュー.イントラータはロシアの新興財閥であるビクター.ベクセルバーグのいとこである。彼はトランプの就任式に250,000ドルを寄付した一人として、選挙財務記録に表示されている。両氏はコーエンと共に就任式に参加したという。イントラータの弁護士はベクセルバーグがコーエンへの支払いにコロンバス.ノヴァを利用したという話は虚偽ですと述べている。ベクセルバーグの弁護士はコメントの要請に応じていない。

この報告はトランプのロシア人との関係は途方もなく根が深く複雑であることを示唆している。加えて、前代未聞の腐敗したビジネスマンが米国政府を運営し、複数の著名な企業が賄賂に関与していることを示唆している。この驚異的なスキャンダルのニュースが報告された後、特別捜査官ミュラーは、ロシアの新興財閥のベクセルバーグが選挙後もトランプの個人弁護士に支払いをしたことに注目していたことが判明した。これは、先月マンハッタンのFBIがコーエンの自宅及び事務所を家宅捜査したことに関連性がある。ミュラーは明らかに、コーエンとベクセルバーグとのビジネス関係についてもロシアによる選挙干渉の調査の一環として、捜査しているようである。現在、コーエン、ベクセルバーグ、イントラータは犯罪捜査の聴聞の対象になっていると言われている。コーエンの会社に流れたお金の一部がトランプに流れたかどうかも捜査の一部であると思われる。トランプ政権は最近、米国への入国禁止を含めてロシアの複数の個人に制裁を課しているが、ベクセルバーグもそのリストに載っている人物の一人である。長い間トランプは、ロシアの名前を口にすることさえ避け、ロシアに対する制裁を躊躇していたが、4月初旬、彼は2016年の選挙を干渉したプーチンを罰するため、複数のプーチンに近い新興財閥のロシア人に制裁を課すことを認可した。コーエンが捜査の対象になった事実はトランプが非公開の犯罪捜査の対象者ではないと断言できない状況であることを示唆している。トランプがコーエンとの関係を否定した場合、コーエンはトランプの全てを暴露する危険性があるとの見方もある。

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