最新の複数の全国世論調査は、トランプ大統領と前副大統領ジョー.バイデンを支持する率は両者間でいずれも二桁台の差があることから、米国は大統領を変える必要があることを示唆した。一つの世論調査では、圧倒的多数の米国人が、トランプ政権下で米国は悪い方向に進んでいると考えていることを示した。それぞれの候補者がどのような人口層に支持されているか、有権者にとって、現在何がもっとも重要であるかを示唆した世論調査では、選挙まで約16週残されている期間に異変が起きない限り、候補者に対する有権者の支持傾向が極端に変化又は逆転する可能性は低いことを示唆している。二つの調査は、米国で350万人以上が感染し、138,000人以上が死亡しているCovid-19に対する懸念が拡大している中で、トランプ大統領は地滑り的な落選に直面する可能性が高いことを示唆している。
15日に公開されたクイニピアック及びNBC/ウォール.ストリート.ジャーナル(WSJ)の二つの全国世論調査では、トランプ大統領が地滑りの落選をすることを示唆した。クイニピアックの世論調査では、登録投票者の52%はバイデンを支持し、トランプを支持する率は37%であり、バイデンは15%ポイントもトランプをリードしている。クイニピアックによると、6月の調査の49〜41%の時より、登録投票者はバイデンに目が向いていることを示唆している。又、3月以来、バイデンがトランプをリードしている率は8%から11%ポイントの範囲であったが、初めて15%もリードした。独立派の有権者の支持を獲得することが鍵であるが、バイデンはその無党派の有権者の支持も圧倒的にトランプをリードし、51 %対 34 %で17%ポイントも開きがある。約一ヶ月前のバイデン(43%)対トランプ(40%)の支持率に比較すると、無党派の支持率には大幅な変化があることを示唆している。注目すべきことは、トランプに対する共和党の支持率は6月の92%から7月には84%に減少し、8%ポイント失った。民主党がバイデンを支持する率は6月の93%から7月には91%で、わずか2%ポイント減少した。
又、主な政策課題においてトランプとバイデンの支持率は全てバイデンがリードしている。
| 政策課題の支持率比較 | バイデン | トランプ |
| 危機への対処 | 57% | 38% |
| 健康問題への対処 | 58% | 35% |
| コロナウイルス | 59% | 35% |
| 人種平等 | 62% | 30% |
トランプ大統領の経済に関する6月の支持率/不支持率は52%対45%であったが、7月(44%対53%)には逆転し、初めて経済に関する満足度は40%台に低下した。クイニピアックによると、現在の数値は2017年8月以降、「最悪」のスコアである。他の政策課題に関するトランプの支持率及び不支持率は以下の通りである。
| 政策課題 | 支持率 | 不支持率 |
| コロナウイルスへの対処 | 35% | 62% |
| 軍事関係 | 41% | 51% |
| 外交関係 | 37% | 59% |
| 健康問題への対処 | 35% | 59% |
| 人種問題の取り扱い | 31% | 65% |
トランプ大統領がコロナウイルスについて提供している情報を信頼していない率は67%で、信じている率はわずか30%である。これとは逆に、65%は感染専門家のアンソニー.ファウチ博士が提供している情報を信頼していると言い、信頼しないと答えた26%を大幅に超過した。CDCが提供する情報を信じていると述べた率は61%で、信じていない率は33%である。米国民はコロナウイルスについてトランプを信頼していないが、大多数は公衆衛生管理当局者を信じていることを示唆した。
学校の再開については、61%の有権者はトランプが学校の再開に対処している方法に不満を持っていると述べている。満足している率はわずか29%である。また、秋に小学校、中学校、高校の教室に生徒を送る提案は62%の人々が危険だと考え、回答者の31%は危険だと考えていない。又、マスクの着用については、71%のアメリカ人は、公共の場で、全ての人々がマスクを着用する必要があると考えている。又、73%はトランプ大統領が公の場にいる時はフェイス.マスクを着用するべきであるとし、そうは思わないと回答した21%を遥かに超過した。驚くことに80%の人々は顔を覆うことがコロナウイルスの拡散を遅らせるのに効果的であると信じており、信じていない人はわずか17%である。
NBCニュースによると、NBC/WSJが同日に公開した全国世論調査でも全体のバイデンの支持率は51%でトランプは40%である。これは先月の49対42%から、バイデンは2%ポイント増加したが、トランプは逆に2%ポイント減少した。幾つかの重要な課題に関するトランプの支持率/不支持率はクイニピアックの調査結果とほぼ同様である。コロナウイルスに関しては、有権者の74%が買い物、仕事、家の外でマスクを着用していると答え、これはマスクを常用していると答えた先月の63%から大きく増加した。これらの多くは共和党と男性の回答者から来ているという。議会選挙では、有権者の57%は、コロナウイルスの蔓延を抑制することに重点を置く議員に投票すると述べている。一方、経済の再開に集中する議員に投票すると答えた率はわずか25%である。
| トランプ大統領への評価 | 支持率 | 不支持率 |
| 総体的なトランプの大統領職 | 42% | 56% |
| 経済における満足感 | 54% | 42% |
| コロナウイルスへの対処 | 37% | 59% |
| 人種問題に対する取り組み | 33% | 63% |
人種別の両氏間の支持率を見ると以下のような結果を示している。
| 人種別評価 | バイデン | トランプ |
| 黒人 | 80% | 6% |
| ヒスパニック | 67% | 22% |
| 18歳から34歳 | 62% | 23% |
| 女性 | 58% | 35% |
| 全ての人種の大卒 | 53% | 38% |
| 全ての白人 | 42% | 49% |
| 白人男性 | 43% | 45% |
| 非大卒の白人 | 35% | 57% |
バイデンは圧倒的多数の黒人に支持されており、トランプは高卒以下の過半数の白人に支持されていることを示唆している。一方、接戦州のアリゾナ、コロラド、フロリダ、メイン、ミシガン、ミネソタ、ネバダ、ニューハンプシャー、ノース.キャロライナ、ペンシルベニア、ウィスコンシンを合わせた競争では、バイデンの支持率は平均52%、トランプは40%で、バイデンは12%ポイントもリードしている。加えて、50%の有権者は「トランプに投票するチャンスはない」と答え、バイデンに対して37%が同様に答えた。52%はトランプに投票することは「非常に快適ではない」と答え、38%がバイデンに対して同様に答えた。全体として、有権者の77%は選挙に高い関心を持っている。有権者は10点満点で「9」または「10」のレベルの関心度を示している。これは、NBCニュース/ WSJの調査で2012年10月以来、最高レベルであるという。政党別では、民主党有権者の80%が共和党の74%に対して、より高い関心があることを示唆した。
NBCニュース/ WSJの世論では、人種を含む人口動態的側面での調査で、特に高度教育を受けていない白人はトランプを支持する傾向があることを示唆した。又、米国有権者の72%が米国は「間違った方向に進んでいると信じている」ことを示唆している。同機関によると、これは3月以来、同じ質問に対して16%ポイントも上昇したという。選挙結果を予測する上で、恐らく最も重要な有権者の心理状態を示唆している。健康に危機感を与えている新型コロナウイルス問題で、国民の真理が変わったことを示唆している。トランプのこの問題に対する今回の支持率は37%であるが、前月より6%ポイント低下した。大半の国民は、経済よりコロナウイルス蔓延の対処を重視していることを示唆した。又、二つの世論調査では人種問題への取り組みとCovid-19の蔓延の拡大を防ぐ努力において、大多数の米国人はトランプの仕事に満足していないことを示唆している。米国では、Covid-19の蔓延と死者数は増加する一方で、選挙前に突然ウイルスが消滅し、経済が回復するようなトランプが望んでいるマジック現象が起きる可能性はほとんどないことを考慮すると、残された16週間で、これまでの世論調査の傾向が極端に変化する可能性はかなり低いことを示唆している。