下院議会の民主党リーダーは、再度ロシアが議会選挙と大統領選をターゲットにするため、虚偽の情報をソーシャル.メディアに拡大するとの警告について、FBIに要旨説明を求めていたことが20日に報告された。トランプ大統領は21日、米国に在住している書類のない移民を投票議会地区の人口数から除去するよう命令する行政覚書に署名した。この行動は法的に問題があるとされる。トランプは合法又は非合法に関係なく、選挙で可能な限り、彼と彼の党に有利になる行動を取る可能性があり、単なる「演技」であるとの見方もある。しかし、特に民主党州で郵便投票を阻止することがほとんど不可能になっている現在、米国憲法に違反し、新たな訴訟の原因を作っているトランプの行政命令は何を意味しているだろうか?
トランプの行動は、ヒスパニック系移民の多いカリフォルニアのようなリベラル州には不利であり、不法移民がほとんど在住していない共和党州には有利になる。この命令が実際に有効化された場合、代表議員の座席数に影響を受けるのは主にリベラル州の下院民主党議員である。下院議会の議席は、その州の人口によって割り当てられており、毎回の選挙で全ての議員が再選に直面する。下院議会の議席は各州の人口数によって配分される為、全米で人口が最も多いカリフォルニアの議席は最も多い。同州では現在53地区から、それぞれ一名が下院議会での代表者になっている。その中で、6名が共和党議員、1議席が空席になっている。この53の投票地区に散在する不法移民を除外した場合、人口によって割り当てられている投票地区の数は減少する為、投票地区を代表する議員の数も減少することになる。一方、州の人口数に関係なく、各州から2名ずつ平等に配分されている上院議会は全く影響を受けない。すなわち50州x 2名で上院議会の議席は常に100議席である。米国の国勢調査は憲法に基づき、10 年に一回実施され、移民又は米国市民であるかどうかに関係なく、そこに在住している人々がその地区の人口として数えられている。下院議会での議席割り当ても国勢調査での人口数に基づいているが、トランプの命令は白人以外の有色人種の多い民主党州を攻撃していることを示唆している為、即時の訴訟に発展することは必然的である。
21日のロイターによると、不法移民を議会投票地区の人口数から除外するための行政覚書に対して、訴訟を宣言したアメリカ市民自由連合の弁護士デール.ホーは、声明で「私たちは法廷で(トランプ)に会い、そして勝利します」と述べた。トランプの覚書には「配分のためにこれらの不法外国人を州の人口に含めることは、他の方法で割り当てられるよりも、議会議席の割り当が2〜3議席多く増えるかもしれない」と述べている。トランプの行動は、ヒスパニック系及び有色人種の地域社会を「沈黙させ、力を弱める以外に目的のない違憲な命令である」と見ている民主党全国委員会の委員長であるトム.ペレッツは馬鹿げていると批判した。左翼系のブレナン.センターの上級顧問トム.ウルフは、この覚書は「破壊的で無意味です」と語った。この覚書の中で、トランプは「人」という言葉は「含まれていないと理解されたことはありません。州の境界内に物理的に存在するすべての個人」であると述べている。国勢調査の専門家はトランプのこの主張を否定している。複数の連邦法は配分には全員を含める必要があることを強調しており、憲法学の専門家であり、ジョージタウン法学部の教授であるジャシュワ.ゲルツァーは米国最高裁の判例は「その見解を承認しています」と述べた。一部の人々は、この命令を主に「演劇」であると見ている。特に「トランプが、不法に滞在する人々を特定し、除外するために必要なデータをどのように収集するか不明確」であるという。
今年も外国政府が米国の選挙に干渉するとの警告は新たなニュースではないが、ロシアは11月の選挙で、誤情報を拡大することで大統領及び議会選挙をターゲットにしていると20日に報告された。20日のニューヨーク.タイムスによると、下院議会の多数派リーダーである下院議長ナンシー.ペロシが率いる民主党議員らは「外国の権力が大統領選挙と議会の活動を妨害するために虚偽情報を使用している」可能性について、7月13日、FBIディレクターのクリストファー.レイへの手紙で「迅速な要旨説明を行い、議会の全メンバーに警告する」よう促した。民主党議員らは、2016年の大統領選でヒラリー.クリントンの誤情報をソーシャル.メディアに拡大した同様の作戦で、ロシアが引き続き、民主党大統領候補者ジョー.バイデン及び民主党議員をターゲットにしているとの懸念を表明している。ロシア関連の情報は、以前ウクライナのエネルギー会社の役員として雇用されていたバイデンの子息ハンターとバイデン両氏を調査していた上院共和党メンバーのロン.ジョンソン(ウィスコンシン州)が率いる委員会に注がれていると民主党は主張している。ペロシと他の下院情報委員会の委員長あるアダム.シフ(カリフォルニア)は同様の警告を強化すると述べている。又、手紙は「11月の選挙に外国政府が干渉するキャンペーンで、議会の活動、公開討論、および大統領選挙に影響を与えるために不正な情報を洗い出し、拡大しようとするため議会を標的にしていると思われる」と述べている。トランプは、選挙に影響を与えるためのロシアの取り組みについて、外国からの援助を停止する意図は全くないが、諜報機関を含む国家安全保障当局は「11月の投票の確保が最大の関心事である」と述べている。
2018年に、トランプは2020年の国勢調査に市民権があるかどかの質問を加えることを命じる大統領令を発行したが、法廷での紛争で、最終的に米国最高裁はトランプ政権の主張を却下した。憲法修正第1条第2項はアメリカに在住する全ての人々を国勢調査に含むよう要求している。トランプが今日署名した覚書は明らかに違反であり、二年毎の選挙で全員が再選に直面する下院議会、特に民主党をターゲットにした彼の戦略は論争的である。現在、大多数の州では安全にビジネスを再開することが不可能な状況下で、コロナウイルスの蔓延を防止する対策で失敗したと批判され、最近の世論調査では、バイデンに大幅にリードされているため、トランプは非常に焦っていると見られている。加えて、先週、発売初日からミリオンセラーになったと言われているトランプの姪であるメアリー.トランプの本は、彼女が見てきたトランプの異様な気質と彼の家族との相互作用を含めて、これまで知られていなかった世界を暴いており、その反響は選挙日まで続くと予測されている。トランプは、これらの挑戦から視点をずらす為、ポートランドで平和的な抗議者を拘束している連邦勢力を別の都市にも追加すると脅し、更に法的に問題のある行政命令に従事することで、ダメージ.コントロールをしていると見られている。