ジョー.バイデン大統領が就任したわずか約50日間で、国境で拘束される中央アメリカからの子供達の数が増えたと報告されている。下院少数派の共和党リーダーであるケビン.マッカーシーは現地を訪問し、長年続いている不法移民の危機はバイデンが作ったと批判した。前大統領ドナルド.トランプが1月20日の早朝まで、ホワイトハウスにいた時から比較すると、2月には増加したと報告されている為、バイデンは国境を越える不法移民の増加による政治的脅威に直面している。移民の危機に関連しているトランプが残した未完成の壁建設の問題でも、バイデンに圧力がかかる可能性がある。
マッカーシーは15日、国境付近にあるテキサス州エルパソの移民処理センターを訪問し、国境で不法移民が拘束される人数が増加しているとの最近のニュースについて、「我々の国と国境の安全性は何よりもまず大統領の責任である」と述べ、子供達が非常に混雑している施設で「何日も過ごすことは容認できない」と言った。さらに、「危機を聞いたので、ここに来ました。それは危機以上のものです。これは人間の傷心です」と述べた。また、マッカーシーは大統領が「作った」危機は彼が解決しなくてはならないと示唆した。
米国税関国境警備局(CBP)の3月10日の統計によると、2021年2月に南西部の国境に沿って入国を試みた人々は100,441人に達した。この合計は、2021年1月に比べて28%の増加を示している。CBPは、タイトル42の権限に基づくガイダンスに従って、国境から72,113人を追放した。当局は「中央アメリカの北三角地帯で進行中の暴力、自然災害、食糧不安、貧困のために、国境での遭遇数は2020年4月以降増加している」と報告し、 国境を越える個人の数は変動し続ける為、CBPはそれに「適応」した活動を行なっていると述べている。
15日のワシントン.ポストによると、テキサス州の穏健な民主党議員ヘンリー.クエラーは、インタビューで「共和党は、私たちが国境に弱く、十分なことをしておらず、全員を受け入れていると批判することで、この問題を民主党に対する政治的武器のために利用しています。私は党と政権に警告してきました。これを手に負えないようにしないでください。やろうとしている事は、共和党に問題を与えることになるだけです」と語った。前大統領トランプの最後の数ヶ月間「国境での逮捕と拘留は、10年で幾つかの最高レベルに上昇した」が、バイデンが就任して以来、違法な国境横断が急増している。深刻な問題は、国境を超えるのは成人が伴っていない子供達が多い事である。「大統領は、1.9兆ドルの大規模な救済法案を含む、コロナウイルスのパンデミックを削減するための彼の努力」において、「ほとんどのアメリカ人から高い評価を受けている」一方で、共和党は「2022年に下院と上院を奪還しようとしているため、強力な問題を見つけるために奮闘している」という。彼らは「トランプの非正統的な戦術に触れる事なく、民主党の政策を標的にできることを望んでいる」とポストは伝えている。
加えて、トランプが残した未完成の国境壁についても、バイデンは決定しなくてはならない。16日のニューヨーク.タイムスによると、移民が合衆国に渡ろうとすることさえめったにないアリゾナとメキシコの国境にあるフアチューカ山脈地域の孤独な場所に、何も接続されていない、未完成の完全に無意味な国境の壁がある」事に数週間前、焦点が当てられた。アリゾナ.トレイルをハイキングしている看護師で元空軍の整備士であるジュリア.シーハンは他の3人の退役軍人と一緒に現場に旅行し、「これは私が今まで見た中で最も無意味なものの1つです」と言った。「4分の1マイルの壁の断片は、国境に沿った一連の新しい障壁切片の一部であり、それらの幾つかは外観が奇妙で、有用性がない事は明らかであり、請負業者がトランプ政権の衰退期に急いで建設した」ものである。民主党は従来、国境の壁の建設は無意味であるとして、最初から同意していなかった。バイデン大統領も同様、未完成の「国境壁の建設を中止することを明白」にしている。しかし、現在、中央アメリカとメキシコからの不法移民が国境に殺到し始めている為、前政権で未完成の壁を完成させるか又は放置するかどうかの論争で「再び緊張を引き起こしている」という。完成させる場合、「歴史上最も費用のかかるメガ.プロジェクトの1つ」になり、最終的に150億ドルを超えると推測されている。民主党は「バイデンに壁の一部を破壊するように促し、共和党の指導者たちは彼に壁の一部を完成させる」よう求めている。
タイムスによると、両親を伴わない未成年の移動者が国境にたどり着く数は2月だけで約9,500人である。バイデン政権は右翼側から圧力を受けている状況下で、ホワイトハウスの南国境コーディネーターであるロバータ.ジェイコブソンは、10日の記者会見で、中央アメリカに40億ドルの救済を提供し、新たな移民の急増の中で、汚職を鎮圧する計画を概説し、彼女は「国境は開いていません」と強調した。報道官のジェン.サキは、バイデン大統領が当局者から国境の状況について説明を受けていると述べ、子供たちを米国CBPの施設から、より良い宿泊施設と福祉サービスのある避難所に移し、最終的には、審査に適合した個人の家に住居させる計画であると述べた。
要するに、国境を越える若い移住者が増加している事が直接未完成の壁に焦点を当てる結果になっている事を示唆している。中央アメリカからの政治、経済、及び社会的危機を逃れて、米国に逃亡している難民の類にあたる移民問題と国境の安全性は、バイデン政権下でもっと複雑になっている事を示唆している。しかし、中央アメリカからの移住問題はその規模において、オバマ政権及びトランプ政権でもほとんど同様である為、突然バイデン政権が「作った」危機ではない。バイデンの移民対策で最も明白なトランプ政権との違いは、そのような移民をメキシコに滞留させるため、メキシコ政府に圧力をかけ、国境で拘束された子供達を金網のおりに入れるような事はない点である。トランプ政権は、米国とメキシコの国境近くにある南テキサスに、両親なしで国境を越えた子供たちのための一時的な避難所を開いたが、1か月後の2019年7月にそれを閉鎖したと言う。いずれにしても、報道官のジェン.サキが述べたような人道的な計画を実行する為には、時間がかかると思われるが、不明な点が提起された場合、明白にする必要がある。そうでない場合、この移民と国境の問題は、再度共和党の「政治的武器」になる可能性が高い。マッカーシーは、先月フロリダのマー.ア.ラゴを訪問し、2022年に下院議会の共和党が多数派になる為の援助をトランプに求めたと報告された。彼の率いる共和党が下院議会で多数派になる為には、現在空席の幾つかも含めて最低7議席を追加する必要がある。多数派として、下院議長になる野望を抱くマッカーシーは、この移民問題をバイデンと民主党を政治的に攻撃する材料を見つけた事を示唆している。