
By CDC
疾病対策予防センター(CDC)は5月4日の更新で、コロナウイルスのパンデミックの最初の年である2020年に銃による暴力が増加したと報告した。銃による死亡は1990年代半ば以来、最高に達したが、1970年代に比較すると低下している。2020年に銃器による殺人よりも自殺が多かった。別の機関による10万人当たり、銃関連の死亡率が最も高かった州および最も低かった州のリストは興味深い。2016年の最新の国際的な記録で、10万人当たり、銃関連の死亡率が最も高かった国は米国ではなく、エルサルバドルである。
CDCの報告によると、2020年に銃器による負傷は深刻な公衆衛生上の問題であった。米国で45,222人の銃器関連の死亡が発生し、毎日約124人が銃器関連の負傷で死亡した。銃器関連の死亡の半分以上は自殺であり、10人に4人以上が銃器による殺人であった。また、多く人々が致命的ではない銃器関連の怪我を負っていたことも判明している。銃器による負傷の治療を受けた10人中7人以上は、銃器関連の攻撃による結果である。10人に2人に近い人々は、意図しない銃器による負傷を経験した。病院の救急部門で観察された意図的な銃器関連の負傷はほとんどない。自殺未遂で銃器を使用するほとんどの人は、負傷により死亡している。2020年に銃器関連の負傷は、米国の1歳から44歳の人々にとって、5つの主要死因の1つであった。一部のグループは、他のグループよりも銃器による負傷の割合が高い。男性は、銃器による死亡の全犠牲者の86%および非致命的な銃器による負傷の87%を占めている。銃器による暴力の割合も、年齢や人種・民族によって異なる。銃器の殺人率は、15歳から34歳の世代間、黒人、アメリカ系インド人またはアラスカ先住民、およびヒスパニックまたはラテン系の集団の間で最も高い。 銃器の自殺率は、75歳以上の成人とアメリカ・インディアンまたはアラスカ先住民および非ヒスパニック系白人のグループに最も高い。
CDCによると、銃器の負傷は、発射体を発射するために粉末チャージを使用する武器からの銃創または貫通損傷に言及しており、パワー・チャージを使用する武器には、拳銃、ライフル、ショットガンが含まれている。 更に、銃器による負傷には多くの種類があり、致命的または非致命的となる可能性がある。それらは ⑴ 故意の自傷行為( 銃器の自殺または銃器による致命的でない自傷行為)⑵ 意図しない負傷( 誰かが銃器を掃除したり遊んだりしているときに発生する致命的または非致命的な銃器の負傷、または意図的な危害の証拠なしに偶発的な発砲の他の事件)⑶ 対人暴力( 銃器による殺人または致命的ではない暴行による負傷)⑷ 法的介入 (警察または職務上行動している他の法執行機関によって負わされた銃器の負傷)を含む。 例えば、誰かを逮捕または逮捕しようとしたり、秩序を維持したり、安全を確保したりする際に発生する銃器の負傷である。 法的介入という用語は、傷害分類の一般的に使用される外部原因であるが、死を取り巻く状況の合法性を示すものではない。⑸ 未定の意図( 銃器による負傷)は、負傷が故意に自傷したものか、意図的でないものか、法的介入の結果か、または対人暴力行為によるものかを判断するための十分な情報はない。
上記の記録はCDCが最初2月に報告した継続的な更新であり、2020年に銃器関連で45,222人が死亡したとする記録に変化はない。その最初のCDCの報告を分析したピュー・リサーチの2月3日の記録によると、国の人口増加を説明する統計は銃による死亡率が、以前のレベルに留まっている。自殺は長い間、米国の銃による死亡の大部分を占めている。2020年には、米国での銃関連の全死亡の54%が自殺(24,292)であり、43%が殺人(19,384)であった。 その年の残りの銃による意図的ではなかった死亡(535)は、法執行機関が関与し(611)、または不確定(400)の状況があった。米国のすべての殺人と自殺のどの部分が銃に関係しているかの分析では、2020年の米国での殺人事件の10分の8近く(79%)は24,576件中19,384件が銃器に関係していた。 これは、CDCがオンライン記録を保持している最初の年である1968年以来、最高の割合を示した。 2020年の全自殺の過半数(53%)を超える45,979人中24,292人は銃を使用しており、その割合は近年一般的に安定している。
更に、米国の銃による死亡者数が時間の経過とともにどのように変化したかを分析したピューによると、2020年の銃による死者総数45,222人は過去最高であり、前年に比較して14%増加し、5年前より25%増加し、10年前に比較して43%も増加した。特に、近年、銃殺人事件が急増している。2020年に発生した19,384件の銃殺人事件は、少なくとも1968年以来最も多く、1993年にCDCによって記録された以前のピークであった18,253件を上回っている。2020年の合計は2019年に比較すると34%増加し、5年間で49%増加し、10年間で75%増加した。 銃による自殺数も近年増加しており、5年間で10%、10年間で25%増加しており、過去最高の水準に近づいている。 2020年に発生した24,292の銃による自殺は、24,432件であった2018年を除いて、他のどの年より、最も多かった。
しかし、米国の銃による死亡率は時間の経過とともに変化している。2020年には米国で銃による死亡者の総数が最も多かったが、この統計では米国の人口増加は考慮されていない。 一人当たりのベースでは、2020年に銃による死亡は10万人あたり13.6人の割合であり、1990年代半ば以来の最高率であるが、1974年の10万人あたり、死亡のピークである16.3人に比較すると遥かに低い。米国での銃殺人と銃自殺率はどちらもピークレベルを下回っている。 例えば、2020年には10万人あたり6.2の銃殺人があり、1974年に記録された7.2の割合を下回っている。また、2020年には10万人あたり7.0の銃による自殺があり、1977年に測定された7.7の割合を下回っている。
銃による死亡率は州によって大きく異なる。以下のチャートは10万人当たり、銃関連の死亡率が最も高かった州のランクである。(右側は最も低い州:左は最も高い州)
| 順位 | 州名 | 10万人当たり | 順位 | 州名 | 10万人当たり |
| 1. | ミシシッピー | 28.6 | 1. | ニューヨーク | 5.3 |
| 2. | ルイジアナ | 26.3 | 2. | ロードアイランド | 5.1 |
| 3. | ワイオミング | 25.9 | 3. | ニュージャージー | 5.0 |
| 4. | ミズリー | 23.9 | 4. | マサチューセッツ | 3.7 |
| 5. | アラバマ | 23.6 | 5. | ハワイ | 3.4 |
国別の利用可能なデーターは2016年が最新であり、10万人当たりの死亡数のランクは以下のチャートの通りである。
| 順位 | 国名 | 10万人あたり |
| 1. | エルサルバドル | 39.2人 |
| 2. | ベネズエラ | 38.7人 |
| 3. | グアタマラ | 32.3人 |
| 4. | コロンビア | 25.9人 |
| 5. | ホンダラス | 22.5人 |
| 6. | 米国 | 10.6人 |
| 7. | フランス | 2.7人 |
| 8. | カナダ | 2.1人 |
| 9. | オーストラリア | 1.0人 |
| 10. | ドイツ | 0.9人 |
| 11. | スペイン | 0.6人 |
米国では銃による暴力は、ほぼ全ての分野の人々に影響を及ぼしており、特にパンデミックの最初の年に、自殺が増加したことは、仕事を失った人々、家族や友人との交流の制限など、自殺を考えるほど、深刻で厳しい状況があった事実を反映している。10万人当たりの銃関連の死亡率が最も高かった州と低かった州を比較すると、驚くことに、リベラル州で低く、保守派州で高いことを示している。州議会は、これらの記録を比較し、なぜ、このような違いがあるかを検討し、銃による死亡と自殺を減少させる為の独自の対策を練る必要があるかもしれない。オバマ政権は、常識的なバックグランド・チェックの銃規制を推進したが、米国議会は現在も連邦レベルで、この問題に取り組んでいない。グローバル的に最も高い国は、最初のエルサルバドルから5番目までが全て、ラテン・アメリカであることに注目したい。地域によって微妙な違いがあるものの、銃による死亡率が高いこれらの都市では、経済的および政治的混沌や住宅の不安定性など、犯罪が多い幾つかの深刻な要因がある。