不動産評価においても現存する明白な人種差別の実例

By ABC7 News

Home Appraised With a Black Owner: $472,000. With a White Owner: $750,000.        By The New York Times:2022年 8月18日

この記事は家の所有者が黒人であるか又は白人であるかによって家の価格の鑑定評価が大幅に異なる実例について説明している。家の所有者であるメリーランド州バルチモアに住むジョンズ・ホプキンス大学の歴史学教授と文学の分野で博士である彼の妻は、明白な人種差別でローン会社と鑑定会社を告訴した。面白いことに、彼らがこの明白な差別があることを知った背景には、その歴史学教授が住宅市場における人種の役割に焦点をあてた研究を行っていた偶然性がある。加えて、同僚の白人学者の協力によって、ある実験を試みることで証拠をつかんだという興味深い内容である。

この記事のタイトルが示しているように、同じ家が黒人の所有者に評価された場合、$ 472,000であったが、それが白人所有者であることを示唆した場合、$750,000であったとする実験結果を示している。歴史学者であるネイサン・コノリー(44歳)とアメリカ人研究に関する博士である彼の妻シャニ・モットは、鑑定会社(an appraisal company)が彼らの人種に基づいて家を過小評価した(undervalued)として、メリーランド州で訴訟を提起(has filed a lawsuit)したことについて述べている。コノリーは改装修理で、$35,000を費やし2017 年に支払った $450,000よりも遥かに価値があると信じていた。住宅価格は、パンデミック以来、全米で上昇しており、ボルチモアでは過去 5 年間で 42% 増加している。メリーランド州の鑑定会社である 20/20 Valuationsは住宅価値の見積もりを$ 472,000であるとしたため、住宅ローンの貸し手である ローンデポ(LoanDepot) は、コノリー博士のローンの借り換え(a refinance loan)ための申請を拒否した。

コノリー博士は偶然にも、レッドライン(redlining:黒人の地域を地図上で赤線を示す)慣行とアメリカの都市における白人至上主義のレガシー(the legacy of white supremacy)の専門家であり、彼の妻、3人の子供を含めて、黒人の家族を持つ彼の研究の多くは、住宅市場における人種の役割(the role of race in the housing market)に焦点を当てていることから、彼はその理由を知っていると言った。最初の評価から数か月後、コノリー夫妻は、再度ローンの借り換え(新たな住宅の価値に基づいてローンを組み直す)を申請した。先週、夫妻はジョンズ・ホプキンス大学の教授である白人男性の同僚に、同じ鑑定会社の2 度目の鑑定士に立ち会うよう要請し、彼らの家族の写真を削除し、自宅を去った。玄関先に出た白人の同僚が受けた家の価値は$750,000と評価した。この時、20/20 Valuationsの所有者であり、最初の鑑定を行った(conducted the first appraisal)鑑定士シェーン・ランハムは、$749,000 から $785,000 で売却されたはるかに価値が高い家を基準にした評価を提起した。コノリー夫妻は月曜日(8月15日)にメリーランド地方裁判所に、カリフォルニア州フットヒル・ランチに本拠を置くLoanDepot、鑑定会社である 20/20 Valuations、および同社の所有者である鑑定士のシェーン・ランハムを告訴した。コノリー博士は「私たちは評価の差別をはっきりと認識していました。しかし、私たちの存在と私たちが私たちの家で築き上げてきた人生が財産の価値(the property value)を下げると、多くの言葉で言われるのですか?それは絶対的に内臓が痛む(It’s an absolute gut punch)ことです」と語った。

更に、この記事は、鑑定会社がどのように家の価値を評価するかについて説明している。例えば、住宅鑑定業界は、住宅の価値をドルに換算する際、部分的に主観的意見(subjective opinions)に依存しているため、過去 2 年間、批判の嵐(a firestorm of criticism)に直面していた。更に、住宅鑑定士は、不動産を近隣の同様の住宅の販売価格と比較検討して価値を判断する販売比較アプローチ(the sales comparison approach)に頻繁に依存している。労働統計局は、住宅鑑定士の 97% 以上が白人であると報告しており、2020 年の夏以来、警察によるジョージ・ フロイドの殺害を受けて、アメリカで人種と差別に関する話題が最前線に上がった(rose to the forefront)とき、何十人もの黒人の住宅所有者は、彼らが受けた家の評価には差別があったと主張し、訴訟を起こした人もいた。バイデン政権は今年3月、鑑定業界を徹底的に見直し、体系的な偏見を取り除く(dismantle systemic bias)ための一連の改革計画(a set of planned reforms)を発表した。

ランハムは2021年6月14日に彼自身が鑑定を行った。訴状(the complaint)によると、コノリー博士とモット博士およびその3人の子供たちは、ランハム訪問中に家におり、彼らの家も家族の写真や子供たちが描いた絵、黒い肌、映画「ブラックパンサー」のポスター、モット博士の講義に関連する黒人作家による文学とアフリカ人研究に関する書籍などで埋め尽くされていた。第一に訴訟の理由は、販売比較アプローチに基づき、ランハムは価格が $435,000 から $545,000 の範囲の 3 つの住宅を選択し、$650,000で販売された 4 番目の類似物件は、結局、彼の評価には(in his valuation)使用されなかった。第二に、コノリー夫妻の家は、最初からさほど価値のない家で修理された(fixer-upper)ものと見なされたと述べているが、実際にはそうではなかった。第三に、彼らの家は、国勢調査で黒人が過半数を占める家屋が立ち並ぶ住宅地区の境界の外にあった。第四に、コノリーおよびモット博士の家は、にぎやかな通りに面しているため、ランハムは比較金額から 50,000 ドル、さらに 建設の質のため20,000 ドルを差し引いた。訴状は「それが過度であり、適切な評価慣行(proper appraisal practices)と矛盾する」と述べている。訴状はまた、選択された同等の家はすべて、コノリー夫妻の家よりも質が低く、評価では、彼らの家は15年間更新を受けていないと誤って述べられていた。また、ランハムは「価格の低い家をいい加減に選んだ(cherry-picked low value homes as comps)」ため、「販売価格がはるかに高く、合法的に同等の住宅(legitimately comparable homes)を無視した」と訴状は述べている。

人種によって、家の鑑定評価が異なるという事実は歴然とある。ホワイトハウスの8月5日の公開文書によると、住宅都市開発省(HUD)長官のマルシア・ファッジと国内政策顧問のスーザン・ライスは、資産評価とその公平性に関する最初の行政間のタスクフォース会議を招集した。タスクフォースに参加した人々は、内閣および独立機関の上級幹部である。この日、参加者は、現在の評価慣行がいかに住宅価値の格差に大きく貢献しているかについて、また、類似した地域内の物件を比較する慣行は、人種的な人口統計の代用となる可能性があり、人種差別とレッドラインのレガシーの永続化と悪化につながる可能性について論議した。このグループは「人種間の富の格差を縮小し、歴史的に取り残されてきた地域社会に再投資する事に役立つ、住宅評価の公平性を高めるための短期的及び長期的機会」を設定した。また、メンバーは、公民権団体、擁護団体、慈善団体、業界と協力し、変化と向上を推進するという。このようなプログラムは以前の政権には存在しなかった。バイデン政権のHUD は3 月 23 日、不動産鑑定および評価株式に関する省庁間タスクフォース (PAVE)の行動計画書をバイデン大統領に提出した。同日、副大統領カマラ・ハリスはバイデン政権がこの類の人種差別に対処するため、鑑定業界の見直しを行うと発表した。実際、PAVEは住宅ローンと評価における人種的偏見に対処し、不平等を根絶するための行動を確立するために2021 年 6 月に作成された。

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