タイトル42とは、ドナルド・トランプ政権で規定されたパンデミック時代の最も抜本的な米国の国境制限に関連する移民政策である。それは、亡命の資格があるかどうかにかかわらず、国境での公衆衛生上の安全性のために移民を追放するための政策であり、2022年12月に終えることになっていたプログラムである。米国最高裁は27日、このタイトル42を一時的に維持すると決定した。最近の米国の移民状況は、想像に絶するものがある。
トランプ政権下で、当時CDC(疾病対策予防センター)のディレクターであったロバート・レッドフィールドは、2020年3月20日に公衆衛生、社会福祉、公民権を扱う米国法典タイトル 42 の中で、追放が含まれる第 265 条を使用して、米国の国境当局に移民を追放する権限を与えた。この法律は、米国内での伝染病の蔓延を阻止するために、「人や財産の持ち込みを全体的または部分的に禁止する権限」を政府に与えている。タイトル42は、最初30日間のみ有効であったっが、レッドフィールドは2020 年 4 月に更に一ヶ月延長し、同年 5 月に無期限に延長した。それ以来、連邦政府が亡命希望者を公聴会または裁判なしで追放するために使用されていた。
ジョー・バイデン政権は、コロナウイルス蔓延のためにその規定を一年以上引き継いでいた。従って、人権協会、難民擁護グループ、公民権団体はトランプ政権とバイデン政権の両方の下で、タイトル 42の移民追放に異議を唱えていた。しかし、今年春、パンデミック環境の改善とコロナウイルス感染の減少を指摘し、そのタイトル42を撤廃する方針で準備を整え、関係者は亡命希望者を歓迎する準備を整えていた。しかし、共和党主導の多くの州は、引き続きそれを維持するよう連邦裁判所に訴訟を提起した。11 月、ワシントン D.C. の連邦判事は、政府が措置に基づく公衆衛生上の正当性を十分に説明しておらず、亡命希望者への影響を考慮していないと指摘し、タイトル 42 を違法であると宣言した為、共和党州は最高裁に上訴した。
最高裁の多数派の判事らは27日、19の共和党州を支持し、現在のところ、タイトル42を維持するよう命令した。同日に伝えたニューヨーク・タイムスによると、最高裁は署名されていない短い命令文で、2月にこの訴訟の弁論を審理し、判決が出るまでの間、タイトル 42はそのまま維持されると述べた。この決定対して、保守派判事のニール・ゴーサッチは3人のリベラルな女性判事に参加した。移民政治を研究するジョージ・メイソン大学のジャスティン・ゲスト教授は、バイデン 「政権はタイトル42の廃止を求めたが、避けられない流入をどのように管理するかについての明確な計画はなかった。この判決は、当局が公に認めていないかもしれない安堵感をもたらします」と述べた。南部の国境で逮捕された移民の数は、12 月の 10 日間で 3 回、1 日あたり 9,000 人をすでに超えており、記録的な数である。メキシコ北部での大量誘拐の犠牲者となったニカラグア人を中心に、約 1,500 人は 12 月 11 日だけでシウダー・フアレスからエルパソに渡り、市内の避難所に負担をかけ、移民家族は凍えるような寒さの中で路上で寝るよう促された。
驚くことに、クリスマス・イブの24日、テキサスからバスで送られた百人以上の移民はワシントンDCに送られた。首都で記録された最も寒いクリスマス・イブの夜、約 130 人の移民を乗せた 3 台のバスがクリスマス前夜に、副大統領カマラ・ハリスの官邸前に到着した。移民連帯相互扶助ネットワークの主催者であるマドビ・バールはボランティアが到着を予想していたが、道路の閉鎖と極寒の状態のため、バスはワシントン地域にルート変更されたと述べた。バールは移民たちが 36 時間の旅を経てワシントンに到着し、中には T シャツや薄手の毛布程度のものしか持っていなかったと述べた。相互扶助グループは、気温が20 度F(約- 7度C)を下回った中で、相互扶助グループは、移民移動と住居の調整を支援し、食料、コート、靴、その他の暖かい衣料品を提供した。バスはテキサス州共和党知事グレッグ・アボットの事務所の指示に従って、緊急事態管理のテキサス部門によって送られたとグループは説明した。
要するに、最高裁は、訴訟が進行している間、一時的にタイトル 42を現状のまま維持することを許可した訳である。従って、亡命希望者は厳しい現状に直面している。実際に非常に寒い場所でブランケットと非常に薄いマットを敷いたコンコリーの上に横たわっている一部の人々の場面を描写したスクリーンを見る限り、公衆衛生対策として、これ以上正当化できない驚異的に残酷な状況がある印象を受けている。もちろん、最近の移民が国境を超える規模は想像に絶するものもあるが、この非人道的な政策を最高裁が維持するべきではない。最高裁の今後の決定次第で、迫害から逃れてきた人々に致命的な結果をもたらす可能性があり、タイトル 42 を違法であると宣言したワシントン D.C. の連邦判事の決定はもっと現状を人道的に見ていることを示唆している。