テネシー州二人の民主党議員の議会復帰は何を示唆?

2023 年 4月12日 Photo credit : CNN

テネシー州議会の圧倒的多数派の共和党議員らは、今月6日に二人の民主党議員で若い黒人男性を彼らの座席から追放したことが既に知られている。しかし、その後、驚きの速さで、一人は4日後の先週月曜日、及び別の男性は水曜日に議会に戻り宣誓した。それぞれの地域の役人らは、両氏を議会に復帰させるかどうかの投票で、驚くことに満場一致の支持があった後に、二人のジャスティンは、即時に議会に戻ることが可能であった。歴史的に公民権の葛藤があったテネシー州の一般的な指導者は、権威化していないだけでなく、人種差別者でもなかったことを示唆した。また、テネシー州では新時代の公民権運動が始まったことを示唆している。

ナッシュビルを代表する27歳のジャスティン・ジョーンズは追放されてから4日後の10日に議会に戻り、宣誓することが可能であった。ナッシュビル市の評議会は10日に36 対 0 の投票でジョーンズを議会に復帰させることに満場一致で賛成した。この驚きの速さに、州の議事堂に集まっていた抗議者や民主党議員らは歓声を上げた。そして、メメンフィスのシェルビー郡委員会は12日、7 対 0 の投票でジャスティン・ピアソンを復職させたのである。メンフィスを代表する28歳のピアソンは投票後、議会に戻り、ジョーンズとグロリア・ジョンソンに参加し、記者会見を行った。テネシー州の法律は、追放された議員の再任または再選への立候補資格を制限または略奪するための規則を定めていない。しかし、議会が両氏を除名した後に、暫定的な後任者の任命を担当している地元の委員会は、満場一致で二人のジャスティンを支持したという非常に劇的な決定をした。彼らが黒人に対する人種差別者であるなら、他の候補者を指名することも可能であったからである。それにも関わらず、地元の役員らは団結によって、追放された両氏を一週間以内に議会に戻したのである。このエピソードは州議会の大多数の共和党議員らが、極度に党派的であり、追放の正当な理由と手続きに欠けていたことを示唆した。

ジャスティン・ジョーンズとジャスティン・ピアソンは、彼らが尊敬しているマーチン・ルーサー・キング・ジュニアがリードした公民権運動を勉強しているという。彼らは、このエピソード以来、全国ネットの放送で、頻繁に紹介されるようになり、現代版公民権運動のヒーローになっている。二人は、過去の公民権運動のリーダーであったキング牧師の非暴力の抵抗の意志を引き継いでいることを示した。ジョーンズは、今年1月にテネシー州の州議会議事堂に、ナッシュビルの一部を代表する新たに選出された議員として到着した時、共和党は圧倒的に多数派の白人であった。彼は「誰もが頭を下げて、私たちと同じことをし、同化して順応するように言われた」と語った。しかし、彼らは「全国的な舞台で銃による暴力、人種、民主主義に関する会話をひとつの強力な政治的パッケージに統合したジャスティン」現象を生み出したと15日にニューヨーク・タイムスが伝えた。

タイムスによると、若い民主党議員である彼らは、「反政府勢力として、彼らのテネシー州の政治に集中する強い関心をもたらし、立法者としての役割に対立的なスタイルの抗議」を展開した。この戦略は「共和党の優勢な組織を揺るがしたが、民主党のベテラン政治家が好むもっと漸進的なアプローチに反していた。」それは、同じ黒人のベテラン政治家さえ、少数派の中の少数派である黒人議員らの苛立ちであると見られていた。しかし、彼らは、キング牧師の特徴を示す「1960 年代と 70 年代の公民権運動指導者の戦術とスタイル」に回帰したのである。加えて、ピアソンとジョーンズは、アフリカ系アメリカ人が警察によって殺害される事件が多い中で、「劇的な変化」を求めるブラック・ライブズ・マターの激しい抗議運動に影響されている世代の議員である。ヴァンダービルト大学の神学生であったジョーンズと牧師の息子であるピアソンは「彼らの活動をキリスト教信仰と結びつけている」という。

要するに、4月6日のエピソードは南部州、特にナッシュビルやメンフィスで1950年および60年代の公民権の葛藤の爪痕がまだ顕著に残っていることを示唆している。1968年、公民権運動の指導者であったマーチン・ルーサー・キング・ジュニアは、衛生労働者のストライキを支援するため、滞在していたメンフィスのロレーヌ・モーテルで銃殺された。現在、このモーテルは、テネシー州メンフィスにある博物館と歴史的建造物の複合施設である国立公民権博物館の一部として、キングの暗殺当時の黒人に対する政治的環境も含めて、7 世紀から現在に至るまでの米国の公民権運動の歴史を展示している。二人のジャスティンは公民権運動の歴史に深く影響を受けていることを示唆している。公民権運動指導者の戦術の特徴は、市民的不服従、人種隔離と差別への抵抗、非暴力の抵抗、行進、抗議、ボイコット、バスを利用した全国的な抗議活動などに見られる。

過去の公民権時代に、共和党は黒人に投票権を与えることを強く反対していたが、現在も多くの保守派州では、特に黒人が住む地域で投票を困難にする投票抑圧法を次々に制定したことから、公民権の歴史は大きな変化が見られない側面もある。共和党は、常識的なバックグランド・チェックの銃規制、投票権、気候変動対策、その他、一般的に大多数のアメリカ人が支持している政策を拒否しているため、票を失うことを回避するための彼らの戦略は、投票抑圧法と過度のジェリーマンダリングを推進することだけである。テネシー州の白人が多数派を占める共和党議員らは、二人の民主党黒人議員が連続的に発生する銃撃事件によって、彼らの地元でも子供達が殺害されたショッキングな銃の暴力に直面し、強力なバックグランド・チェックを含む銃規制を訴えた二人のジャスティンを含む大幅に少数派である民主党議員らの声を抑圧するために、彼らを追放する手段を選択したのである。彼らは、今回の体験を生かして、少数派の議員として、新時代の公民権運動を推進し続けることを強く示唆している。

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