
Photo credit : Image Skincare
現在、「皮膚の外層から死んだ細胞を除去するプロセス」をアピールする製品が増加している。角質剥離製品には「老化した表皮」を若がえりさせ、新たな若々しい肌を取り戻すことができると信じさせる巧みで、過剰な宣伝を利用する製品も氾濫している。しかし、皮膚科医は、それは求めすぎであると述べている。また、皮膚科医らは、その角質剥離の方法と、安全性も含む幾つかの疑問についても説明している。肌のくすみが気になり始めた人には役立つ情報かもしれない。
ハーバード・メディカル・スクールの5月20日の記事によると、ベス・イスラエル・ディーコネス・メディカル・センターの皮膚科暫定部長レイチェル・レイノルズ医師は「角質除去でしわを治療できるとは思えません」と言った。角質除去には明らかな利点があるが、慎重に行わなかったり、肌が許容できない道具や化学物質を使用したりすると、皮膚を刺激して炎症を起こす可能性もあると述べている。この記事の著者であるハーバード大学ウィメンズ・ヘルス・ウォッチ編集長モーリーン・サラモンは他の医師の引用も含めて、角質除去の方法について説明している。サラモン医師によると、角質除去には主に 2 つの方法がある。
角質除去には、機械的または物理的な方法と化学的方法があり、それぞれに特有の利点があるという。機械的または物理的な方法:ブラシやヘチマ・スポンジ、研磨粒子を含むスクラブなどのツールを使用して死んだ皮膚細胞を物理的に除去する。レイノルズ博士は「機械的角質除去は、肌をくすませて見える原因となる死んだ皮膚の層を取り除き、肌の光沢を改善することができます」と述べている。また、「毛穴の詰まりを少し取り除くのに役立ち、ある種のニキビを減らすことができます」と言う。化学的角質除去方法:死んだ皮膚細胞を液化するために化学物質(多くの場合、アルファおよびベータヒドロキシ酸またはサリチル酸)を使用する。「化学的角質除去剤は、よりミクロレベルで作用して、余分な皮膚細胞を溶解し、皮膚の表面にある不均一な色素沈着を軽減します」と彼女は説明している。更に 「肌の輝きを取り戻し、ニキビを改善し、肌にもう少し輝きを与えます」と述べている。
なぜ、スキンケア製品には角質除去を促進するものが多いのか? おそらく、ボディ・ウォッシュからクレンザー、フェイスマスクに至るまで、何百もの市販のスキンケア製品が角質除去用と表示されているとレイノルズ博士は指摘する。 しかし、なぜこれほど幅広い製品がこの機能をこれほど目立たせるのかについて彼女は懐疑的である。「化粧品会社にとって、消費者にスキンケア製品をより多く販売することは有利です。しかし、購入者は気をつけてください。なぜなら、これは完全に規制されていない市場であり、化粧品会社は実際の臨床試験で実証される必要のない主張をする可能性があるからです」と彼女は述べた。
皮膚の角質を取り除く必要があるだろうか? レイノルズ博士は、「ノー」と述べ、「角質を除去しなければ何も起こりません。美容上の理由を除けば、でこぼこした肌やわずかに乾燥した肌で歩き回るだけでは問題ではありません。誰も角質を取り除く必要はありませんが、腕や脚の角質を取り除くと役立つ場合があります。年齢を重ねるにつれて、特に乾燥肌の人は、これらの部分が体の他の部分よりも乾燥しやすくなり、皮膚の剥がれが多くなり、まるで魚の鱗のような外観になることに気づきます」と彼女は述べた。この現象は、毛孔性角化症の兆候である場合もあれば、そうでない場合もある。毛孔性角化症は、一般的に上腕や太もものザラザラした肌がでこぼこした「鶏皮」を特徴とするが、無害な皮膚疾患である。毛孔性角化症は顔よりも皮膚が硬い部分をカバーしているため、物理的な角質除去剤が最初の選択肢として適しているという。ただし、代わりに化学的な角質除去剤を含むクレンザーやローションを使用しても問題はなく、どちらのタイプも肌の質感と外観を改善できると説明している。
角質除去は皮膚に害を及ぼす可能性があるか? その答えは「イエス」である。物理的および化学的剥離技術はいずれも利益よりも有害な可能性がある。特に敏感肌や肌の薄い人は、物理的な方法で強くこすり過ぎたり、高濃度の酸を含む角質除去剤によって炎症を起こし、皮膚が赤くなり、荒れたり、ヒリヒリするなど、刺激性接触皮膚炎を引き起こす場合がある。そして、「物理的な角質除去をあまりにも過度に行うと、炎症性の座瘡を悪化させ、ニキビをさらに悪化させる可能性があります」とレイノルズ医師は述べている。また、角質除去のマイナス要素は、紫外線に敏感になるため日焼けしやすくなることである。
最も安全に角質を除去する方法は何か? レイノルズ博士は、物理的なものよりも化学的な角質除去剤を推奨している。彼女は、安全に角質を除去するためのヒントを次のように提供している。⑴ これまでに角質除去をしたことがない人は、化学的な角質除去剤を直接顔に利用するのではなく、簡単なタオルを利用して、そのタオルについた化学品を目立たない体の皮膚の部分にパッチ・テストし、「肌がどの程度反応するかを確認する」ことを進めている。⑵ 低濃度のヒドロキシ酸やサリチル酸など、より穏やかな化学的角質除去剤を試してみる。必要な場合にのみ、より高い濃度の化学的角質除去剤のテストを行う。⑶ 肝斑(顔の茶色の斑点)や面皰(めんぽう: 毛穴に皮脂や角質が詰まっている状態)などの頑固な皮膚の問題を根絶したい場合、皮膚科医のオフィスでケミカル・ピーリングを受けることを検討するようアドバイスしている。⑷「肌は角質除去の間に自己修復する必要がある」ため、角質除去は「多くても週に2、3回に限定し、毎日角質を剥す」ことは禁物であるとレイノルズ博士は述べている。
要するに、ハーバード・メディカル・スクールによると、角質除去を促進するスキンケア用具や化学製品のほとんどは、皮膚の表面を剥離することで、美白化され、ある程度スムースな肌を取り戻すことができるというものである。そのような製品の紹介は、TikTokを含むソーシャル・メディアから来ている場合もある。加えて、自宅で可能なケミカル・ピーリング製品も市場には多数出回っているが、自宅用は、濃度が低いものの、メイヨー・クリニックによると、ケミカル・ピーリングが「全ての人に適したものではなく」、ある一定の人々には特に「リスクがある」ため、皮膚科医を通して行う場合でも、よく医者と相談する必要がある。それらのリスクには「赤み、かさぶた、腫れ、傷跡が残る、肌色の変化、感染、心臓、腎臓、肝臓の損傷」などが挙げられる。多様な角質除去製品は市場に氾濫しているため、グーグルで検索すると、原材料を明白にしていない製品、実際の製品の効果は宣伝文句とは全く異なるなど、大袈裟な宣伝文句で製品を販売するスネーク・オイル(欺瞞的、詐欺的)ビジネスが横行しているため、注意する必要がある。