米国最高裁は誤情報と戦うバイデン政権を支持

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米国最高裁は誤情報に対抗する権利をバイデン政権に与える事を可能にする判定を下した。これは、選挙前に政敵に対して、誤情報や陰謀論を拡大するソーシャル・メディアのプラットフォームに対して、引き続き、削除や訂正を求める権限をバイデン政権に与えた事を意味する。これは、ジョー・バイデン大統領にとっては大勝利である。

今日9人の最高裁判事の中で、3人のリベラル判事と主席判事ジョン・ロバーツを含む3人の穏健派判事の合計6人の多数派は、強固な保守派のサミュエル・アリート、クラレンス・トーマス、トランプに指名された3人の中の一人であるニール・ゴーサッチ3人の反対意見に対して、ジョー・バイデンに勝利を与えた。多数派の意見を代表したエイミー・コニー・バレット判事は、政権に対して「一般的な法的監督」を行うことはできないとし、原告側を支持した第5巡回裁判所の決定は「間違いである」と判定した。つまり、米国最高裁は6対3で、憲法修正第一条の言論の自由に違反するとして上訴した原告側の意見を却下し、告訴された被告側であるバイデン政権を支持した。

判決の意見書は最初の34ページまでがバレット判事による多数派意見であり、35ページからサミュエル・アリート判事が反対意見を代表して書いている。合計68ページの意見書には署名はされていない。多数派を代表したバレット判事の意見によると、米国政府と複数のソーシャル・メディアは、COVID-19に関連する誤情報と戦っていた事を示しており、その葛藤に関連する非常に詳細な情報を提供している。判例名は「米国公衆衛生局長官ムルシー、その他対ミズーリ州とその他」になっており、政府を告訴した原告は2州と5人のソーシャル・メディアの利用者である。米国第 5 巡回区控訴裁判所の決定に対する米国政府の上訴は米国最高裁で2024 年 3 月 18 日に審理され、今日2024 年 6 月 26 日に判決が下された。

バレット判事は、彼女の意見書の中で、2020年の選挙シーズンとコロナウイルス(COVID-19)の蔓延期間に、「ソーシャル・メディア・プラットフォームは、虚偽または誤解を招くとされる情報を含む投稿を頻繁に削除、取り下げ、または事実確認した。同時に、連邦政府当局はソーシャル・メディアでの『誤情報』の拡散を懸念し、コンテンツ・モデレーションの取り組みについてソーシャル・メディアと広範囲にコミュニケーションを取った」と述べ、詳細な背景を説明している。そして、これらの原告らは「数十人の行政機関の職員と機関を訴え、彼らがプラットフォームに圧力をかけ、憲法修正第1条に違反して保護された言論を抑圧したと主張した。第5巡回区控訴裁判所はこれに同意し、職員のコミュニケーションにより、民間プラットフォームのモデレーション決定の責任は彼らに課せられたと結論付けた。その後、包括的な仮差し止め命令を支持した。第5巡回区控訴裁判所の判断は間違っていた。原告が訴訟当事者となるには、近い将来、原告が政府被告に起因する損害を被る重大なリスクを証明し、原告が求める仮差し止め命令によって救済できることを証明する必要がある。どの原告もその責任を負っていないため、仮差し止め命令を求める当事者となる者はいない」と書いている。

そして、バレット判事は、ソーシャル・メディアが「長年、虚偽または誤解を招くと判断した発言をターゲットにしてきた」と述べ、2016年にFacebookは、選挙に関する誤解を招く主張を含む投稿のファクト・チェックと取り下げを開始し、2018年以降サモアでの麻疹発生やパキスタンでのポリオ・ワクチンに関する虚偽の主張など、健康関連の誤情報を削除した事例を紹介している。また2019年にYouTubeは反ワクチンのメッセージに対して、「収益化停止」を発表し、2020年には、COVID-19の発生に伴い、パンデミックに関する虚偽または誤解を招くコンテンツを投稿するユーザーに対して、方針を適用すると発表した。また、TwitterとYouTubeは、それぞれ2020年3月と5月に方針の適用を開始した。パンデミックの間、これらのソーシャル・メディアは、マスク着用とCOVID-19ワクチンの有効性と安全性を疑問視する投稿、および関連トピックに関する投稿を削減した事を明らかにしている。

Facebookは2019年後半、外国の干渉キャンペーンと投票抑制活動に対抗するための対策を発表し、2020年の大統領選挙シーズンにも誤情報方策を適用した。選挙の1か月前には、複数のソーシャル・メディアがハンター・バイデンのラップトップに関する報道を抑制した。Facebookは選挙後、選挙結果の正当性を疑問視するユーザーや投稿に対して措置を講じた。また、ソーシャル・メディアは2020年の大統領選挙シーズン中にも誤情報方策を適用した。FBI と サイバーセキュリティ・インフラ・セキュリティ局(CISA)は、選挙関連の誤情報について、ソーシャル・メディアと連絡を取った。2020 年の大統領選挙と 2022 年の中間選挙に先立ち、幾つかのソーシャル・メディアとの会議を開催した。FBI は、投票に関する誤った情報を含む投稿や、サイトで広がる可能性のある有害な外国の影響についてソーシャル・メディア企業に警告した。2020 年の選挙直前に、FBI はロシアによるハッキングと情報漏れの可能性があるとソーシャル・メディアに警告した。その後、一部のソーシャル・メディア企業は、モデレーション方策を更新して、ユーザーがハッキングされた資料を投稿することを禁止した。2022 年半ばまで、CISA は「交換」業務を通して、選挙関連の誤情報に関する第三者の報告をソーシャル・メディアのプラットフォームに転送した。

そして、「過去数年間、連邦政府の様々な部署の連邦当局者は、COVID-19や選挙関連の誤情報について、ソーシャル・メディアと定期的に話し合ってきた」とし、ホワイトハウス、公衆衛生局、CDCの当局者はCOVID-19の誤情報に焦点を当て、FBIとCISAは選挙に集中したと述べている。2021年中、デジタル戦略局長とCOVID-19対応チームのメンバーは、ワクチンに関する誤情報の抑制に向けた取り組みについて、ソーシャル・メディアと交渉した。彼らは、特にFacebookのプラットフォーム上で虚偽または誤解を招くとされる主張が拡大した為、「ワクチン接種を躊躇させる最大の要因のひとつ」であるとの懸念を表明した。

この意見書は、多数派6人の判事が政府側と複数の主要なソーシャル・メディアが誤情報と陰謀論に戦ってきた事を認識していることを示している。そして、バレット判事は結論として、「原告は、自らの被害と被告の行為との間に具体的な関連がないにもかかわらず、様々な機関の様々なソーシャル・メディア・プラットフォームで様々な課題について何十人もの連邦職員が何年もやり取りしてきた通信の調査を裁判所に求めている。この裁判所の訴訟適格原則により、他の政府部門に対する『一般的な法的監督』を行うことは禁止されている。従って、第 5 巡回区控訴裁判所の判決を破棄し、この意見に沿った更なる手続きのために事件を差し戻します」との判決を下した。要するに、この判定は選挙が約5ヶ月後に迫る中で、バイデン政権は選挙での酷い虚偽や陰謀論を拡大するユーザーのコンテンツに対して、ソーシャル・メディア企業に引き続き警告及び交渉することが可能であることを意味する。つまり、原告にはソーシャル・メディア企業と連携を取るバイデン政権に挑戦する法的根拠は何もないという事である。

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