次期大統領の経済政策に関与し始めたイーロン・マスク

Musk appears to pressure Trump on Cabinet and tariffs, irking advisers

The Washington Post Updated November 17, 2024 at 11:12 a.m. EST

この記事は、ドナルド・トランプのキャンペーンを援助したイーロン・マスクの動機が、単に共和党候補者の勝利を援助するためだけではなかったことを示唆している。次期大統領として選出されたトランプに対して、マスクは、財務省長官の選択において、特に経済政策で直接トランプに影響を与えることを示唆する行動があるとして、トランプに近い関係者が懸念を表明し始めたことを伝えている。マスクはヒラリー・クリントンの主な寄付者であった億万長者を財務省長官として推している。

トランプの「最初の仲間(first buddy)」となった億万長者のイーロン・マスクは、経済政策と重要な閣僚の人選(a key Cabinet pick)に関して次期大統領(president-elect)に公然と圧力をかけているようである。マスクは彼が所有し運営するソーシャル・ネットワーク「X」の16日朝の投稿で、外国首脳による関税引き下げの決定(decision to cut tariffs)を称賛した。この輸入税はトランプ大統領が今世紀最高水準に引き上げたいと考えているものと同じである。数時間後、マスクは、トランプ大統領の政権移行委員長のハワード・ラトニックの方がヘッジファンド経営者のスコット・ベセントよりも財務長官(treasury secretary)にふさわしいと投稿した。マスクは「私の見解としては、ベッセントは従来通りのビジネスの選択だが、ハワード・ラトニックは実際に変化を起こすだろう。従来通りのビジネスはアメリカを破産に追い込んでいる(Business-as-usual is driving America bankrupt)ので、何らかの形で変化が必要である」と書いた。マスクは、2 億 人以上のフォロワーにも重視する(to weigh)よう促した。

大統領の側近たちは選挙期間中、マスクの財政的および政治的支援(financial and political backing)に感謝していたが、彼の影響力が増している(his growing influence)ことにトランプ支持者の一部を苛立たせている。トランプの側近数人は16日、次期大統領がまだ決断を検討している最中に、マスクが重要な経済的役割に自らの選択肢を公に推進(publicly push for his choice)したことに驚きを表明した。選挙陣営関係者と連絡を取っている人物の1人は、匿名を条件に「人々は満足していません」と語った。この人物は、マスクの発言について、彼が「共同大統領(“co-president)」として行動し、トランプの周囲での新しい役割を逸脱している可能性(potentially overstepping his new role)があると述べた。

トランプの選挙運動に1億ドル以上を費やしたマスクは、トランプが第47代米国大統領に選出されて以来、外国首脳との電話会議に出席したり(appearing on calls with foreign leaders)、政権移行会議( transition meetings)に同席したり、フロリダ州パーム・ビーチにあるトランプのマー・ア・ラゴ・クラブで次期大統領の孫たちとゴルフ・コースに登場したりするなど、トランプの傍らにいた。 また、選挙後の数日間、マー・ア・ラゴでラトニックとかなりの時間(substantial time)を過ごしている。16日夜にマディソン・スクエア・ガーデンで行われたUFCの試合を観戦するため、マスク、ラトニック、トランプの上級補佐官数名は、次期大統領とともにフロリダからニューヨークへ移動した。しかし、事情に詳しい関係者によると、マスクの絶え間ない存在と公の場での発言(public input)が増えていることが政権移行担当官の苛立ちを募らせ始めており(have started to grate)、ワシントンのやり方にマスクはまったく馴染みがない(radically unfamiliar)と感じているという。

過去1週間、ベセントとラトニックは財務長官の座を争ってきた(have been jockeying for the role of treasury secretary)という。ラトニックはトランプに財務長官に自分を選ぶよう要請し、ベセントは15日にマー・アー・ラゴでトランプと閣僚ポストの面会を受けたが、トランプはまだ最終決定を発表していない。ベセントは過去1週間に何度もトランプの政策への関与を再確認し、関税の重要性に関するフォックス・ニュースの意見記事や、トランプの実績に疑問を抱く経済学者(economists who doubted Trump’s record)を非難するウォール・ストリート・ジャーナルの論説記事(op-ed bashing)を発表した。ベセントとラトニックの選択を巡る同盟者間での密室での駆け引き(the backroom jostling)は、16日の朝も続き、匿名を条件に(on the condition of anonymity)話した関係者によると、トランプはラトニックが2016年にヒラリー・クリントンの選挙運動の主要献金者(a major donor)であったとの情報を提示された。

次期大統領の人事決定は、財務省長官の決定に迷いがあることを示唆する中で、特定の省庁での指名にも問題があることを示唆している。政権移行担当のトランプに近い4人は、承認手続きについて懸念を強めているとし、司法省(マット・ゲイツ)と国防省(ピート・ヘグゼス)に対する長官指名について、トランプに言及し、「彼は誰かにこれらの機関を爆破させたいのです」と語った。加えて、潜在的に経済的影響がある財務省長官の選択で、イーロン・マスクはトランプの閣僚の指名にさえ、関与し始めたとして、トランプ陣営の人々からの批判を浴びるようになっている。この状況がエスカレートした場合、既に苛立っているトランプの内側の人々および同盟者はマスクを除去するようトランプに促す可能性があることは想像に硬くない。

要するに、この記事は、トランプの勝利に莫大なお金を使ったイーロン・マスクが次期トランプ政権の政策、特に経済政策に関与する意図があることを示している。集会で毎日誰かに100万ドルを贈与するというパフォーマンスを数週間続けたそのお金も含めて、複数筋の推定によると、マスクのPACはトランプ勝利を支援するために約2億ドルを費やしたことは広く認識された事実である。PAC運用がこのような方法で利用されたことで、違反である可能性があると指摘されたその惜しみない出費は何のためだったのか? マスクは、彼自身が望む経済政策を推進する権利があると考えているのかとの疑惑を暗示的に提起しているようである。2008年から2020年まで民主党の大統領候補者に投票したマスクは、ラトニックを財務長官に指名するよう奨励しているようである。ハワード・ラトニック(1961年7月生まれ)は、カンター・フィッツジェラルドとBGCグループ(ニューヨークとロンドンに拠点を置くアメリカのグローバル金融サービス会社)の会長兼CEOであり、米国億万長者でビジネスマンである。2001年9月11日、同時多発テロ攻撃で、ツインタワーが崩壊し、650人以上の従業員を失ったが、生き延びたラトニックは犠牲者の家族を支援するため、カンター・フィッツジェラルド救援基金を設置し、慈善活動を行ったことで知られるようになった。同社の60%を所有している彼の純資産は少なくとも15億ドルであると言われている。マスクはスコット・ベセントより、ハワード・ラトニックを財務省の長官として指名するようトランプに推しているということである。加えて、トランプは、中国製品への高税率を含む関税計画を進めているが、マスクはそのトランプの計画により、輸入品の消費者価格が直ちに上昇することを認めたトランプ支持者の一人である。彼は、トランプが勝利すれば、少なくとも一時的に経済苦痛があることを示唆していた。2024年の選挙ほど、富豪者の一個人が、公然と多大な影響を与えようとしている選挙は他に記憶がない。

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