ホワイトハウスの予算局は28日午前中、州や地方への数千億ドルの補助金、中小企業への融資、災害救援金、交通機関への資金、その他の連邦政府の財政支援、および外国への援助資金の一時停止を命じた。この資金凍結の明白な理由は不明であるが、同日午後5時に有効になる。国際援助団体は、米国が世界的リーダーシップの活動を停止しなくてはならない状況は、敵国が米国を狙う機会を与えることになると警告している。
資金凍結の指令は、ホワイトハウス行政管理予算局のマシュー・ヴァース局長代理によってなされたものであり、2ページのメモで、連邦政府機関に対し「連邦政府によるすべての財政援助の義務付けまたは支払いに関連するすべての活動を一時的に停止する」よう指示している。この凍結は、特に外国援助、D・E・I(多様性、公平性、包含性)、グリーン・ニューディール、その他のプログラムが対象になっている。これまで、公的発言を控えていた上院議会民主党少数派リーダーのチャック・シューマー(ニューヨーク州)は上院議場でのスピーチで、「露骨な法律違反である」と批判し、「議会はこれらの投資を承認した。これは任意ではなく、法律です。ドナルド・トランプ大統領は政権に直ちに方針転換を指示し、納税者の資金を国民に分配すべきです」と述べた。また、シューマーは、これはプロジェク2025の計画の一つですと言った。
内部文書を検証したABCニュースの28日東部時間午前4時半の報道によると、「ほぼすべての米国の対外援助を90日間凍結することを命じる大統領令」に基づいている。しかし、「この措置はすでに人道支援団体の間で幅広い懸念を引き起こしている」という。トランプ大統領は27日、フロリダ州で行われた下院共和党の年次集会で、「我々を憎む国々に巨額の資金を与えることにはうんざりしている。そう思いませんか?」と演説中に述べた。行政管理予算局から送られたメモを週末に受理した米国国際開発庁(USAID)の管理・資源担当長官補佐官ケン・ジャクソンは、トランプ大統領の指示を実行する「責任」を強調し、一時停止期間中にプログラムへの資金提供を継続するための免除を確保することは困難であると示唆した。同氏は、これを「完全な停止」であると述べ、「もはや通常通りの業務ではないことを強調することが重要です。すべてのプログラムは徹底的に精査されます」と述べた。この警告は単なる脅しではない。
月曜日遅く、USAIDの上級職員約60人が休職処分となり、その中には同機関の上級弁護士のほぼ全員も含まれていたという。電子メールを入手したABCニュースによると、USAIDのジェイソン・グレイ代理長官は、同機関がトランプ大統領の大統領令を回避していると非難したが、違反行為の疑いについては何も明らかにしなかった。グレイ長官は電子メールで、「USAID内で大統領令とアメリカ国民の義務を回避するために計画されたと思われる幾つかの行動が確認された。その結果、これらの行動の分析を完了するまで、USAID職員数名に給与と福利厚生全額を支給した上で休職させた」と記述している。
先週、国務省職員に送られた別のメモも確認したABCニュースによると、すでに配布された補助金や賞金で賄われているプロジェクトを監督する職員に対し、一部の旅費や管理費、緊急食糧援助、エジプトとイスラエル両国への外国軍事資金を例外として、即時「作業停止命令」を出すよう指示していた。国務省は26日、凍結の実施を正式に発表した。 同省の報道官タミー・ブルースは声明で、「ルビオ長官は、国務省やUSAIDが資金提供している米国の対外援助をすべて一時停止し、審査している。彼は、すべての対外援助プログラムが効率的で、アメリカ第一主義の政策に基づく米国の外交政策と一致していることを確認するために、すべての対外援助プログラムの審査を開始している」と述べた。既に、米国の資金に頼る国際援助団体の間ではパニックがすでに始まっている。「凍結はあまりにも広範囲に及ぶため、現実とは到底信じられない」という。
国際援助団体の最大の同盟であるインター・アクションは声明で「国務省からの最近の活動停止命令は、米国の世界的リーダーシップを支えるプログラムを停止し、中国と敵対国がすぐに埋める危険な空白を生み出す。この停止は、乳児への清潔な水、子どもへの基礎教育、少女の人身売買の根絶、病気に苦しむ子どもやその他の人々への医薬品の提供など、重要な人命救助活動を中断させる。台湾、シリア、パキスタンなど、米国の利益にとって重要な国々への支援を停止する。さらに、米国大統領のエイズ救済緊急計画を通してHIVに感染していない赤ちゃんの誕生を支援する数十年にわたる人命救助活動も停止する」と述べた。一部の組織や当局者も困惑を表明し、議会の歳出で賄われるプログラムには影響がないと考えていたが、国務省がトランプ大統領の命令を実施したことにより、多くの人々が不意を突かれたという。オックスファムのアビー・マックスマン会長兼CEOは、ABCニュースへの声明で「援助団体は、この援助停止がいかに存在を脅かすものであるかに苦慮している。計画や安全ネットなしに、この資金に依存しているプログラムが停止する中で、これは世界中の何百万人もの人々の生死に関わる結果となることは分かっている」と述べた。
この大統領令は、訴訟が相次ぐ可能性が高い。フォーブスの報道によると、全米非営利団体協議会と他の団体は28日、ホワイトハウスの行政管理予算局と連邦補助金と融資金の支出を停止するよう指示したその局長代理マシュー・ヴァースを連邦裁判所に告訴した。ヴァースは、資金援助の一時停止は、資金援助がトランプ大統領の政策目的と「一致しているかどうか」を政府機関が検討するためであると主張している。一方、原告らは、この指針は政府補助金を受ける非営利団体に「壊滅的な影響」を与えると主張した。非営利団体は「使命を果たし、従業員に給料を支払い、家賃を支払い、そして実際、懸命に奉仕する多くの人々の日々の生活を改善するために」連邦政府の資金に依存している。また、この指針は行政手続法に違反しており、「恣意的で気まぐれ」であり、行政機関の権限を超えており、憲法修正第1条に反しているため、撤回されるべきだと主張している。
最後に、この資金凍結の命令はトランプの大統領令に基づいていることから、トランプ政権に対する訴訟は増加する可能性があることを示唆している。議会が承認し、最後の任期中にジョー・バイデン大統領が署名した資金に関する凍結は明らかに違反であることに疑いの余地はない。ニューヨーク、カリフォルニア、イリノイ、ニュージャージー、マサチューセッツなど、多数のリベラル州の司法長官らは、今日告訴する動きを見せている。就任からまだ10日が経過していない中で、プロジェク2025に基づき作成された書類に署名した大統領はどれほど、その結果が深刻であるかを認識した上で署名したかどうか不明であるが、署名するべきであるかどうかを選択できるのはトランプ自身である。国際援助のリーダー達を多大な不安に陥れているこの資金凍結は広範な混乱を引き起こし、おそらく数兆ドルに及ぶ資金には、最も重要な医療研究、教育プログラム、その他の多数の重要な取り組みに影響を与える可能性がある。