ドナルド・トランプ大統領は7月7日の今日、日本と韓国に対して25%の関税をかけると発表した。4月には関税の有効化を90日間延期すると述べたため、その延期は今週に期限切れになる。しかし、財務長官のスコット・ベセントおよびホワイトハウスの報道官は関税が8月1日まで有効化されないと述べた。韓国と日本はいずれも何らかの貿易協定を結んでいるので、一方的に関税をかけることは協定違反になる可能性がある。
財務省は7月9日から有効化する関税は8月1日まで更に延期されると述べた。また、ホワイトハウスの報道官キャロライン・リービットは7日の日常の記者要旨説明で、二つの書簡を見せながら、トランプ大統領が7月9日の関税の発動期限を8月1日まで延期する大統領令に署名する予定であると記者団に語った。彼女は、各国首脳に提示される相互関税率、又は新たな関税率は、来月に発効するか又は合意が成立することになる」と述べた。彼女は、大統領は引き続き、諸国と交渉を続けており、「正しい方向へ前向きな進展」が見られるようになったと述べたが、どの国と交渉を行なっているかについては、語っていない。
トランプ大統領はトゥルース・ソーシャルに投稿した2つの書簡で、米国は各国と「引き続き協力していくことに同意した。残念ながら、我々の関係は互恵的とは程遠いものだった。もし何らかの理由で関税を引き上げることを決定した場合、引き上げる割合が何であれ、我々が課す25%に上乗せされることになる」と述べ、25%の関税は最低基準であることを示唆した。大統領はさらに、「もし貴国がこれまで閉ざされてきた貿易市場を米国に開放し、関税、非関税政策、貿易障壁を撤廃することを望むのであれば、我々はおそらくこの書簡の修正を検討するだろう」と述べている。トランプ大統領は日本と韓国に宛てた手紙で、不公平な貿易収支があることを強調している。
しかし、韓国と米国は米韓自由貿易協定を結んでおり2012年3月15日から効力を発揮している。米国と韓国が米韓自由貿易協定に署名したのはもっと早く2007年6月30日である。つまり、この協定が存在する限り、関税を課すことは、協定違反になる。さらに、米国と日本は特定の農産物および工業製品の市場アクセスに関する日米貿易協定を締結しており、2019年10月7日合意に達し、同年12月5日にこの協定を承認した。12月26日には、大統領布告9974号が発布され、トランプ大統領の最初の任期中の最後の年である2020年1月1日に有効化された。つまり、貿易協定がある場合に関税を課すことはこの協定に違反することになる。韓国と米国の自由貿易協定は、まさに二カ国間での関税や貿易の障壁を取り除くことが目的であるため、韓国に関税をかけることは甚だしく矛盾しているか又は非論理的である。
要するに、ホワイトハウスの報道官は、これまでに提起され、延期となっている関税は8月1日に有効になると述べているが、又は交渉が成立した場合、どうなるかについて具体的に語っていない。日米貿易協定の場合、一定の農産物と工業製品に対する関税を相互に除去することを定めているため、この協定に含まれない他の製品について言及していると思われる。いずれにしても、トランプ大統領は日本と韓国に対して、米国が購入する製品に追加の関税をかけることで報復措置を講じないよう警告している。合法的日本人や韓国人は全米の各地に住んでおり、日本人は自国から輸入されている製品を購入している。カリフォルニア州を含めて、アジア系人口が多い大都市では、日本食品店で日本製の白米、日本食に必要な醤油など多種の日本製品を見かける。加えて、近年アマゾンもパック詰の乾燥食品、有効期限の長い日本製品を販売している。一部の製品は、半年前の値段からすでに値上げしている。不公平な貿易収支と言えば、トランプ大統領が日本に関税を課す理由の一つは、米国の輸入が輸出を上回っているため日本との貿易赤字が生じており、トランプ大統領はこれを貿易協定の不公平さの兆候とみている。その一例は、米国は日本製の米を輸入しているにもかかわらず、日本は米国製の米を購入していないからであるという。しかし、日米貿易協定は米も含めて、広範な農産物に関税をかけることを撤廃しているため、これらの論議には矛盾があるように思われる。そして、関税を課すかどうかは議会に権威があるが、共和党議員らは、妥協しているため、現在見ている状況に当分変化はないと思われる。