連載1:現政権は投票を弱体化するための稀な準備を開始

DOJ hits states with broad requests for voter rolls, election data

July 16, 2025 : The Washington Post

この記事は、ホワイトハウスの同盟者であるコンサルタントが州の選挙管理職員に投票機を点検するためにアクセスできるよう求め、米国司法省は、一部州の有権者の個人情報を提供するよう要請をしたことについて述べている。この動きは、投票を益々困難にするとの懸念を生み出している一方で、州の共和党および民主党両方の選挙管理当局者らは総体的に拒絶反応を示している状況について説明している。明らかに2026年の中間選挙で、民主党が議会両院で多数派を目指し、特に下院議会の議席が失われる可能性を懸念する現政権による稀な準備が開始されたことを詳細に説明している。

米国司法省及びトランプ政権の同盟者は、有権者に関するデータの収集や投票機器の検査に向けて多方面からの取り組み(a multipronged effort)を開始しており、2026年の中間選挙(the 2026 midterms)を前に連邦政府による介入をめぐり、地方および州の選挙当局の間で懸念が生じている。最も異例な動き(The most unusual activity)は、当時大統領候補だったドナルド・トランプが11ポイント差で敗北したコロラド州で起きている。

虚偽の選挙不正の主張に煽られた政権の取り組み

2017年トランプ大統領の最初の任期中、両党の当局者は有権者に関する詳細な情報を大統領委員会に提供することを拒否し、ミシシッピー州の共和党州務長官(Mississippi’s GOP secretary of state)はタスクフォースに対し「メキシコ湾に飛び込め」と指示した。トランプ大統領は12日のソーシャル・メディア投稿で、選挙政策と2020年の虚偽発言(his 2020 falsehoods)に引き続き注力している(remains focused)ことを明確にし、パム・ボンディ司法長官が「2020年の不正選挙(the Rigged)と盗難選挙」を調査していると書いた。2020年の選挙が不正に操作されたというトランプの「虚偽の主張に煽られた」政権の取り組みは長年、脅迫、嫌がらせ、訴訟(threats, harassment and litigation)に悩まされてきた両党の州および地方選挙管理当局を動揺させている。

投票機材の点検の稀な要請

ホワイトハウスと協力関係にあると名乗る広範な人脈のあるコンサルタント(a well-connected consultant)ジェフ・スモールは郡事務官に対し、連邦政府または第三者による選挙機材の物理的な検査を許可するかどうかを尋ねている。連邦政府機関は長年、選挙管理当局に対し技術支援やサイバー・セキュリティに関する助言を提供してきたが、選挙法でアクセス権限が厳しく制限されている(election laws tightly limit who has access)ため、機材の検査は実施していない。コロラド州フリーモント郡の共和党書記官ジャスティン・グランサムは2026年の選挙に備えて「早く介入しようとしているように思える」と述べた。 他5人の共和党書記官も同様の懸念を表明した。同州ウェルド郡の共和党書記官カーリー・コッペスは 「これは私にとって断固たる措置です」と述べた。彼女は「安全上の理由から、私の投票機器には誰もアクセスできないようにしています」と述べ、ジェフ・スモールによる連邦査察の申し出を拒否したという。フリーモント郡書記官のグランサムによると、スモールから、投票機が連邦法に準拠している(complied with federal law)かどうかを第三者に審査させる許可を求められたという。グランサムは投票機へのアクセスを制限する州法を理由に、この要求を断った(declined the request)という。

エルパソ郡の共和党書記官スティーブ・シュライカーは、スモールから司法省と国土安全保障省と協力して選挙警備の強化に取り組んでいると伝えられたと述べた。シュライカーによると、会話の直後に国土安全保障省の職員から電話があり、選挙機材の点検を希望されたという。シュライカーによると、職員は「投票機材をテストし、欠陥がないか(if there’s any gaps)確認したい」と述べたという。 シュライカーは、政権には「州や郡の選挙機材への侵入を試みる(“try to infiltrate a state’s or a county’s election equipment.”)」権限はないと述べた。コロラド州のジェナ・グリズウォルド州務長官(民主党)は、今回の取り組みを、2020年の選挙結果を覆そうとしたトランプ大統領の失敗に終わった試みになぞらえた。この試みは、2021年1月6日に支持者が米国議会議事堂で暴動を起こして終結した。グリズウォルドは「これは2020年の選挙戦略をさらに強化した(the 2020 playbook on steroids)ものである」と述べた。コロラド州郡事務官協会の事務局長で共和党員のマット・クレインは、両党の選挙管理当局が機器の検査を拒んでいる(resist attempts to examine their equipment)と述べた。クレインは「法律に反して投票機へのアクセスを求める者は、その意図から見て自動的に警戒すべき人物である(automatically raises red flags in terms of their intent,”)」と述べた。

連邦政府による有権者の個人情報の入手努力

司法省は少なくとも9つの州に有権者名簿(their voter rolls)のコピーを求めるという異例の措置を取り(has taken the unusual step)、州当局者によれば、少なくとも2州がそれを提出した(have turned them over)という。さらに、司法省の弁護士2人は、選挙権の一部を州からワシントンに移譲するトランプ大統領の大統領令を施行するため、各州に対し有権者に関する情報の共有を求めている。裁判所は、郵便投票の締め切り変更や有権者に市民権証明書の提示を求めるなど、この大統領令の主要条項(key provisions of that order)を一時的に差し止めている。司法省の弁護士は、裁判所によって差し止められていない(has not been halted by the courts)情報共有に焦点を当てた別の条項について協議を求めている。

憲法では、州が選挙の実施に責任を負い(Under the Constitution, states are responsible for running elections)、連邦政府の役割は、州がいつ投票登録の機会を提供しなければならないかを指示するなど限定的であり、その役割は議会によって明確に規定される必要がある。選挙管理当局は、政権が有権者の個人情報を含む国家ファイルを作成しよう(try to build a national file)としたり、有権者を名簿から除外して(boot eligible voters from the rolls)投票を困難にする(make it harder to cast ballots)ような規則を課したりするのではないかと懸念している。ビル・クリントン、ジョージW・ブッシュ両大統領下で司法省の投票部門で働いた非営利団体、選挙イノベーション・リサーチ・センターの事務局長デビッド・ベッカーは「これは州の選挙手続き(states’ election processes)に対する連邦政府の権限の異常な押し付け(an extraordinary imposition)であり、もし今回の状況で州がこれを受け入れれば、民主党は別の状況(another context)で必ずこれを利用するだろう」と述べた。(続)

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