
Photo credit : ピーター・スキャンダラキス
驚くことに、ジョージア州での2020年選挙結果の転覆事件において、新人の地方検事が同州での捜査を開始し、告訴した。その女性検事は、二つの疑惑に基づき、その事件を担当する資格が失われた後、後継者が見つからず空白状態が続いていた。しかし、2025年11月14日、自らを後継者として指名し、同州での現役米国大統領に対する捜査は再開された。加えて、選挙転覆の努力において嘘の選挙人に関連する複数の州での訴訟は現在も係争中である。
ご承知のとおり2020年の選挙で、ドナルド・トランプ大統領はジョージア州で17,800の票差で、ジョー・バイデンに敗北した。その後、ブラッド・ラフェンスパーガー州務長官を含むジョージア州の選挙管理当局者に電話をかけ、失われた彼のこれら票を探すよう圧力をかけた事件で、当時同州フルトン郡の地方検事として、2021年1月1日に就任したばかりのファニ・ウィリスは、その約1ヶ月後に刑事捜査を開始した。ウィリスの事務所は2023年8月、トランプ氏とその他18名を41件の罪で起訴した。そのうち13件はトランプ氏に対するものであった。ウィリスは、同州での選挙結果の転覆に従事したドナルド・トランプ氏と共謀容疑者18名をジョージア州の恐喝事件法違反及び組織犯罪などの罪で告訴した。2024年、米国下院司法委員会は、元職員がウィリスと連邦資金の不正使用疑惑について話し合っていた会話の録音が公開されたことを受け、ウィリスに召喚状を送付した。2024年にフルトン郡上級裁判所のスコット・マカフィー判事はトランプ氏に対する3件を含む6件の罪を棄却し、検察側にこれらの罪を再提出する選択肢を与えた。
ウィリス検事はその後、主任検察官ネイサン・ウェイドとの個人的な関係が暴露し、不正行為及び利益相反の懸念に基づき、この事件から解任された。しかし、ウィリスが金銭的利益を得たという証拠は不十分であり、利益相反は認められなかった。マカフィー判事は「重大な不正行為の兆候を示し、虚偽の疑いが残っている」と指摘した。その直後に、ネイサン・ウェイドはこの事件から辞任した。2024年12月、ジョージア州控訴裁判所は、不正行為の疑いがあるとして、ウィリスとその事務所を解任すべきであると判定した。ウィリスの事務所はジョージア州最高裁判所に上訴したが、2025年9月、同州の最高裁判所は上訴を却下した。これにより、フルトン郡地方検事ウィリスは、この事件を担当する資格を失った。
こうした経緯から、ジョージア州でのトランプ氏に対する犯罪捜査事件は完全に消滅したような状況になっていたが、突然2025年11月14日、この恐喝事件を監督するという人物が浮上した。つまり、同州の法務執行当局はトランプ大統領とその同盟者が「2020年の選挙結果を覆そうとしたとする広範囲に及ぶ組織犯罪事件の監督を彼自身が引き受けると決定し、長く難航していた訴訟を当面存続」させることになった。ワシントン・ポストが14日に伝えたところによると、ジョージア州検察委員会の事務局長ピーター・スキャンダラキスは14日、他に担当する検察官が見つからなかったため、自らが事件を監督すると発表した。同氏は、膨大な資料を精査する時間が必要だとし、声明で「国民はこの事件の結末に正当な関心を持っています。従って、誰かが十分な情報に基づき、透明性のある判断を下し、最善の対応策を講じることが重要です」と述べた。スキャンダラキスは民主党から共和党に政党変えした人物である。最終的にこの事件を継続するか又は断念するか、どちらかの可能性があると示唆している。
さらに、驚くことに、他複数の州でも、選挙に関連する訴訟は終わっていない。アリゾナ州やネバダ州を含む複数の激戦州で、「トランプ氏が2020年の大統領選で敗北したにもかかわらず、トランプ大統領が勝利したと主張する書類を提出した」として、トランプ氏の側近らに対する訴訟は係争中である。ネバダ州最高裁判所は13日、「下級裁判所が棄却したトランプ氏の選挙人に対する訴追を復活させ、検察側に有利な判決」を下した。ネバダ州司法長官アーロン・フォード(民主党)は声明で「本日、ネバダ州最高裁判所は、クラーク郡が本件を起訴するのに適切かつ合法的な場所であるという、我々がこれまでずっと主張してきた主張を支持しました。また、クラーク郡での我々の訴訟を棄却した地方裁判所の判決を覆すという最高裁判所の決定を嬉しく思います」と述べた。
加えて、ガーディアンの2024 年11 月11日の報道によると、アリゾナ州の司法長官クリス・メイズ(民主党)は2020年の大統領選挙結果を違法に覆そうとしたとして同州で起訴されたドナルド・トランプ氏の側近らは、トランプ氏がホワイトハウスに復帰したにもかかわらず、依然として裁判にかけられる可能性があると述べた。MSNBCに対し、トランプ氏の元弁護士ルディ・ジュリアニとクリスティーナ・ボブ、元首席補佐官マーク・メドウズ及び他3人のトランプ同盟者に対する刑事訴訟を取り下げる「意図はない」と述べた。アリゾナでの勝利者はジョー・バイデン氏ではなく、トランプ氏であったと主張する計画において、「偽の選挙人」計画に関与した18人を大陪審が起訴した。ほとんどの被告は詐欺、偽造、共謀の重罪容疑に対し無罪を主張したが、この訴訟は係争中である。
要するに、選挙転覆事件、機密情報関連事件を含む連邦刑事事件の訴訟は、2024年11月の大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利したため、連邦司法省下の特別検察官ジャック・スミスは、大統領就任中、訴訟を撤回した。それ以来、州での動きはほとんど同時に消滅したように見えたが、燻っていた火の粉は完全に消えることはなかったようである。ジョージア州での恐喝事件の監督が再開され、アリゾナやネバダを含む複数の州でも選挙転覆の努力における「偽の選挙人」の工作などの犯罪事件の訴訟は進行中である。これらの驚きの報告は、州の司法制度が健全であることを示唆している。残念ながら、ホワイトハウスと一体化した連邦司法省は、もはや、州と同様であるとは言えない。