夜間照明への暴露は心臓病のリスクに関連

Photo credit : New Scientist

40 歳以上の約89,000人を対象にした9.5年間の追跡調査では、夜間の光への曝露量が最も多い人は、心血管疾患のリスクが高いことが判明した。この研究は、対象者に1週間、手首に光センサーを装着し、その後の心血管疾患のリスクを追跡調査したものである。喫煙や高血圧など、一般的な心血管疾患のリスク要因や、参加者の睡眠時間および睡眠パターンによる睡眠関連要因を考慮して調整した後でも、依然として、冠動脈疾患、脳卒中、心房細動、心筋梗塞、心不全のリスクあることが確認された。

2025年10月1日号のJAMA Network Openに掲載された研究によると、夜間の光とは午前0時30分から午前6時の間を意味し、この時間帯の光に多く晒される人は心血管疾患のリスクが増加する可能性があるという。これらの観察結果に対する説明は完全には明らかになっていない。しかし、夜間の光への曝露は睡眠や体内時計のリズムを乱す可能性があり、これらはどちらも心血管疾患のリスクに影響を与える可能性がある。夜間の光曝露は心血管疾患の発症と関連があるのか​​? との提起された質問の主な要点は、 「40歳以上の成人88,905人を対象としたこの研究では、夜間の明るい光への曝露は、既知の心血管疾患リスク因子とは独立して、冠動脈疾患、心筋梗塞、心不全、心房細動、脳卒中のリスク上昇と関連していた。」

これらの研究結果は、夜間光への曝露を避けることが心血管疾患のリスクを低減する可能性を示唆している。重要な点は、「夜間の光は概日リズムの乱れを引き起こし、これは心血管疾患の有害な転帰の既知のリスク因子である。しかし、心血管疾患との関連性については十分に解明されていない。」2013年6月から2022年11月にわたって分析されたこの研究では、英国バイオバンクの参加者のうち、自然な環境下で光センサーを装着した人々の心血管疾患に関する9.5年間の記録のうち、2013年のデータは2024年9月から2025年7月にかけて分析が行われた。「光学的追跡調査後、冠動脈疾患、心筋梗塞、心不全、心房細動、脳卒中の発生率は、英国国民保健サービス(NHS)の記録から抽出された。研究対象となった合計88,905人の平均年齢派62.4歳であり、50,577人(56.9%)が女性である。夜間の明るさが低い群(0~50比率)と比較して、夜間の明るさが最も高い群(91~100比率)では、冠動脈疾患、心筋梗塞、心不全、心房細動、脳卒中の発症リスクが有意に高かった。これらの関連性は、身体活動、喫煙、飲酒、食事、睡眠時間、社会経済的地位、多遺伝子リスクなどの既知の心血管リスク因子で調整した後も、依然として有意であった。」

この研究の重要な点は、「夜間の光は概日リズムの乱れを引き起こし、そのため心血管疾患の潜在的な危険因子となる可能性がある。衛星画像によって測定された、屋外の夜間照明がより明るい都市環境に住む人々において、冠動脈疾患および脳卒中のリスクが高いことが観察されている。寝室および手首装着型の光センサーを用いた小規模ながらも、詳細に特性が把握されたグループ研究では、より明るい夜間照明が動脈硬化、肥満、高血圧、糖尿病と関連していることが示されている。さらに、夜間照明への実験的な曝露は心拍数を上昇させ、交感神経と副交感神経のバランスを変化させる。しかし、夜間照明と心血管リスクとの関連性を示す現在の証拠は、ほとんどが小規模なグループ研究に基づくものであり、個人の光曝露量を測定したものではなく、地理空間レベルの屋外照明の測定値に依拠している」ことである。

最後に、この研究は夜間光への曝露は40歳以上の成人における心血管疾患の発症リスクを高める重要な危険因子であることを示している。年齢や心臓病の家族歴などを変えることは出来ないが、40歳以上の男女は、予期しない心不全や脳卒中の発症を防ぐために、定期的に血圧を測定することも重要である。これらの結果は、既存の予防策に加えて、夜間の光への曝露を避けることが、心血管疾患のリスクを低減するための有効な方法であることを示唆している。都会に住む人々の共通点は、深夜の夜間照明が睡眠を妨げるという環境に置かれていることであるが、外部からの夜間照明を遮断する唯一の方法は、光が通過しない素材のカーテンまたはブラインドを取り付けるなどの工夫が必要である。

アメリカ・ウオッチ- Yuko's Blogをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む