長寿専門家は日々何を食べているか?

Photo credit : Scripps Health

心臓専門医でベストセラー書籍「スーパー・エイジャー:長寿のための科学的アプローチ」の著者であるエリック・トポル博士は健康で長生きするための研究を重ねてきた専門家である。彼と南カリフォルニアにあるスクリップス・リサーチ・トランスレーショナル研究所の同僚たちは、80歳から105歳までの主要な慢性疾患を患っていない1,400人の成人を対象にした研究で、少し努力すれば、ほとんど誰でも「スーパー・エイジャー」(驚異的な健康長寿者)になる可能性を秘めているという。そして、彼らの並外れた健康状態と長寿において、遺伝的要因はほとんど影響を与えていないことが判明した。

エリック・トポルとのインタビューに基づき、ワシントン・ポストが今月2日に伝えたところによると、超高齢者になるには、適切な遺伝子を受け継いでいるということだけではなく、適切な習慣を身につけることが主な要因であるという。それは、定期的な運動、健康的な食生活、毎晩7時間程度の睡眠、そして家族や友人との強い人間関係を築くことであるとトポル氏は言う。同氏は食事では、主に地中海式ダイエットを取り入れることを推奨している。それは新鮮な果物、野菜、ナッツ、種子、オリーブオイル、魚介類、鶏肉などを食べることを意味する。そして健康への悪影響が指摘されている添加糖、塩分、人工甘味料、乳化剤、その他の添加物が含まれている超加工食品を避けることも勧めている。トポルは「私はできる限り抗炎症作用のある食事を心がけています。地中海式ダイエットが最善のアプローチだと考えているので、それに近い食生活を送っています。具体的には、野菜、果物、豆類、植物性食品、サーモンなどの魚をたくさん摂っています。また、おそらく45年ほど前から赤身肉は一切食べていません。私の著書にも書きましたが、地中海式ダイエットは、非常に科学的に裏付けられた食事法です。ランダム化比較試験や綿密に行われた大規模な観察研究によって効果が証明されている唯一の食事法なのです。私はこの食事法をかなり長い間続けています」と言う。

「朝食には何を食べていますか?」との質問に「私は普段、午前5時頃に起きて、6時頃に朝食を食べます。まず少し読書をしてから、大きなマグカップにブラック・コーヒーを飲みます。私の朝食はいつも決まったメニューです。旅行中以外は毎日楽しみにしています。無脂肪のギリシャ・ヨーグルトに、ブルーベリーかイチゴ、あるいは両方をたっぷり乗せて食べます。それから、低糖質のグラノラをかけます。アーリーバードというブランドのグラノラを使っています。朝起きるとお腹が空いているので、いつも朝食が待ち遠しいです」と語った。「お昼には何を食べていますか? 」との質問に、大体正午か午後1時頃、「基本的には色々な種類のナッツをたくさん食べます。クルミ、アーモンド、ピーナッツ、どれも大好きです。自分でナッツ・ミックスを作っています。アーモンド、クルミ、ピーナッツの大きな袋を買ってきて、それぞれ一握りずつ取って混ぜ合わせます。それがランチです。美味しくて値段も手頃です。どちらかというと、ちょっとしたおやつみたいなものですが、私にとってはいつも楽しみにしているものです。これで午後の仕事も乗り切れます。時々、社交のためにランチをす時は、たいていサラダを食べます。クラッカーやミニ・プレッツォー(従来ドイツのクラッカー)を少し添えることもあるという。「誰かに、ナッツにはシュウ酸が多く含まれていて、腎臓結石の原因になるから食べない方がいいと言われたことがあります。しかし、それを回避する方法を見つけました。水分補給をしっかりすれば、これらの食品を食べても大丈夫だということが分かったのです。ただの水でもいいのです」と述べている。

さらに、夕食は何を食べるかという質問に、「私は大きなサラダが大好きです」と述べ、レタスとアルグラー(緑葉野菜)を混ぜ、千切りにしたニンジン、トマト、アボカドをたっぷり加え、冷凍サーモンや冷凍魚を焼いてそれを切り分けてサラダの上にのせ、ボルサメック酢とオリーブオイルが含まれるドレッシングをかけたものが「私の夕食です」と述べている。時々、ブルーチーズやゴルゴンゾーラ・チーズ(ブルーチーズと同じ類)を砕いて少し加えたり、旬の時期には、トウモロコシを加熱し、実を切り取ってサラダに加えることもあると述べている。そして、外食する必要がある時には主にシーフードを選択すると言う。さらに、十分なカロリーを摂取しているかとの質問に、朝食と昼食は約400カロリー、夕食は700から800カロリーであると述べている。夕食後に幾分お腹が空いた時は、ドライ・フルーツやナッツ類、又はカロリーの低いレモン・クッキーを食べるが、「午後7時から午前6時頃まで断食するのが好きです。だいたい12時間くらいの断食になります」と述べている。

さらに、「ついつい食べてしまうような、いわゆる罪悪感を感じる食べ物はありますか?」との質問では、トティヤ・チップス(元々メキシコ製のスナック)が大好きであるが、カロリー、塩分、脂肪分が非常に高いため、避けていると言う。また、アイスクリームも好きであるが、市販されているものはたいてい超加工食品であるため、余計な添加物が入っていないアイスクリームを選ばなければならないと語っている。最後に、「読者の皆様へのアドバイスはありますか?」との質問に、「 タンパク質を過剰に摂取するばかげたタンパク質ブームに惑わされないでください。過剰なタンパク質は結局体外に排出されるだけです。しかも、赤身肉や超加工食品のような質の悪い供給源からタンパク質を摂取している場合、炎症を引き起こす可能性もあります。 炎症を促進しない食生活を心がけるべきです。食品のラベルを見て、たくさんの原材料が記載されている場合は、良い兆候ではありません。袋や箱に入った食品を買う場合も、ナッツのように純粋な原材料でない限り、通常は注意が必要です。14種類もの原材料が使われていて、どれも聞いたことのないような名前の加工食品がたくさんあります。そういった食品は避けてください。炎症を引き起こす可能性があります。すべての超加工食品が悪いわけではありませんが、どれが炎症を引き起こし、どれがそうでないかを判断するのは難しいです。ですから、できるだけ避けるのが賢明でしょう」と述べている。

最後に、エリック・ジェフリー・トポル博士(1954年6月生まれ)は、アメリカの心臓病専門医、科学者、作家である。彼はスクリップス・リサーチ・トランスレーショナル研究所の創設者兼所長であり、分子医学教授および執行副所長、そしてカリフォルニア州ラホヤにあるスクリップス・クリニック心血管疾患部門の上級コンサルタントを務めている。トポル氏はミシガン大学で6年間、終身教授を務め、36歳でクリーブランド・クリニックの心臓血管内科部長に任命された。13年間の在任期間中、同氏は、長年にわたり優れた実績を誇っていた同クリニックの心臓血管プログラムをU.S.ニュース&ワールド・レポート誌で10年以上、1位にランクされることに貢献したことで広く評価されている。また、トポル博士は2002年には、クリーブランド・クリニック・ラーナー・カレッジを設立した。彼は長年、野菜、果物、豆類、植物性食品、サーモンなどの魚をたくさん摂る地中海式ダイエットに集中していると言う。要するに心臓専門医であり、長寿研究者でもあるエリック・トポル博士は、何十年にもわたって継続的に行われる日々の食生活の選択が重要であると示唆した。最近、多くの栄養医療の専門家は、頻繁に地中海食が最も優れたバランスの取れた食事であると主張するようになった。トポル博士が提起している食材を利用して、サラダだけでなく、異なるメニューにも挑戦することは可能である。加えて、適度な運動、最低7時間の睡眠を長年続けている人は、遺伝に影響を受けることなく、長生きすることが可能であると言う。

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