特別捜査官ロバート.ミュラーはトランプ大統領の弁護士に多数の質問リストを提供した。ニューヨーク.タイムスはほぼ50近い質問リストを入手し、最近出版した。4つのカテゴリーに分類したタイムス解説付きの質問リストは、主にトランプの司法妨害およびトランプ.キャンペーンとロシアとの調整の事実を完全に否定できないことを示唆している。ミュラーはトランプがその質問に応じるかどうかの選択の余地はなく、召喚される可能性があると弁護士チームに警告した。最新のこれらの報道は何を示唆している?
タイムスが公開した質問のカテゴリーは ⑴ トランプ.キャンペーンとロシアとの調整に関する質問、⑵ 司法長官ジェフ.セッションズに関連したもの、⑶ 昨年2月まで国家安全保障顧問であったマイケル.フリンに関して、⑷ 元FBIディレクターのジェイムス.コミに関連性がある。ミュラーの質問は「…….をどう思うか?」または「どうしてなのか?」および「….について知っているか?」などの形式が目立っている。ミュラー.チームはフリンを含めて、複数のトランプ関係者から捜査の協力を得ているため、既に掴んでいる情報を直接トランプ大統領からも聴聞することを重要視している。また、質問の内容にはトランプのツイートのメッセージに関するものも2〜3含まれており「どのような意味か」と尋ねるなど、それらのメッセージに隠れた真意を探る捜査官の意図が感じられる。
特に重要な質問は、トランプ.キャンペーンとロシアとの調整に関する質問の中に「いつトランプ.タワーでの会議を知ったのですか?」、「ドナルド.トランプ.ジュニアのメールを含むコミュニケーション戦略にどのような関与がありましたか?」、「プーチン大統領との会合について、キャンペーン中にどのような議論をしましたか?(それに関して)あなたは他の人と話をしましたか?」など、ロシアとの調整の可能性を疑っていることを示唆する質問を多数提起している。二つ目のセッションズに関しては、彼がロシア調査から身を引いた為、トランプは彼に激怒し、彼を侮辱し、解雇や辞職の噂があった。ミュラー.チームはトランプの心理および言動に強い疑問を抱いていることを示唆している。三番目のフリンについての質問では「フリン氏が2016年12月下旬にセルゲイ.キスリャク大使に電話した件ついて、あなたは何を知っていましたか?」と尋ねている。フリンは恐らく同じ質問を受けているはずであり、これは直接トランプに聞くことでフリンから受けた情報を裏付けする狙いがあると思われる。
最後のコミに関しては最も質問が多い。これはミュラー.チームがトランプの司法妨害を強く懸念していることを示唆している。米国の情報機関は、トランプ氏を後押しするため、および彼の政敵であったヒラリー.クリントンを傷つけるため、ロシアの政治家が選挙に介入したとの結論を公開している。トランプはその事実を知っていたか、なぜ、その調査を行っていたコムを解雇したのか、など多大な疑問を提起した。これは彼の大統領としての最大のミスであり不可解な行為として、様々な情報が次々に公開された。ミュラーは「2017年1月27日のコミ氏との夕食の目的は何であり、何を話したか?」また、2月14日にコミと会った目的についても同じ質問をしている。コミは昨年5月議会公聴会での証言で、トランプ大統領との個人的な会話には「重要な瞬間」があったことを明白にした。例えば、大統領は「フリン氏を解放する道を見せてくれることを願っています」と言われたと証言している。また、ミュラーはトランプが2001年3月30日および4月11日「コミ氏に電話した目的は何ですか?」と聞いている。彼はこの時、公的にトランプがFBI捜査の対象にはなっていないことを表明するよう電話で要請したとコミは述べている。二回目の電話ではトランプは「私は貴方にとても忠実です。とても忠実です。我々はそのような事があります。わかっているでしょう」と付け加えたとコミは述べている。また、議会で証言したコミに対して「ジェイムス.コミは、記者に(会話の内容)を漏らし始める前に、会話の「テープ」がないことを願った方が良い」と5月12日2:26 AMにツイートしたため、ミュラーは「2017年5月12日のツイートの目的は何ですか?」と尋ねている。ツイートに関する質問は他にも数件ある。
トランプが実際にミュラーと対面し、これらの質問に答えるチャンスがある可能性は低いが、質問に答えることを拒否した場合、トランプは召喚を受けると予測されている。ワシントン.ポスト(WP)によると、ミュラーはトランプの弁護士チームとの3月初旬の「緊張した会議」において、弁護士らはトランプ大統領には「2016年の大統領選挙でロシアの干渉を捜査している連邦捜査官と話をする義務はないと主張した」が、ミュラーはトランプが拒否した場合「別の選択肢」があると語り「大統領が大陪審の前に出るよう召喚状を発行することは出来る」と明言した事をその情報に精通した4人がWPに語った。3月5日の会議で、ミュラーのチームは大統領の弁護士に、捜査官が大統領と話したい件に関するもっと具体的な情報を提供することを提案し、両側はこれに同意した。トランプ弁護士の一人は提供された49の質問リストを編纂し、ニューヨーク.タイムスは最初にそのリストの存在を報告した。
その内容の大半も4月30日タイムス紙が出版したため、これを受けてトランプ大統領は「不名誉である」と反応している。トランプ.キャンペーンとロシアとの調整に関して、「プーチン大統領との会合について、キャンペーン中に貴方はどのような議論をしましたか?あなたは他の人と話しましたか?」との質問は、ロシアとの調整の可能性について疑っていることを示唆している為、これはトランプが最も困窮する質問のひとつである。メディアおよび議会調査は、ロシアが仲介を通してトランプとプーチンを合わせる計画があった幾つかの例を既に報告している。トランプがこの努力にどれほど介入したかは顕著な疑問の焦点である。また、コミに関する質問が多いことはミュラー.チームがトランプの司法妨害に集中しているが、メディアが報道していない何らかの証拠を保持している可能性がある。しかし、トランプの弁護士チームは、司法妨害に関して、犯罪の角度から大統領が多大なリスクを背負っているとは考えていないようである。また、質問のリストはこれまで行ってきたミュラーとの会合で、トランプの弁護士らが予期していた内容であると言われている。トランプ大統領は、歴代の大統領とは異なり、情報機関とはある程度距離を置く意識がないことや、法律および憲法に無頓著であると頻繁に指摘されている。加えて、三権分立の無認識および忠誠を求める会社組織感覚で政府を運営しようとしていることが、彼自身を混沌に引き入れる要因になっているように見える。しかし、捜査チームはトランプの気質とは無関係に、司法妨害が主なトランプに対する焦点として残っていることを示唆している。