トランプ大統領のキャンペーンおよび共和党の戦略家、トランプの側近、および共和党議員らは、トランプが世論調査で支持率が延びていない現状、コロナウイルス感染率の上昇、継続的な経済的苦の兆候、トランプの対抗者ジョー.バイデンは、トランプより、もっとパンデックに対応した抵抗力の強いキャンペーンを実施しているなどの現実に直面している。全ての兆候は、共和党がホワイトハウスを失うだけでなく、上院議会も失う可能性が高いとして、共和党はほとんどパニックに陥っている状況について、複数の主要メディアが同様の報告をしている。トランプ大統領本人も10月初旬から、彼はインタビューや集会で、彼が敗北する可能性があることを公的に語り始めた。最大の懸念は、トランプがキャンペーンのアドバイザーによる戦略を利用していないことであり、不満と攻撃に集中し、共和党全国委員会(RNC)とトランプ.キャンペーンとの間で強固な結束体制に欠けていることである。
トランプの選挙を支援する彼の仲間や同盟者の問題は、トランプ自身が生み出す問題の他にも、党内で統一性がないことである。共和党全国委員会の委員長は、トランプに批判的な上院共和党のミット.ロムニーの姪であるロナ.マクダニエルである。トランプ.キャンペーンのマネージャーはビル.ステッピンである。17日のワシントン.ポストによると、この両氏は「内部の同盟であるとは見られていない」為、トランプの上級顧問はこれら二つの選挙戦略が「調整されていない」ことを懸念し始めた。トランプとバイデンのそれぞれのキャンペーンの違いは大幅に異なる。トランプはマスクを要求せず、社会距離を保つことはなく、「公開イベントを使用してメッセージを発信」する群衆の集会に依存している。一方、バイデンのキャンペーンは、コロナウイルスの拡散を防ぐため、マスク着用と社会距離による責任ある態度を基本に、小規模の集会を適度な頻度で行いながら、「有料広告に大きく依存」している。
トランプの再選キャンペーンを陰でリードするホワイトハウスの顧問であるトランプの娘婿ジャレッド.クシュナーは、RNCの関係者と今後の取り組みについて15日に会合を行ったが、厳しい現状下で、「潜在的な損失の責任のなすりあい」に終わったという。舞台裏の状況を匿名で語った共和党の戦略家は、その会合の結論は「皆んなが誰かに怒っている」状態で、「それはかなり醜いです」と語った。加えて、トランプは必要な戦略に基づくキャンペーンではなく、彼が好むスタイルで独断的に行なっているという重大な問題がある。トランプの個人に起因する問題は、上院共和党の幾人かが「トランプから距離を置くための措置」を講じていることである。先週、最高裁判事任命プロセスのひとつである公聴会が終わった翌日の15日、ベン.サセ上院共和党議員(ネブラスカ州)は公的声明で、独裁者に親愛的であり、福音派を嘲笑し、パンデミックを誤って扱ったとして、公的にトランプを批判し、トランプから離れることを明白に示唆した。加えて、上院多数派リーダーのミッチ.マコーネル(ケンタッキー)は他の共和党議員に、アリゾナ、メイン、ノース.キャロライナなどの困難な州で、再選に苦戦している上院議員を援助するためのメッセージに集中することを促した。トランプはマコーネルや他の上院議員が彼の議題をもっと支持していれば、もっと成功すると主張した。しかし、マコーネルは、もはやトランプの再選を支援する意思を明白に示していないようである。
トランプは、今月始めから、特に先週から開始したキャンペーンで、敗北を予測していることを示唆する発言を繰り返している。10月9日、トランプはラッシュ.リンボーのラジオ番組で「私はいい人ではないと彼らが言うので、多分私は負けるでしょう」と敗北の可能性について言及した。しかし、トランプは、「私はいい人だと思います。 私は人々を助けます。 私は人々を助けることが好きです」と語った。16日ジョージア州メーコンにあるミドル.ジョージア空港でのキャンペーンで「わたしが敗北すると想像できますか?政治史上最悪の候補者に負けたら、 あまり気分が良くないでしょう。多分私は国を去らなければならないでしょう。わかりません」と言った。18日夜ネバダ州での集会で、「バイデンが勝利した場合、彼は科学者の話を聞く」と嘲り、「コロナウイルスの蔓延を抑えるための封鎖が増えるだろう」と言った。また、国立衛生研究所の感染専門家アンソニー.ファウチを攻撃し、「彼の話しを聞いていたら、死者は50万人になっていた」と事実を誇張した。
18日のニューヨーク.タイムスによると、トランプ.チームのほとんどのメンバーは彼が敗北するチャンスは、トランプが信じているような小規模の範囲ではない可能性があることを認めている。トランプの最近の入院に関して、記者会見でトランプの感染病状が深刻であると印象づけ、トランプから「猛烈な非難」を受けたホワイトハウスの首席補佐官マーク.メドウズは選挙後も彼が「仕事を続ける可能性は低い」と一部の政治顧問から見られている。また、キャンペーンの一部の中堅補佐官は、「第二のトランプ政権はないだろうという仮定下で、選挙後のキャピトル.ヒルでの雇用について質問し始めた」という。ホワイトハウスの同盟者である約12人の共和党戦略家へのインタビューで、選挙日の約3週間前に、トランプは彼の選挙に関与している多くの党幹部や工作員より、冷静な政治的評価のある選出された役人に対して、正常ではない隔たりがある。
多くの場合、「彼らの最大の障害はトランプ自身」である。彼は、キャンペーンの残りの日数で「コロナウイルスの取り扱い」に関する人々の認識を変えることや、経済を復活させることができる理由に焦点を絞ったメッセージを送る代わりに、個人的な不満、敵への攻撃、司法長官とFBIに対する恨み、自分を犠牲者として描写している。共和党の戦略家デビッド.コッヘルは「大統領のキャンペーンは、経済に焦点を当ててほしいと考えているため、多くの共和党顧問らが苛立ちを感じています。最良のメッセージはトランプが素晴らしい経済を築いたが、Covid-19はそれを傷つけた為、トランプはバイデンより、それを回復するために良い選択肢であることをアピールする戦略が必要である」と述べた。幾人かの共和党は、非常に悲観的でパニック傾向である。上院議員リンジィ.グレイアムは今週、民主党は「ホワイトハウスを勝ち取る可能性が高い」と述べ、ベン.サセは彼の党が「血の風呂」に直面している可能性があると述べた。ほとんどの共和党戦略家は、トランプが彼の支持基盤のみに語っているだけあり、新たな支持者を拡大する努力がないため、他の共和党議員を「不自由にする可能性があるトランプのアプローチに深い懸念」を示している。共和党の戦略家であるケン.スペインはトランプが「キャンペーンの最も重要な時期に一貫したメッセージを伝えていません。大統領は支持基盤の戦略を倍増させました。ノース.キャロライナ州、メイン州、ミシガン州などの無党派の有権者にアピールする方法を考え出す必要があります」と語った。
つまり、共和党戦略家は選挙のわずか二週間前に、トランプが選挙戦略家の意見を全く反映しない集会を行なっていることを示唆した。しかし、大統領選の「競争の軌道を変えるためには、既に時間が不足」している。トランプの最後の選挙戦に「共和党内で警鐘」が鳴っていると19日のAPは伝えている。元共和党下院議長のジョン.ベイナーとポール.ライアンの元トップ顧問のブレンダン.バックは、「いつも彼は素晴らしいことをしていると言い、トランプを応援している熱狂的な群衆の前にいる時、恐らく彼の心を変える理由はないでしょう。彼らは以前からのエネルギーを再現しようとするキャンペーンを実行しており、再選へ途方もない道のりになる他の多くの要因があります」と述べた。つまり、2016年の選挙ではトランプの戦略は、オバマ政権下で国務長官であったヒラリー.クリントンが公務用に個人サーバーの電子メールを利用した為、調査の対象になった当時、トランプ.キャンペーンは、彼女に対して、集会で「彼女を投獄せよ」との合唱を巻き起こした。トランプは今年、ニューヨーク.ポストが掲載し、ソーシャル.メディアに「虚偽に満ち溢れている」と指摘されたバイデンに関する「ハッキングされた可能性のある電子メール情報を武器」として利用し、2016年と同様の戦略を用いてバイデンを攻撃している。トランプのキャンペーンは「勝利への道が狭い」場合、(その戦略)は実行可能であると信じている。高齢者や郊外の有権者の支持を回復しようとしているトランプのキャンペーンは、フロリダ、ノース.キャロライナ、アリゾナで勝利することで選挙人による「270票への道」を再び探すことができると信じている。
しかし、ホワイトハウスに近い4人のキャンペーン関係者と共和党議員は、一部のトランプの仲間と補佐官が「古い論点を復活させるだけの戦略は失敗であり、メッセージを続けることができない大統領は悪化した」と信じていると匿名でAPに語った。また、過去の大統領は危機に直面した時、その危機に真っ向から対面し、国民を統一することに成功しているとし、2001年9月11日に同時多発テロで3,000人以上が死亡した事件での対応が高く評価された当時の大統領のジョージW.ブッシュは再選に成功したことを指摘した。一方、トランプは、Covid-19の危機を最初から軽視し続け、困難に直面した米国人を救うメッセージを提供したことはない。ブッシュの元報道官アリ.フライシャーは「危機が発生し、リーダーが危機を掴み、それに身を投じ、それを乗り越える方法」を見出した大統領の場合、「危機はその人の利益に跳ね返る」と述べた。一方、トランプは「Covidに良好に対処していないと見なされ、報酬を取得しなかった時に、危機を十分に軽視した」とフライシャーは指摘した。一部の補佐官は、トランプのメッセージが与える影響を恐れている。2016年、トランプは移民、貿易、汚職などの主要な幅広いテーマに固執し、支持者の不満を伝えたが、今年、彼は彼らに自分の不満を共有するよう求めている。ボストン大学のコミュニケーションと広告の教授であるトベ.ベルコビッツは「これはトランプにとって致命的な欠陥です。彼は人々が気にかけていることについて話す必要があります」と述べ、人々の生活に溶け込んだ話しが出来ないトランプの弱点を突いた。
選挙までわずか約二週間が迫った現在、既に2,000万人以上の人々が投票を終えている。世論調査では、幾つかの接戦州で苦戦に直面する可能性はあるものの、バイデンはトランプ大統領を2桁台の差でリードしている。上院での民主党による多数派支配の逆転の可能性が高い現状で、上記複数の主要メディアは、殆ど同じタイミングで、共和党がほとんどパニック状態に陥っている状況とその要因について描写している。トランプのキャンペーンで彼が何を話しているかに注目すると、政策はほとんど語っておらず、感情論、攻撃、不満が目立っている印象を受ける。彼は最近、彼自身の敗北の懸念を公的に表明している。Covid-19に賢い対処をせず、軽視することで大統領の責任を放棄したことが主な要因である。それは、彼の政治生命に致命的な打撃を与え、それが敗北に繋がることをトランプ自身と共和党らが予期している驚きの状況がある。