ジョー.バイデン大統領は副大統領カマラ.ハリスと司法省の長官メリック.ガーランドを伴い8日、ホワイトハウスのローズ.ガーデンで、銃規制に関する行政命令の計画を発表した。バイデンの計画は25年以上、議会が何もしていなかった基本的な事から徐々に実施し、銃器による暴力を減少させる目標を達成する事で、米国を安全な国にする為の努力がある事を示唆した。上院議員時代に、銃規制に関連する法案の一部を提案した経験のあるバイデンの銃法に関する取り組みは、銃の暴力が世界で最悪の国である米国の現状を認識した上で、常識的、合理的、及び道理的な銃規制に対処する意志がある事を示唆した。
バイデンはオバマ政権下で、当時副大統領として、常識的で普遍的なバックグランド.チェック(身元調査)法案に取りんだ経験がある。両院で超党派の議員らは、その基本的な法案に取り組んだが、投票には至らなかった。下院議会では如何なる銃規制にも反対する強力なロビー活動があったことも一因である。バイデンは議会の承認なしには、大統領の行政命令(大統領令)には限界がある事を認識しているが、8日のスピーチで「私たちには常に長い道のりがあるようです。この国での銃による暴力は長い伝染病であり、国際的な恥です」と語った。バイデンは「アメリカで銃による暴力で毎日多くの人が亡くなっている」現状は「国としての私たちの性質の欠点です」とホワイトハウスでのスピーチで述べた。バイデンは、再度「アメリカ人に起きている問題は党派的な事ではない」と述べ、上院議会が下院で通過したバックグランド.チェックの抜け穴を塞ぐ為の法案を通過するよう促した。更に、女性に対する暴力を防ぐ為の法律や、銃製造業の法的免除を排除し、兵士が利用するアサルト銃や大容量の弾倉を禁止する法案に取り組むよう要請した。
バイデンは常識的且つ合理的な大統領令による銃規制計画がある事を明確にした。その一つはゴースト.ガン(幽霊銃)と呼ばれるものに対する措置である。これはシリアル.ナンバーがなく、複数の部品を組み立てる事で一個の銃になる闇の銃を規制する事である。幽霊銃の問題は、追跡が不可能であり、バックグランド.チェック規定がない為、犯罪組織と極右派に利用されている可能性が高い事である。従って、この類の銃器を規制することは、犯罪者を摘発することにも繋がる可能性がある為、合理的である。ホワイトハウスによると、ガーランド下の司法省は、30日以内にゴースト.ガンの拡散を阻止するための規定案を発行する予定である。監督やバックグランド.チェックさえ要求されていない銃器が自由に販売又はアクセス可能であるという事態が常識では考えられない為、バイデン政権は注意深く、銃の落とし穴に目を向けている事を示唆している。
又、バイデンは彼の司法省が、州のためにレッド.フラッグ(危険信号)法を公表すると述べた。 同省は60日以内にこれを実施する予定である。レッド.フラッグ法は、銃器を利用する本人と他の人に危険を及ぼす可能性がある場合に、銃器にアクセスすることを一時的に禁止する為、裁判所命令を申請する権利を家族や法執行機関に与えている。更に、先月コロラド州ボールダーで10人が死亡した銃撃で使用された「ピストル安定化ブレース」に関する規制を強化する予定であり、この提案された規則も60日以内に実施する予定である事を明確にした。バイデン及びハリスと一緒に参加した司法省の長官ガーランドは「銃による暴力の問題を解決することがどれほど難しいかについては幻想を抱いていません。犯罪者の手に銃が渡らないようにし、命を救うための集団的努力」が必要であると述べた。
大統領令で出来ることには限度があるものの、銃規制はバイデンのキャンペーンの公約の一つであり、彼は経験と知識に基づき、近年の大統領が達成できなかった基本的、常識的、及び合理的な措置に取り組む熱意がある事を示唆している。1993年11月30日、当時の大統領であったビル.クリントンが署名したブレイディ拳銃暴力防止法 (Brady Handgun Violence Prevention Act )は、拳銃を購入する前の待機期間を規定し、銃器の譲渡前に全国的な即時犯罪経歴調査システムの規定を確立している。ブレイディ法は、1991年に犯罪法案の一部として考慮され、当時デラウェア州の上院議員であったジョー.バイデンよって提案されたものである。その後、オバマ政権下で、2012年12月14日に発生した最悪の銃乱射事件でコネチカット州ニュータウンのサンディフック小学校で多数の子供達が死亡した悲劇に直面し、常識的なバックグランド.チェックの法案制定に取り組んだ。
バイデンは2013年4月9日、ホワイトハウスでの法執行官グループとの会合で「私たちはその有罪判決を受けた重罪犯人、認定された深刻な精神病者、逃亡者、妻を殴打する人々について合意に達したと思いました。彼らは銃を所有することはできないはずです。私が間違っていなければ、前回1984年にこれを行ったので、NRAを含むすべての人が、バックグランド.チェックは道理にかなっていると考えていました。それらの古き良き時代を覚えていますか? それは道理にかなっています。それらの人々の手に銃を近づけないでください」と述べた。これは、バイデンが1990年代初頭にNRAがバックグランド.チェックを支持した事があるとする上院議員としての「古き良き時代」の思い出を語っているが、NRAについて当時誇張があると指摘された。
バイデンは上院議員時代から長い間、常識的、合理的、及び道理的なバックグランド.チェックを含む銃規制を行う強い意志がある事を示唆している。先月、下院議会は超党派によるバックグランド.チェック.システムの抜け穴を塞ぐために2つの法案を可決したが、上院議会では、共和党議員らによるフィリバスターの脅しがある為、まだ投票が行われていない。先月通過した1.9兆ドルの救済法案は共和党が多数の改正を行った為、投票を行ったが、共和党は一票も投じなかった例が示すとおり、彼が成功し、再選される結果になる事を望んでいない党派的な共和党は、どれほど国民の大多数が支持している法案であっても、彼の課題は人気があればあるほど、ブロックされる可能性がある。しかし、機能不全であると見ている上院の代議士は、民主党がインフラストラクチャーなどの重要な法案を単純投票で行う予算プロセスを使用することができると決定した事を上院多数派リーダーのチャック.シューマーの事務所が5日に報告した。共和党は当初からこのインフラ法案の提案を批判しており、幾人かの共和党議員は法案の規模をかなり縮小するなら支持すると述べている。銃規制法案の場合、単純投票は望めない可能性がある為、バイデンは制限内で大統領令を利用している事を示唆している。