自然免疫保護とワクチン誘発免疫の研究は何を示唆?

1,633 Coughing Blood Stock Photos, Pictures & Royalty-Free Images - iStock

By i Stock

イスラエルで実施された大規模な研究を公表した科学誌によると、Covid-19の感染後に回復した人に発生する自然な免疫保護力は、感染せずワクチンを接種した人々より強いことを示した。また、NEJMが公開したワクチンに関する別の研究では、全ての状況でワクチンの効果が優れていることを示した。同誌は、1,000万人以上の参加者を対象にした研究で、ワクチンを一回投与した場合と完全に接種した場合との効果の違いを初めて明白に対比している。

8月26日のサイエンス(Science)誌によると、研究者は、自然免疫力がファイザー/Bio N Techワクチンの2回の接種よりも、パンデミック中のコロナウイルスのデルタ変異体に対する防御力がかなり高いと述べている。新たに発表されたデータは、以前にSARS-CoV-2 に感染したことがある人は、感染したことがなくワクチン接種を受けた人よりも、デルタに感染したり、症状が発症したり、コロナウイルスの深刻な病気で入院したりする可能性が遥かに低いことを示している。人間の免疫システムの力を示したこの研究において、感染症の専門家はそれでも、Covid-19に対するこのワクチンや他のワクチンが「重篤な病気や死に対して高い防御力を維持していることを強調」している。彼らは、ワクチン未接種の人々による「意図的な感染は非常に危険」であると警告している。この研究には関与していないが、免疫応答を研究しているロックフェラー大学の免疫学者ミシェル・ヌッセンツヴァイク は「私たちが人々に言わせたくない事は『大丈夫、外に出て感染するべきだ。感染パーティーを開くべきだ』ということです。誰かが死ぬ可能性があるからです」と言った。

尚、SARS-CoV-2は(S =厳しい、 A =急性、 R =呼吸器、 S =症候群、 Co =コロナ、 V =ウイルス、 2 = 2)重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2の略である。これは、人間の呼吸器に疾患を引き起こすウイルスであり、CDCは多種の変異種と定義を分類している。

健康科学medRXivに発表されたこの研究は(1)ファイザーのワクチンを2回投与したSARS-CoV-2未経験の個人、(2)ワクチン接種を受けていない以前に感染した個人、(3)以前に感染し、単回ワクチン接種を受けた個人による3つのグループを比較する遡及的観察研究に基づいている。この研究の結論は、ワクチン誘発免疫と比較して、SARS-CoV-2のデルタ変異体によって引き起こされる感染、症候性疾患、および入院に対する自然免疫は、より長く持続する更なる強力な保護を与えることを示した。また、以前にSARS-CoV-2に感染し、ワクチン投与を一回受けた個人は、デルタ変異体に対して追加的な防御を得たことを示した。

一方、ワクチンの研究に関する9月2日のNEJM(New England Journal Medicine)によると、チリで10,187,720人の参加者を対象とした全国的な実験的研究では、中国で開発され、28日間隔で2回投与された不活化SARS-CoV-2ワクチンの有効性が推定された。完全免疫を達した人の有効性は、Covid-19の病気に対して65.9%、入院に対して87.5%、ICU入室に対して90.3%、死亡に対して86.3%との有効性があると推定された。以下のチャートは、単一のワクチンによる免疫と完全にワクチンを投与した場合の免疫性の率を対比したものである。

ワクチン接種単一接種の免疫性完全投与の免疫性
Covid-19の症候性15.5%65.9%
入院37.4%87.5%
ICUの必要性44.7%90.3%
Covid-19による死亡45.7%86.3%

単一ワクチン投与と完全な接種の効率を対比したこのチャートは、集団予防接種の実施を支持するキャンペーンで、重度の病気、入院、および死に対して、不活化ワクチンはCovid-19を効果的に予防したことを示している。

デルタのような急激で感染力が高い変異種に感染し、その病気を乗り越えた人は、ワクチン接種を完全に終えた人々より自然免疫性が高いとの研究はあるものの、場合によってはワクチン未接種者が死亡する危険性が高いため、研究者は、入院が重篤な病気から保護するワクチン接種を受けることを強く奨励している。つまり、入院および死亡の危険性から大幅に保護する為、自然免疫を望み、意図的にワクチンやマスクを避ける人は、非常に危険な賭けをしていると、研究者が懸念していることを示唆している。現在、米国では9月3日の時点で、1日平均163,600人以上が感染し、過去14日間の平均は12%増加した。また、1日平均1,550人が死亡しており、過去14日間で59%増加している。CDCによると、完全にワクチンを受けた人々はまだ総人口の53%であり、少なくとも一回接種した率は62.3%である。現在、デルタ変異体の急増により、Covid-19による入院は全国的に急増しており、米国はまだ致命的なパンデミックの真っ只中にいると言われている中で、CDCは、今年秋からファイザーやモダーナ社のブースター・シャット(ワクチン三回目の投与)を提供する予定であると伝えている。

アメリカ・ウオッチ- Yuko's Blogをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む