バイデンの指名と米国最高裁の黒人判事の歴史

The Boston Globe

ジョー・バイデン大統領は25日、東部時間午後2時からホワイトハウスでのスピーチで、彼が最終的に選択した米国最高裁判事の指名者を紹介した。新たな調査によると、初の黒人女性が最高裁に就任することについて、大半の米国民は何かが変化するわけではないと思っているものの、良いことであるとする世論を浮き彫りにした。米国最高裁の歴史は非常に長いが、黒人判事を送り出す歴史はまだ浅いことから、初の黒人女性の指名は歴史的に顕著である。

バイデン大統領は、今日午後2時2分過ぎに、ホワイトハウスでのスピーチで、ケタンジ・ブラウン・ジャクソン判事を指名したことを公表した。2 月初旬に紹介された三人の有力候補者にそれぞれインタビューしたバイデンは「ジャクソン裁判官は、私たちの国で最も優秀な法的頭脳を持つ1人であり、私たちの法制度において非常に幅広い経験があり、彼女に並外れた司法への展望を与えています。」 と述べた。教師の娘であり、夫は医師である家族背景を持つジャクソンは、バイデン大統領に指名され2021年6月にDCの米国控訴裁判所に就任した三人目の黒人判事である。また、前大統領ドナルド・トランプ下で、ホワイトハウスの弁護士であったドナルド・マクガーンに召喚状に従うよう命じた彼女の意見書で、「大統領は王ではない」と書いた記録がある。彼女は驚くほど、経験が豊であり、全てを紹介する為には多数の紙面を要する。いずれにしても、4月の中頃までに上院司法委員会および上院議会全体で投票が行われる予定である。上院司法員会は共和党および民主党がそれぞれ11名ずつで構成されているため、委員会の共和党メンバーが全員、ジャクソンに反対する場合、彼女への指名プロセンスは非常に困難になるが、過去の判事の指名はほとんど超党派の投票で可決している。

また、バイデンの最高裁指名者が黒人であることを否定する率より良いことであると答えた率は大幅に超過した。ワシントン・ポストによると、25日に公開された同紙とABCの合同世論調査で、ほとんどの回答者は、初めて最高裁判所に黒人女性がいることは米国にとってさほど「変化はないだろう」が、「良いことである」と述べている。黒人の女性判事を選択したバイデンに対する国民の反応は、民主党および黒人を除き、変化を期待していないようである。以下は、総体的、党別、性別、人種別による世論調査の結果である。

 良い悪い変化なし
米国の成人45 %4 %48 %
民主党78 %   %21 %
共和党16 %10  %70 %
独立系42 %   %52 %
男性35 %4 %57 %
女性54 %4 %40 %
白人43 %4 %50 %
黒人65 %   %33 %
ヒスパニック39 %6 %53 %

この調査は黒人の女性判事に対する受け入れ度が、民主党と共和党の間で非常に割れていることを示唆している。性別的には、過半数の女性は歓迎しているものの男性の受け入れ度は低いことを示唆し、人種では、大多数の黒人がバイデンの指名者を承認している。また、バイデンの選択に確信を示した率は「とても自信がある」の(27% )および「やや自信がある」の(22%)をあわせると、半数に近い回答者が確信を示した。しかし、「あまり自信がない」(15 %)および「まったく自信がない」(34%) と答えた人々の合計率も同じであった。この調査で、米国最高裁判事の仕事を認める率は44%である

数十年前までもっと尊厳があった米国最高裁の歴史は長い。最高裁は1789年に施行された合衆国憲法または司法の成立と共に設立され、1790年2月の最初の議会が開始された時、初めて6人の判事が召集されて以来、230年以上の豊かな歴史と伝統を誇っている。ある時点で、最高裁判事の座席数は変化したが、現在、議会での認証プロセスによって判事9人の座席数が最も定着している。米国で黒人女性が最高裁に就任した前例はないが、米国史上、最初の黒人男性による最高裁判事は、1967年に任命された刑事弁護士の経歴があるサーグッド・マーシャルであった。マーシャル判事は、当時の民主党大統領リンドン・ジョンソンに指名され、1967年10月2日から1991年10月1日まで米国最高裁で奉仕した。彼が論議に成功した最も有名な判例はブラウン対教育委員会であり、公立教育における人種的分離は、憲法修正第14条の平等と保護に違反していると明言し、学校での人種分離を終える磯を築いた。

二人目の黒人最高裁判事は、マーシャルの後継者となり、現職で最も保守派の一人である1948年6月生まれのクラレンス・トーマス判事である。彼は、1991年に当時の大統領ジョージH・W ブッシュに指名された。彼の論争的な問題は、保守的なヘリテージ財団のコンサルタントであり、リバティ・セントラルの創設者兼社長を務めている活動家の白人の妻ジニー・トーマスが、最高裁の判例に関して、夫のクラレンス判事の決定に影響を与えていると言われていることである。

上院で承認された場合、最高裁三人目の黒人判事は女性であるケタンジ・ジャクソンである。彼女は当時の大統領バラク・オバマに指名され、2013年3月26日から2021年6月17日まで、コロンビア特別区連邦地方裁判所の裁判官であり、その後、コロンビア特別区米国控訴裁判所の判事である。判事になる前の2005年から2007年まで、ジャクソンはワシントンD.C.の連邦公選弁護人補佐官を務めた。つまり、彼女は、公選弁護人として奉仕した経歴があるが、そのような経歴がある個人が最高裁に指名されたのは米史上初めてである。興味深いことに、ジョー・バイデンは、1969年に公選弁護人として短期間に働いた経歴があるため、より多くの元国選弁護人を連邦裁判所に指名することに肯定的であると言われている。ジャクソン判事の豊かな経験と法的知識、バイデン大統領の個人的な相性、弁護士を雇う余裕のない人々を援助する公選弁護の経験があるという共通性、最高裁判事ブレイヤーの書記官を務めたため、前任者が彼女を良く知っていることなどがバイデンの選択の要素であることを示唆している。

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