法廷侮辱罪で毎日罰金支払いを命じられた前大統領はまだ多数の訴訟に直面

前大統領ドナルド・トランプは月曜日(25日)、ニューヨーク州の最高裁判所に、彼が同州の司法長官に求められていた財務書類を引き渡すまで、毎日10,000ドルの罰金を支払うよう命じられた。これは、法廷侮辱罪に問われた前大統領に対する並外れた罰則である。現在トランプは、今日の裁判ケースも含む複数のカテゴリーで、少なくとも約60件の訴訟に直面している。

ニューヨークの司法長官レティシア・ジェイムスは、2020年8月下旬からトランプ組織を調査している。2016年の選挙後までトランプの個人弁護士であったマイケル・コーエンは議会での証言で、トランプは税金を支払う時には彼の不動産の価値を縮小し、銀行からお金を借りる時には資産を膨張させると証言した。ジェイムスは、その不法行為に関する調査のために書類を召喚し、必要な財務書類を提出するようトランプに求めていたが、彼女は一部の書類について、トランプの協力が得られていない。ニューヨーク・タイムスが25日に伝えたところによると、裁判官のアーサー・エンゴロンは、召喚状に従うようトランプに命令し、裁判所の要件を満たすまで1日あたり10,000ドルの罰金を科した。裁判所の命令に従わなかったと結論付けた裁判官は「トランプ氏、私は貴方があなたのビジネスを真剣に受け止めていることを知っています。そして、私は私の仕事を真剣に受け止めています」と言った。ジェイムスの調査は、家族ビジネスであるトランプ組織を対象にしている。エンゴロン判事は3月、ジェイムスの側に立ち、トランプと彼の二人の子息(トランプ・ジュニアとエリック・トランプ)および娘のイバンカに宣誓下で証言するよう命じたが、トランプはその判決を上訴した。

法廷侮辱罪は短期間である可能性があるという。弁護士らは、トランプの弁護士の一人であるアリナ・ハバが、潜在的な文書を探すためのすべてのステップを詳述した宣誓供述書を提出した場合、裁判官は満足するかもしれないと述べた。ハバは聴聞会が終了した後、おそらく、当日の終わりまでにそのような声明を提出するつもりであると述べた。また、ハバは「召喚状に対応するすべての文書は、数か月前に司法長官に提出されました。これは、侮辱の申し立てに関する基準を満たすことすらできません。」と言った。しかし、この判決前の公聴会で、エンゴロン裁判官は、文書を検索する彼らの努力に関して、トランプの弁護士からの以前の声明に反対し、それは「ひどく不十分」であり「定型文」であると反論した。裁判官は彼らが「何を、誰が、どこで、いつ、どのように検索を行ったのか」の概要を説明することができなかったと述べた。

エンゴロン判事の判決とコメントは、トランプが年次財務諸表で資産の価値を誤って膨らませたかどうかについて民事調査を行っているジェイムスにとって、重要な勝利である。彼女は1月、彼女の事務所はトランプ組織が声明を含む「詐欺的または誤解を招く」慣行に従事したと結論付けたと述べた。しかし、彼女はトランプまたは彼の会社を訴えるかどうかを決定する前に調査を続けると述べた。ジェイムスには、刑事告発を行う権限はないため、民事調査であるが、ジェイムスの事務所はマンハッタン地方検事の調査に参加している。マンハッタン地方検事のアルヴィン・ブラッグは、前任者からの仕事を受け継ぎ1月1日に就任し、彼が率いるチームは彼女の調査と並行して、同じ財務問題でトランプの犯罪捜査を行っている。

同日のワシントン・ポストによると、ジェイムスはトランプに対して、刑務を課すことを求めていない。トランプ組織は、これまでに600万ページ以上の書類を提供したが、捜査官は、トランプが署名した銀行や他の当事者に提出した純資産の明細書に関連する手書きのメモを含む、トランプの個人ファイルからの記録をまだ探している。それらの文書は、約5か月前に最初に要求された。つまり、アーサー・エンゴロン裁判官の判定はこれに関連しているが、トランプの弁護士は、既に提供した書類以外のものは存在しないと述べているようである。

フォーブスによる追跡記録によると、トランプが現在直面している犯罪調査および告訴された裁判ケースは  ⑴  財務関連およびその他の違反に関連する事件、⑵  個人的事件、⑶  2020年の選挙に関連する事件、⑷  2021年1月6日の国会議事堂での反乱事件の4つのカテゴリーがある。財務関連では、2018年8月下旬からマンハッタン地方検事事務所が犯罪調査を行なっており、ニューヨークの司法長官は2020年8月下旬からマンハッタン地方検事事務所と同じ調査を行なっている。ニューヨークの司法長官レティシア・ジェイムスは今日の判決で勝利している。また、ワシントンDCの司法長官はトランプが家族に利益を与えるため、就任委員会の資産を不当に利用したとして2020年1月から調査している。これらを含めて7件の調査および5件の訴訟に直面している。個人的な事件では元トランプの個人弁護士マイケル・コーエンのトランプに対する訴訟が2件、セクハラによる名誉毀損が1件、トランプの姪であるメアリー・トランプは、トランプと彼の兄弟が彼女の相続を騙したと主張し、告訴した裁判も含めて合計5件の裁判に直面している。2020年の選挙に関連する調査は2件、裁判ケース3件を含めて、少なくとも合計8件ある。ジョージア州最大のフルトン郡の地方検事は、2021年2月から選挙犯罪の可能性についてトランプ、ルディ・ジュリアニなどを調査している。下院監視委員会は2022年2月から、トランプがマー・ア・ラゴに持って行った大統領記録の文書の取り扱いについて調査している。全米黒人有色人種協会(NAACP)はトランプがミシガン州の黒人の権利を剥奪したとする選挙投票法の違反で2020年12月に告訴した。

議事堂での反乱に関して、トランプは7件の告訴と2件の調査に直面している。議事堂警察官による告訴がほとんどであり、8人による告訴、2人による告訴、個人的な告訴が2件、2人のDC警察官による告訴が提起されている。議事堂警察官8人による告訴は、トランプ、「盗みをやめろ」のキャンペーンを実施したトランプの同盟者、およびロジャー・ストーン、プラウド・ボーイズなどが政治的および人種的に動機付けられた暴力を扇動し、従事することによって、クー・クラックス・クラン(K.K.K)連邦法に違反した」と主張している。他の警察官は、トランプが彼らを虐待した暴徒に悪名を馳せ、励まし、扇動し、指示し、援助したという、ほぼ同様の理由で告訴している。これらは一部であり、他にも多数ある。特にトランプの大統領令、布告および覚書に関する訴訟は少なくとも17件ある。トランプの法律違反をめぐる訴訟は11件、環境問題に関する訴訟は少なくとも2件あり、コロナウイルス関連の訴訟は一件ある。また、選挙関連の訴訟ではアリゾナ、ニュージャージー、ミシガン、ジョージア、ウイスコンシンの5州がそれぞれ関与し、ペンシルベニア州では5件の訴訟が提起された。

トランプは彼の人生において、これまでに対訴訟も含めて、過去30年間で4,000件以上の裁判を経験し、一度も刑務に服役したことはない前代未聞の論争的な大統領であった。彼の世界には、法律や規律というものが存在しない、というのが一般的な見解である。トランプの姪メアリー・トランプは高度心理学研究で博士号を取得した心理学者であり作家である。彼女は2020年に出版した”Too Much and Never Enough”(果てしない欲望)の本の中で、トランプがソシオパスと呼ばれる反社会的人格障害(ASPD)を持つ人間であると述べており、ASPDの個人は他人の気持ちを理解できず、罪悪感を感じることなく、規則を破ったり衝動的な決定をすると説明している。つまり、彼は正常ではないと述べているが、トランプの言動は、彼女の説明で納得させられるものがあり、そうでない場合、4年間の大統領就任中でさえ、約60件の訴訟に直面するような大統領は非常に稀である。裁判官エンゴロンは25日、強烈な判定を下したが、トランプが裁判官の命令に従うかどうか不明である。恐らく、彼の弁護士が述べたように、上訴に挑戦する可能性がある。

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